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「シリアスに、時におふざけ、闇に潜んで任務を解決。和風ステルスアクションの続編」忍道2散華レビュー(ネタバレ注意)

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ネタバレはイヤだけど……

ネタバレはイヤだけどゲームには興味ありって人は、ここからこの先ネタバレ注意!までを読んで参考にしてね!

初プレイの楽しみを大事にしたい人は、そこまでなら安心して読める内容にしてあるよ!

それ以降の内容は、ネタバレが問題ない人向けだぞ!

ゲームをすでにプレイ済みの人は思い出を楽しみ、未プレイの人には雰囲気だけでもつかんで、実際にやってみたいと思ってもらえたなら嬉しいな!

情報もろもろ

発売日2011年12月17日
発売元スパイク・チュンソフト
開発元アクワイア
ジャンル忍者ステルスアクション
プレイ環境PSVita

おススメする人

以下のような要素が好きな方におススメ

  • 忍者ゲー
  • 3Dステルスアクション
  • 短時間でクリア可
  • バカゲー要素あり
  • 天誅シリーズが好き

目安プレイ時間・特徴など

クリアまでのプレイ時間は10時間くらいだよっ。

アクションゲー慣れしてるなら、もっと速くクリア出来ちゃうかもね。

もしはじめてでも難易度を易しくして遊べるし、短時間でサクっと遊ぶのに向いているよ。

っていってもエンディングは3種類あるから、2周目からが本番で、より時間がかかるのはそれから。

でも周回時にはクリアデータを使って、前周で手に入れたアイテム・能力値を引き継ぎ出来るし、何もかも最初からってワケじゃないから安心だね。

一応、前作(忍道・戒)もあるんだけど、やってなくても問題なく楽しめるから大丈夫だよ!

このゲームは1人の忍びとなり、さまざまな任務を疾走感あるアクションと、豊富な忍具を使って攻略する楽しさが味わえるぞ!

私自身が忍びの身ゆえ、こうしたゲームのことを語るのは少々奇妙な感じはするが。

おおまかな内容だが、とある国の支配権を争う3人の大名から各種任務を請け負いつつ、物語を進めていく流れとなっているぞ。

任務をこなしていくことで大名から信頼され、報酬がより高くなったり、困難な任務を任されたり、贈り物が届くこともあるんだ(反対に信頼度が下がるとどうなるかは……実際にプレイして確かめてもらいたいところだな)。

また物語の進行とともに他勢力の忍びや、用心棒や熊といった強力な相手も徐々に出現し、同じ内容の任務でも段々と難しくなるぞ。

どの任務にも成功条件があるけど、やり方はめちゃめちゃ自由なんだよね!

特定の相手を倒す任務なら「ソロー……」って忍び寄って、一撃で倒しちゃうとか、敵を全滅させる任務だったら、火薬玉投げて皆ドカーンとか!

めんどうなら正面から強引に倒しちゃうのも1つのやり方だね!

そういうことだな(一撃で倒す以外は忍びらしからぬ戦い方だが)。

任務を行うステージはいわば箱庭的な作りで、そこまで広大ではないものの、屋根や城内など、ほぼすべての場所を縦横無尽に駆けまわることが可能だ(どうやっても入れない所も多々あるが)。

元々が忍びの主人公だから移動速度も素早く、操作もなかなか快適だぞ。

それと後々、空中を滑空出来る忍具も手に入るから、そこからさらにアクションの幅がグッと増えるんだ。

あくまでアクションメインだけど、シミュレーション的な要素もあるんだよね。

拠点がわりの飛鳥の里で、矢文(手紙)を見れたり、操作の練習が出来たり、お店で買い物したりとかさ。

あと任務で得た経験値がたまってレベルアップすると、その時に取得したポイント使って、体力や攻撃力を強化することだって出来るんだ。

専用の壷と素材を使って調合を行うことで、さまざまな効果を持つ自分だけの忍具を作れたりもするな。

この調合は攻略上とても有益で、活用することでゲームの難易度を大幅に下げることにもつながるんだ。

もっとも、すべては慣れというヤツだ。

興味が湧いたらぜひやってみて欲しいな。

どうせプレイするなら有料DLCの「鏡の化身」もダウンロードするのがおススメだね!

PSストアで500円でDL出来るはずだよ(サービス終わってたり値段が変わってたりしたらゴメン)。

高級カップラーメンくらいの値段だけど、ラスボスより強い敵たちがわんさか出てきて、本編はもう楽勝って人にも手ごたえがあるDLCなんだ。

攻略してくとチート的な忍具ももらえるし、それまでの遊び方ががらっと変わって面白いよ!

それらチート忍具の効果はいささかやりすぎなものや、おふざけ感満載なものもあるがな。

まあ、こんなところか……コチョンどのからほかに何かあるか?

あ、めっちゃ余談的なことで、ぜんぜん大事な話じゃないんだけど。

この忍道って、昔「天誅」っていう、同じような忍者ゲーのステルスアクションを作ってた会社が、版権の関係で開発に関われなくなった後で、新しく作ったシリーズらしいんだよね(要は大人の事情ってやつで)。

あと姉妹作で「侍道」ってのもあって、名前のとおりお侍がテーマのアクションシリーズなんだ。

ストーリーの分岐やアドベンチャー要素が豊富にあって、アクション性も忍道や天誅に負けないくらい高いんだよ。

ナンバリングは4までだけど、スピンオフタイトルとして侍道外伝KATANAKAMIってやつが出てるね。

タイトルによっては別な機種が必要になっちゃうけど、興味があったら天誅ともども遊んでみると良いかもよ。

※リンク先は参考価格の商品ページです。ショップ内で同商品を検索すると、より安価な出品が見つかることもあります。

この先ネタバレ注意!














序文

ステルスアクションの中でも忍者を題材にしたもので、忍道ほど「らしい」ゲームは貴重かもしれません。

もっとも前身作の※天誅シリーズの方が、歴史の影で過酷に生きる忍びのダークさが際立った世界観となっていますが、こちらの忍道は天誅よりもやや明るめなシナリオのほか、シミュレーション的な要素により力が入ったタイトルになっています。

※1998年に一作目が発売されたステルスアクションシリーズ。

冥王の存在など現実ばなれした設定はあるものの、鍵縄を使えたり、隠密に必殺を決めたりなど、とことん忍者らしいアクション性が特徴で、後継作や忍道シリーズにもこの特性はしっかり受け継がれている。

またサブ的な要素が多い忍道とは異なり、1つ1つの任務攻略に、よりウエイトを置いたストイックなゲーム性になっている。

WiiとPSPでリリースされた4がナンバリング最終作。

たとえば各大名からの任務の成否により、評価や報酬が増減したり、肩入れした大名勢力が強化されていったりなど(逆も然り)。

任務外でも里で行う調合や、買い物などの要素を含んでいるのが、天誅とは大きく異なるところ。

ほかにも主人公あてに届く矢文(手紙)のチェックなど、忍びの日常感(?)を疑似体験出来るのは忍道ならではのものとなっています。

他作品のパロディも随所に散りばめられ、バカゲー要素もやや多めで、人によりそこを許容出来るかが評価の分かれ目になるかもしれません(場面によってちょっとしたコメディ感があるのも、シリアス一辺倒の天誅とは異なります)。

前作の忍道・戒の発売から年数も大分経過していますが、主人公を交代させたのみで設定は地続きの続編となっています。

そのため大名の1人・一条(いちじょう)や、敵の忍び・渦虫(うずむし)や薄羽(うすば)のようにしれっと続投しているサブキャラたちも少なからず。

今作をやってみて過去の物語も知りたくなったら、前作の購入も検討して良いかもしれません(PS2でのプレイとなります)。

もっとも前作のプレイによって世界観の理解が少し深まる程度なので、今作から始めても支障は出ません。

なおPSVita(携帯機)でのプレイにつき、寝っ転がりながらプレイ出来るなど手軽さはあるものの、据え置きのようなグラフィックの美麗さは期待しないように(それでも※画質の良さに定評のあるVitaなので充分ですが)。

※PSVitaは960x544ドットの解像度。これはPSPの約4倍の数値となっている。

Vitaには通常の液晶タイプ(PCH-2000)と有機ELタイプ(PCH-1000)の2種類があり、有機ELの方が黒の発色がより濃く、色彩も豊かで美麗なため、画質面での軍配があがる(比べて、液晶の方がバッテリーの持ちの良さや、重量が軽いなどのメリットがある)。

ってワケで、そこらへんはお姉さんからのお願いだぞ♡

画面がキレイに感じるかどうかは結局プレイヤー次第だから、可愛くいってもダメだよ。

まあ天誅シリーズをさわったことのある人だったら、アクションはそれなりに楽しめると思うんだけどね。

評価スタイル

ここからはストーリーや総評まで各要素を分けて☆☆☆☆☆って感じの、お星さま評価をさせてもらってるよ!

☆5つならめっちゃ満足、☆1つなら不満って感じでね。

ちょっぴりありきたりな評価の仕方だけどね。

☆☆☆+や☆☆☆☆-のように評価させてもらうこともあるぞ。

これは次の☆数まであと少しで達する、達したが少々物足りないといった微妙さ加減を表していると思って欲しいな。

ストーリー ☆☆☆-

危険と隣り合わせの立場でありつつ、人間らしい感情を捨てきれない一人の若い忍び・ゼンによる、いわば復讐劇がベースとなったシナリオ。

復讐劇というだけにシリアスな匂いを漂わせていますが、コメディタッチなシーンも存在するため、そこまでダークになりすぎず(ただし、プレイヤーの選択によってはかなり救われないオチが待ち受けています。くわしくは後述にて)。

自身が育った風華の里を滅ぼし、幼馴染のくノ一・サンの命をも奪ったかつての仲間シュウを追跡する一連の流れが導入部となっており、このシュウの打倒がゼンの最終目的にもなっています。

前作にも登場した飛鳥忍の頭領・黒鷹のザジの協力のもと、大名の依頼をこなしつつ、やがてほかの忍び勢力も交えたカオスな展開へ。

魔性の力を持つ鏡の争奪戦にもなりつつ、大きく破綻することなく、世界観を壊さないままシナリオが収束します。

あ、これも書いとかないと。

これのストーリーさ、すごい短いんだよ。

意図的に早くクリアしようとすると、特にそう感じるね。

後でシステム視点からもふれるけど、ある意味これが最大のマイナスポイントかな。

一気にやろうとすれば、初見でも10時間かからず終わってしまうからな。

もっとも本編ではそこまで多くの出来事が起きたわけではないから、単一の物語として凝縮されたものといえば良いかもしれないが。

もう少しシナリオ分岐やボリュームがあれば、☆評価はグーンと上がってたかもしれないね。

結構人間味のあるシナリオ

発端があったとはいえ、主人公・ゼンは感情優先で行動するフシがあり、どこか忍びらしからぬ人間性を持っている。

敵役のシュウですら、事件を起こした理由が私情をはさんだものなため、ある意味双方ともアンチテーゼな存在。

敵味方ともに人間臭さがハンパではなく、シナリオも「冷徹になりきれない者同士」の愛憎劇といった見方もできる。

一方で薄羽や渦虫「敵方の忍びでありつつどこか憎めない」2人の存在は、殺伐とした世界での清涼剤的存在。

彼・彼女(薄羽は関西弁)の独特なセリフ回しもあってか、真面目な(はずの)イベントシーンにコミカルエッセンスが加えられている。

ただし、それぞれの出番は数回ほどで、最後の方でどちらも行方不明扱いになってしまうのは、少々残念なところ(倒しても煙玉で逃走する描写が入るほか、以後も矢文が届くことがあるため、双方ともどこかで息災にしていると勝手に思っています)。

一転、シナリオ分岐任務を「鏡の獲得優先」で選んでいった末は、コミカルさもろともすべてを吹き飛ばす、非常に後味が悪いものに。

外道と化したゼン以外は誰一人報われない結末。

しかしそれも1人の忍びが自ら選択した結果。

冷酷に生きるか、それとも人の心を重んじて生きるか。

ベストエンドは割と清々しいものの、ちゃんとバッドエンドも用意されていたことは、ある意味良点だったと思っている。

今作で大団円は……

なし。

前作をプレイした筆者からして、ある意味一番惜まれたことだが、前作・戒では条件を満たすことで各勢力の大名が最終的に和解する隠しルート、すなわち大団円EDが存在していた。

前作・戒のノーマルEDルートでのザジはどうあがいても死を迎えてしまう。(扱いはBADエンドともいえる)

しかし続編の今作ではザジが健在であることから、前作の大団円EDの流れをそのまま引き継いでいることが確定している。(なおかつての大団円ルートでは、本来ザジが命を落とすはずのシーンで各勢力の兵士が彼を助けてくれる)

しかし今作ではそんなルートもEDも存在せず、任務の積み重ねで弱体化した大名2名を、最終的にこちらの手でこ〇さなくてはならない。

つまり3人の内、2人の大名にはゲーム上からどうがんばっても退場してもらう必要がある。

しかし世界観のシビアさを重視するなら「みんな仲良し」な展開や安直な結末が用意されていなかったことは、ある意味で良かったとも思える。

それにベストエンドであろうと味方・敵双方どうしても助からないキャラも居たワケで。

ああ無情。

なお、勢力を滅ぼした後に見られる大名のコメントは、どれもゼンへの恨み節となっており、内容はたった一言ながら思わずゾッとさせられる(当人からの決闘依頼を受けて倒しても、同じ呪詛を吐かれるあたりはややギャグ)。

さらにこ〇した大名の顔グラには、朱色の墨で大きくペケ印が付けられ、目が赤く光っている(ように見える)のも何気に怖い。

少しそれた話になるんだけど。

前作の忍道だと、大名さんたちから届く手紙の中に、やたらコミカルなムービー付きのものがあったんだよね。

要はビデオレター的なやつ。

今作だと声と文章の矢文(ボイスレター)だけだな。

そう、容量に差がある携帯機のゲームだから仕方ないのかもだけど、今作でなくなったのはもったいなかったなー。

喜怒哀楽が激しい一条さんのやつとか、良いコミカルエッセンスになってたんだけど。

まあ、矢文(テキストメッセージ)だけでも充分人間性が伝わるから、良いっちゃ良いんだけどさ。

アンタも居なくなるんかい

筆者の場合、初クリア時の生き残り大名が季判だった。

そしてエンドでの彼女は自らの地位を捨て、愛に生きるため姿をくらましてしまうという、予想だにしないオチが待ち受けていた。

といいつつ、本編でそれを匂わせるフシも確かにあった。

彼女が教祖を務めるカルト教団勢力・阿無璃他教(あむりたきょう)からの評価を上げると、秘められた女心を垣間見れる※矢文がたまに届くことがあるが、その内容がまさにである。

※「もし私がただの町娘だったら、きっとあなたとは……」的な、なんとも乙女チックな文面となっている。

しかも勢力の評価が高いままなら同じ矢文が度々届く(仕様です)。

もう分かったっちゅうに。

しかも矢文でのボイスは、中の人も現在恋をしているのではと思えるような演技っぷり。

しまいにはスタッフロールで流れる一枚絵の中に、いつどうやって入手したか分からないゼンのブロマイドを見つめる彼女の姿が。

いつそんなことになっていたのかそれらしい描写は見られないものの、うさん臭さMAXの武装宗教団体のトップであれ、本性は恋する乙女だったというオチ。

それはそれとして。

※貞女も失踪したのを見ると、つくづく体制が安定しないある意味呪われた教団である。

※前作での阿無璃他教祖。今作ではなぜか失踪している(季判は一条に殺害されたと誤解している)。武装教団のトップに似合わない、やたら姉御肌な気風のお姉さん。

なお彼女とは、ある連続任務(ややレア任務)で関わることになり、教祖の座に未練たらたらなのがうかがい知れる(しかし最後の任務内容に書かれた文を見るに、吹っ切れたようではある)。

上記の任務が発生した場合、前作未プレイの人からして「誰?何言ってんの?」と思えてしまうはず(反面文調が貞女まんまのため、前作からのプレイヤーは「生きとったんかワレ!?」となるはず)。

そもそも※阿無璃他というのも、誰が生み出したか分からずの得体のしれない崇拝対象なため、そもそも「加護」というものが存在しないのかもしれない。

※元ネタはインド神話上での不老長寿をもたらす飲み物・アムリタからきていると思われる。

お茶目さも備えた有能お頭・ザジ

本編中、ゼンの協力者兼良き兄貴分となる飛鳥の里頭領・黒鷹のザジ。

前作においては脇役ながら結末の良悪にも関わった重要キャラだが、今作では大幅に出番が増えた。

前作の主人公・ゴウには事情により、たいへん風当たりがキツいだけの気難しいキャラだったが、正式に里のお頭となったことで丸くなったのだろうか(今作ではゴウともしっかり和解し、協力しながら里の復興に精を出している)。

開始時よりゼンを里で養ってくれる上、修行(操作練習)をさせてくれたり、幅広い知識を惜しげなく与えてくれたりなど、裏方的な活躍にも事欠かなく(時々アイテムもくれる)。

なかば復讐の鬼と化したゼンの良きアドバイザーとなり、独自に情報収集を行うほか偽物ヒロイン楓をひっそりくノ一として仕込むなど、面倒見も良い超有能なお頭である(要はめちゃくちゃ良い人)。

さらには各勢力を滅ぼした後のメッセージでは、それぞれに彼なりの哀悼を述べるなど忍びらしからぬ思いやりすら持っている。

――と、一見非の打ちどころがない好人物のように思えるが、非常に限定的なシーンでは彼の意外な面が見られることも。

たとえばDLC任務後に度々届く忍具付きの矢文メッセージ内では、ザジが「ぽかぽか」「楽しいことになる」などらしからぬ言語を使っている。

こうした面白文を見られるという意味でもDLCを導入するのがやはりオススメ。

また偵察任務に関しての助言内で「何もしないで里にそのまま帰っても任務達成出来ることはナイショだぞ」とメタなことにすら触れる。

あげくスタッフロール中の一枚絵の中にはクワを持って畑を耕す姿が。

このことから、里での食材の一部はザジが牧場物語よろしく供給していると思われる。

最序盤でゼンを里へ住まわせる際に「飯もたっぷりつける」という感じのセリフもあったが、きっと彼お手製の野菜汁などが食卓に並ぶこともあるのだろう(じゅるり)。

これほどの多要素を引っさげた彼だが、プレイヤーの選択次第では、楓と共に悲惨な末路を迎えてしまう。

拾われた恩をゼンが仇で返すといったもので、非常に後味が悪い。

ザジ「あのような結末ではまったくポカポカ出来んな」

楓「はい」

ゼン「すまない」

DLCについて

導入後2周目を開始すると、不穏な内容の瓦版が届き、追加任務が解禁される。

出現する敵すべてが鏡の化身という、物語にも深く関連する存在を倒す内容となっているが、ストーリー性は皆無で、全滅任務をひたすらクリアしていくものとなっている。

1周でクリアしきれずとも、次周にクリア状態が引き継がれ、また続きからプレイ可能となっている。さらに全クリしても次周から再び最初の任務が現れるのでエンドレスに遊べるという、やや特殊な仕様。

なおPSストアでの有料コンテンツとなっている(2012年4月30日までは無料でDL出来たが、現在は税込み500円)。

節目の任務で現れるボス敵を倒すと、ザジからのユニークな矢文と共に※限定忍具がもらえ、これらすべてを入手することで一連のDLCは終了となる。

※限定忍具は全部で8つ。中には永続的に飛行可能な忍法や、MAPのほぼ全域へ攻撃可能な忍法など、チートなものが含まれている。

ただし全ての任務を終わらせても、瓦版と矢文が届くだけで、特殊な展開やエンディングにもならず。

つまり色ちがいなだけで強さが段階的に上がっていく一つ目の怪物剣士たちを、ひたすら倒すというストイックさに帰結する。

もっともこれらの化身たちは、※ラスボスを凌駕する強さの敵がほとんどなため、これ以上ないスリルは確かに味わえた。

※難易度普通にて、体力は70と低めだが、防御をMAXの100まで上げた状態ですら、鏡の化身・夜叉鬼から1・2撃喰らうだけでやられることを確認。

それ以降の化身、最終化身の羅喉鬼・王から喰らえば、ほぼ一発昇天が確定。


また難しいor戒難度で忍具ナシの素の状態で挑戦するのであれば、一撃も喰らわないことが前提になる。

ちなみにいずれの化身も追跡性や気配察知の感度は本編の忍び連中と同等以上。いったん気配を察知されたら、走って逃げようが屋根に登ろうが執拗に追ってくるため、視覚上の怖さも格別。


ただし忍具ありなら通常任務同様どうとでもなる。

さらにDLC専用の手裏剣の数さえそろっていれば、どの化身も楽勝。

ゲームタイトルの読み方

わりと細かい話だが…。

コチョンどのはこのゲームの名をどう読む?

え?

にんどうつー・さんかじゃないの?

残念!

正確には「しのびどうつー・さんげ」だ。

もっともゲームを立ち上げた時のタイトル画面を見れば分かるんだが、知らずに漢字だけみると意外にまちがえやすいだろう?

それと散華(さんげ)は元々仏教用語なんだ。

散華 佛語。法會の時など、樒の葉又は紙製の花をまき散らすこと。

上田万年, 松井簡治 著『大日本国語辞典』第2巻く〜し,金港堂書籍,大正5. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/954646 (参照 2024-03-03).785p,一部抜粋

樒(しきみ)とは白い花を咲かせる植物で、散華というのも仏を供養する際花をまくことを指すんだ。

ゲーム内では斬刻を行うと、樒ではなくとも赤い花(彼岸花)が飛び散る演出があるだろう?

そのあたりに散華という副題らしさが見られるな。

おお、なるほどー。

だったら、ゼンの「風に舞い散る華葉の如し」って厨二セリフもそれを意識してるぽいよね。

…ってかゲームとはなれた話になっちゃってない?

わざわざ言葉の引用までしてるし。

散華の意味が気になりだしたから書いただけだろう(このサイトでは主題とはなれた話をすることなど、しょっちゅうだしな)。

大体筆者どのにいたっては「にんどうつー・ざんげ」と呼んでいたのだからな。

さすがに「ざんげ」はないでしょw

でもボクもまちがえてたし、筆者と同レベルなのかも。

やだなー。

もっともまちがえた読み方をする者は少なくなさそうだがな。

(私も最初「にんどう」だと思っていたなんて、いまさら言えないな…)

システム・内容 ☆☆☆+

それぞれの大名勢力から請け負う任務をこなしていくと出現する、強制任務(2パターン)の選択次第で結末が変わる―――いわばマルチシナリオが導入されています。

3つのEDが存在し、生き残った勢力それぞれにも3つの結末(9パターン)が用意されていますが、肝心のシナリオは短く、展開数も多くないため、完全クリアに費やす時間もそう長くありません。

生き残った勢力の結末は、どのシナリオルートでも同じ。

周回ごとにシナリオ分岐の任務と生き残らせたい勢力を前周とちがうものにすれば、最短3週ですべての結末を見ることが可能。

どこでも遊べる携帯ゲーム機ならではのボリュームといえばそれまでですが、メインイベント両手で数えるより少し多い程度。

したがってマイナス点は、良くも悪くもボリューム不足なところ。

クリア時間については、筆者の場合、日にちを分けても3日とかかりませんでした(総合クリアタイムは10時間を切るくらいと記憶しています)。

ぶっ通しプレイを行っても、当日中にクリアできる程度の長さです。

また任務はそれなりに種類があるものの、いずれもコンパクトな箱庭テイストのステージなため、いざはじめてもすぐ終わるものばかり。

荷物・人を目的地まで運ぶ・連れていく系や、出現敵全てが標的の全滅などはまだしも、1人の標的を倒して完了の暗殺は、慣れると数分かかりません。

忍道ではそうした短い任務をひたすら繰り返すことがメインの遊び方となっています。

一方で忍者らしい軽やかかつ細やかな動きが味わえるのが良点。

天誅経験者にもなじみ深い「物陰にひそんでスキあらば必殺」「鍵縄で高所によじのぼり屋根伝いに移動」などの各要素も継承されています。

遠隔から自動殺傷可能な斬刻や、コツさえつかめばほとんどの敵を一撃で倒せる見斬など、忍道特有の攻撃方法も充実しており、空中移動忍具・風黒羽(フクロウ)を駆使することで、ステージ間を鳥のように滑空することも出来ます。

これらアクションに加え、忍具の活用次第であらゆるプレイスタイルを生み出せるのも、また忍道の楽しさといったところ。

拠点となる飛鳥の里では、任務の受注や買い物以外にも、大名やザジ・楓、その他大勢からたびたび届く※矢文なども閲覧でき、世界観の理解にも一役買っています(大名からは各々の性格が存分に反映されたボイスレターがたまに届きます)。

※詳細は伏せますが、全く関連性のない別作品のネタも多く含まれており、このあたりにコメディ・パロディ要素が凝縮されています。

矢文のネタ元を察してみるのも一興かと思われます。

また壺の中に素材(草花・キノコなど)を入れ、多様な効果が付与された煙玉・薬・武士だまし(武士だまし=マグロのお寿司)3種の忍具を生み出す調合システムは、今作最大のお遊び要素ウリといって過言ではありません。

活用することで任務がグッと楽になるほか、ある特殊忍具さえ作成してしまえば、難易度を大幅下落させることも可能になります(この話についても後述)。

様々な特殊要素があるゆえ、話が長くなるのは否めないな。

どうせこの後も続くんだから、そろそろ次の話題にいこうよ。

あ……そうですね、そうしますか。

んじゃ後、数点だけ。

ちょっとマイナス面の話となりますが……。

忍者らしい要素がたっぷり詰まったゲーム性は非常に素晴らしくも、慣れてしまえば単調なことの繰り返しとなるため、システムの要であるはずの任務や調合はそう遠くないうちに作業と化します。

湧きおこる飽きを解消するためには、いつもは請け負わない種類の任務をやってみたり、普段は使わない忍具を用いてみたりといった、プレイヤー側の工夫も必要になってきます。

幸いなことに、1つの箱庭ステージを縦横無尽に駆け回れる自由性が備わっているため、慣れた後は、むしろそうした工夫を凝らすプレイが適しているともいえます。

筆者の場合、難易度を上げて全敵を井戸へと落とすチャレンジをしたり、熊と忍具無しのタイマンでやりあったりなど、いまだに遊び方をコロコロ変えております。

途中からゼンだけじゃなくて、楓でも任務に挑めるようになるんだよね。

熟練度もゼンとは別だから、楓の方はゼンとちがう能力を鍛えていっても良いかも。

でもMAX99までレベル上げても、割り振れるポイントはどっちのキャラも限られてるけどね。

(調合で作れる秘薬さえあれば、いずれ双方とも能力を最大値に出来るんだが、身もフタも無いから言うのはやめておこう)

意外に気付きづらいが、任務選択時にゼンどの↔楓どのと切り替えが出来るのだったな。

それぞれ動きが異なるし、たまに切り替えて任務に挑むのも面白いだろう。

ま、どっちで進めても流れは変わらないしね。

そもそもストーリーに関わる任務はゼンでしか挑めないし(楓が選択不可なんだよね)。

八方美人でもそうでなくても良い

各勢力の任務を行うことで、それぞれの軍事力・兵糧・信頼度(御蓮)が変化していくのだな。

ハラキリエンジンって妙な名前のシステムで管理されてるんだよ。

どこのどういう任務を受けたとか、その任務の成功・失敗にもよって、勢力ごとに表示された3つの数値ゲージがピャーッって増減するんだな。

任務に影響を与えることもあって、たとえばどっかの勢力の兵糧を減らす任務を受けてって数値を10以下にすると「そこの兵士が飢えて何でも食べちゃう状態」になるとかね。

少々行き過ぎだがな。

つまりこちらからすると、どの忍具を投げてもおとりに使えるということか。

えげつないよね、手裏剣でもカラクリでも何でも拾って食べちゃうんだよ。

あとさ、任務で被害喰らった勢力の信頼度って基本下がるんだけど、里に居る時に※寿司とかのワイロ……もとい贈り物で回復出来るし。

任務中に敵に発見されても倒して口封じすれば、その勢力の信頼度は下がらないんだよ。

……そこまでやったとしても、結局は軍事力が低い勢力から消えてくけどね(ある程度低くなると、大名を倒す任務が発生するしね)

※ふつうの寿司は200文と安価な上、どの大名に送っても一律+2の評価が付く。これを任務の都度繰り返すだけで評価は楽に上げられる。ただし最高値にしても特殊なイベントが起きるワケではないため、普通に進めた方が無難。

(コチョンどのが口封じとか消えるとかいうと、なんとなくドス黒いな)

行き着く先は同じだが、矢文での感謝や贈り物などの良点を考えれば、それぞれの勢力の任務をこなし皆の評価を高めるのも良いかもな。

利害で物事を決める雇われ忍びらしい生き方ではあるが。

まあね(調合とかに慣れると贈り物もあまり必要ないモノばっかになんだけどな)。

ところでさ、信頼度が高くても低くても発生するのか分からないけど、警護任務とかで味方を連続で攻撃すると依頼主を裏切れるじゃない?

あの後に届く矢文ってどの大名もブチ切れて怖いメッセージ送ってくるよね。

温和な一条さんでも「打ち首じゃ!」みたいに言ってくるし。

いくら雇われの忍びであろうと、れっきとした裏切りだからな。

お役目に際して信頼を自ら損ねる、いわば忍びの風上にもおけない行為だ。

ゲームでは起きないことだが、現実ならば刺客や始末人を差し向けられてもおかしくないだろう。

あ、そんなら罰として超強い刺客(中村主水みたいな)を差し向けられるって強制任務とか発生したら面白いかもね!

それが実現するとして私としては忍びの教示にもとるが。

もっとも筆者どのは警護任務でうっかり相手側を血祀って、依頼主の大名から激怒された経験が度々あったようだが。

あくまでうっかりならば仕方ないが。

そこは仕方ないんだ…。

でもあんな敵味方密集してるカオスな任務だとちょいちょい事故るし、味方にまきびし踏ませただけでも裏切り扱いになったような。

ついでのエピソードだけど、高難度の任務でヤケクソになった筆者が火薬玉使って、その場に居る敵味方ぜんぶ吹っ飛ばしたことあるんだよね。

当然任務は失敗で、裏切り扱いにもなって信頼度もガタ落ちしたけど…一条さん(その任務の依頼主)かわいそー。

わざとであるなら忍びにあるまじき行為だな。

正直私は引いている。

あはは!まあそんなデタラメも出来るってことさ。

意図的に信頼度を下げたいとか、裏切った時の矢文とかを見たいなら手っ取り早いし、逆にアリだけどね。

ちなみに3つのゲージ以外にも大名の機嫌、弱っている勢力への攻撃指向とか。

なんだったら軍資金とかの隠しパラメータまであるんだよ。

隠しとな?

システム上ではマスクデータ(見えない数値データ)ってやつだろうけど、これも任務の種類とか報酬額に深く関わってるんだ。

あ、ゲームを早くクリアしたいなら、1つの勢力に加担してほかの軍事力を削っていけば良いだけなんだよ!

そうすれば大名からの信頼も機嫌も段違いに良くなって、贈り物も届きやすくなるし。

さらに効果は最大6連続までだけど、同じ大名の任務を受け続けることで、ほかの勢力のパラメータに与える影響が次第に大きくなるんだ。

なるほど、早く終わらせたい者向けの攻略法か。

初周は好きに色々やってみて、次周から行うのが良いかもしれないな。

公式の読み物で書かれていることも参考にさせてもらったけど、このハラキリエンジンって結構細かく作られるみたいで「へー!」ってなっちゃったよ。

特有システム・調合

調合は作り出す忍具次第で、難易度を大きく上下させるほどの重要さを秘める。

基本となる3つの忍具以外にも、成分を一定の値にしたりゾロ目にしたりすれば、鮭や巻物などの特殊忍具すら作り出せる。

大元の植物から鮭や巻物が抽出出来るあたりは、もはや調合というより魔のなせる業。

ついでにこの地域にしか生息していない特殊なヤモリも壷にツッコむことで、成分値や成分の種類まで変化させたり、値を均等化させたり、あげくツボの容量まで変えられるというユニークなことも可能。

しかし。

これほど造り込まれたシステムにも関わらず、やり込まなければたいしたことはせずともクリア可能なのが今作。

例外はあれど、作り出せるのはあくまで3種類の忍具のみで、通常攻略では回復成分を持つ飲み薬さえ作っておけば、ほかはあまり必要ないというのが筆者の所感。

回復以外に増強・拡大・疾風属性を付与した薬まで用意すると、易しい・普通難度の敵程度であればごり押し攻略が可能。

成分値も100~300くらいまで上げれば充分実用的。

増強などのバフや虚弱などのデバフの成分値は効果継続時間と比例している。

そのためあまりに低い値だとすぐに効果も切れる。

店でもこれらの成分が付与された忍具が買えるが、値はそれほど高くなく、成分数も1つと効果に似合わず割高なため、すべて自分で作った方がコスパは良い。

また最上位の調合壷「胡蝶壷」が4万5千文とかなりの高値。

と、いうよりもDLCで追加される特殊な手裏剣を除けば、全商品で一番高い。

これより下位の壷は6種あり、それぞれ1万~4万文までのラインナップとなっている。

任務報酬が数百~数千文なのを考えると、調合を本格的に行う場合は下位の壷購入にハンパに銭を使ってしまうより、真っ先に胡蝶壷を買った方が良い。

身もフタもない話、5種類の成分をぶち込める胡蝶壷さえあれば、どの局面であっても対応が利く(胡蝶壷でしか作り出せないアイテムもあるのでやり込みにも必須となる)。

もっとも「クリアするだけ」なら初期壷2つと、ザジからもらえる鴉壷だけでも充分事が足りてしまう。

が、これではあまりにも味気ないワケで、ある程度慣れたら他の壷も買いそろえ、同時に色々な成分の忍具を作った方がやはり面白い。

そんな調合に関して踏み込んだ話は筆者がめんどくさくなったので、次でカエデたちに語ってもらおうと思う。

調合あれこれ(少々攻略的)

忍びのゲームということで、ここは忍びの私が調合や成分について教えよう。

とはいえ、本編内でもこれらの情報は得られるが、筆者どのの攻略メモも兼ねているので少々付き合って欲しい。

おーやれやれ!

調合コマンドでは、水で薄めて量を増やしたり(その代わり成分値は幾分下がるが)洗って空っぽにしたりも可能だが、とりわけ利用が多いのは「煮込む」だろうな。

これは素材が足らずとも成分値を上げられる便利な手段だが、たまに成分の種類そのものが変化することがあるから、そうなる可能性も折り込んで行うべきだ。

もっとも各種ヤモリを壷に入れることでも調節が出来るから、そこは手持ちの素材と相談すると良いだろう。

ヤモリは矢文でももらえるほか、任務中の各MAPにも落ちてるしね!

それと壷から忍具を抽出する際は、全部取り出さずに1つ残しておくことで、成分値が引き継げる。

成分値が引き継がれた壷へとさらに素材を投入していけば、段々と値が高くなり、強力な忍具が作り出せるんだ。

次で成分効果の詳細を箇条書きにしておくが、まずはプラス効果のものだな。

  • 回復→文字通り体力を回復させる、この成分を持つ忍具が基本的な回復手段となるため、最優先で飲み薬だけでも作っておけば良い。

  • 治癒→即座にマイナス効果を打ち消すほか、成分値が高くなるほどバリア時間も伸びる。(高成分値の飲み薬にして使っておくと、マイナス効果の煙玉の誤爆防止になる)

  • 拡大→一部忍具の効果を2倍にする。またこれを付与して忍具を使用すると巨大化している。手裏剣やまきびし、鮭や武士だましなどもビックになるため見た目にも面白い。巻物には効果が適用されない。

  • 増強→攻撃力2倍。単純に効果が強力。ある程度の数値を持つ薬を作成し、付与時間を延ばせば、強敵とタイマンを張るための強力な手段になる。

  • 疾風→攻撃や移動などほぼ全てのアクション速度がアップする。たいていの敵に攻撃を連打するだけで反撃のスキを与えず倒せる。拡大や増強と複合して、値をそこそこ上げた薬を飲むとタイマンではほぼ無双。

次はマイナス効果についてだな。

体感だと気絶成分の煙玉が使いやすいが、隠密行動を重視するなら武士だましに付与しても悪くないな。

武士だましに耐性を付けた敵ならば、警戒心が上がって食べなくなることもあるが、その場合任務での使用をしばし控えるようにすれば、再び引っかかる様になるぞ。

もっとも武士だましがもともと通じない敵には関係のない話だが。

  • 衰弱→攻撃力半減。増強の反対。防御・回避・見切りが苦手なら熊や侍大将、高難度やDLCの強敵に付与すると危険度は下がる。

  • 気絶→その場で気絶させる。たいていの敵は気絶させると血祀りの気配が発生しやすくなるため、何気に強力。何ならこの成分の忍具のみでも通常攻略には充分なくらい。

  • 混乱→その辺を走り回る上、敵の場合は同士討ちを始める(襲撃任務で戦車を囲む敵の群れにこれを付与した煙玉を投げると、遠巻きに見てたいへん面白い)。ほかこの状態でしか聞けない敵ボイスもあるため、やり込むなら全ての敵に試してみるのも良い。

  • 忘却→喰らった敵はその場で空を見上げてポカーンと立ち尽くす。プレイヤーの場合は操作が反転する(忍具のキー配置はランダムに変化?)。敵に対しては気絶同様血祀りを狙いやすくなる。なお混乱と複合させて敵に喰らわせると、前述した混乱状態での限定セリフを安全に聞くことが出来るという通な楽しみ方もある

あれ?火薬は?

火薬成分に関してはこちらにもダメージがくる恐れがあるからな。

プラスマイナスどちらともいえず除外したんだ。

もっとも煙玉にして抽出すると火薬玉になるから、飛び道具としてはかなり有益なんだぞ。

忍者らしいアイテムだね!

でも煙玉以外ではあまり使うことない成分なんじゃないかな。

ところがそうでもない、武士だましに火薬成分を付与すると敵が食べた瞬間に爆発する忍具となるからな。

玉とちがって爆風に巻き込まれる危険性も抑えられるんだ。

ただし成分を付与した場合の不利な点は、爆発音で周辺の敵が警戒状態になってしまうことだな。

そのため使用は状況に応じて判断するように。

なるほど!

でもさすがに薬には必要ない成分じゃない?

だって自分で飲んだら爆発してダメージ喰らうだけでしょ。

ふっふっふ、実はな……。

火薬の飲み薬はある使い方をすると、こちらは一切被害を受けず、敵のみを一気にせん滅させる強力な爆弾と化すんだ。

自身を中心に巻き起こる強烈な爆発…ゲームならではのロマンがあると思わないか?

カエデなんか怖いよ。

まあ、一応聞くけど。

影透かしの忍法の使用後に火薬成分の薬を飲むと、体力を減らさず敵にも発見されずに自分の周囲のみを爆発させられるんだ。

影透かしは効果切れまで敵に見つからなくなるという効果を持つが、爆発ダメージを無効化出来る副効果があることまでは知らなかっただろう?

効果を逆手にとった戦術というべきで、大勢の敵に囲まれた時は非常に強力な手段にもなるぞ。

おおー!!

なんか変則的だけどすごく上手な使い方だね!

ついでに成分値を999にしてしまえば、大抵の敵は……言わずとも分かるな?

ちなみに影透かしの忍法は貴重品だが、調合で2つのプラス成分値を44のゾロ目にしても作り出せるんだ。

回復44・治癒44とかでも良いぞ。

単体ですら敵に視認されない強力な効果を発揮するゆえ、いざという時のために2、3つ作っておいても損はない。

ちょっぴり手間はかかるけど、持ってると絶対有利だね!

ほかに役立つ忍具の話はないの?

そうだな……2つのマイナス成分値を66にすると、達人の了承(たつじんのりょうしょう)の忍法が抽出できる。

これを使えば血祀りの予感がものすごーく出やすくなるんだ。

それはもうチャキンチャキンうるさくなるぐらいな。

適当に接近しても血祀れるやつだね!

あれもチートだよね。

あとは2つのプラス成分を33にすると抽出できる空蝉(うつせみ)か。

所持さえしていれば、体力が尽きた時に自動で全快するすごい忍法なんだぞ。

後半になると店売りされるようになるが、7000と値も張るから、買うか調合するかは各々の判断でな。

けっこう色々あるんだね。

ちなみに成分ってMAXが999だよね。

そこまで上げるとなんか特別なものになりそうだけど。

5つの成分値を999まで高めると調合王の証というものが抽出可能だ(作成ヒントの矢文をくれる者も居るが、必要となる胡蝶壷を買うまでがそもそも手間だな)

これには成分や量を最大まで増やす反則的な効果があるが、作るほど困ることはないだろう。

メタなことをいうと「トロフィー」とやらの獲得には必要なようだがな。

へえ、やっぱりそういうチート的なのも作れるんだ。

……ねえ、これってレビューなのに攻略的なことに触れてるじゃない。

大分脱線してない?

攻略サイトみたいに細かく書いてるわけでもないのにさ。

それを言ってくれるな。

筆者どのがノリで始めてしまったことだ。

それとすでにめんどくさくなっているようだし、ここでこの話は終いにしよう。

まあ私としてはおしゃべりも長く出来たしそれなりに満足したがな。

でも後から、もっとヤバい忍具の話もするみたいよ。

こうなるとレビューなのか、攻略なのかもう分からないな。

度々文を見返しているようだから、しばらくして内容が変わることもあるだろう(リライトというやつだな)。

とりあえずは筆に任せて書いているフシがあるし、目の前の読者どのには申し訳ないが、付き合ってやってくれ。

奥義・井戸落とし

いくつかのMAPに点在する井戸。

これに敵を落とすと一撃で倒せるという仕様。

地の利を活かした忍者らしい手段で、高難度でのプレイには有益な攻略法にもなる。

敵を井戸へ落とすのはややコツが要るものの、大体は井戸を挟み適当にガードしていれば、相手が勝手に落ちることが多い(敵のAIはなかなかアホ)。

敵が複数だと一方的にボコされることもあるが、立ち回り次第でバカスカ落ちてくれる。

さらに。

この井戸落としテクはあらゆる敵に対して有効で、なんとラスボスですら一撃。

ムービーでボスらしく決めたは良いものの、バトル突入後、井戸までまんまと誘導され、武器を空振りした後セルフダイブするラスボスを何度見たことか。

ところで設定での井戸は奈落と呼ばれる場所につながっているんだとか。

ザジの助言を聞くに、この地では人が亡くなると井戸へ遺体を放り込む井戸葬の風習があるんだそうな。

あの世に通じていそうな感じがして何気に恐ろしい設定である(普通に水オケが設置されている場所があるが、遺体を放り込むような井戸で水を汲むというのも……)。

一方、谷・森・山ステージでは井戸が無く、代わりに崖が広範囲に渡って存在するが、これらも同様の扱い。

とりわけ森で出現することの多い強敵のクマなどは、正面切ってやりあうよりも、誘導して崖下へと落とすのが攻略セオリーになりやすい。

なお井戸や崖にこちらが落ちると当然任務失敗となる。

その時のプレイヤーキャラがゼンであれば、落ちる際の叫び声はまさしく断末魔(声優さんのスゴさよ)。

ここからは勝手な想像だが、もし続編が出たら井戸の底にも突入可になり「奈落」という特殊ステージでも用意されたら面白そうだ。

亡骸をあそこへ投入している設定を活かし、出現敵も亡者やゾンビのようなものだったら、またちがった忍道が楽しめそうなもの。

……ホントに出れば良いのに、続編。

注意して欲しいんだが、DLCでの全任務は井戸が木箱でふさがれて、何者も落とせないようになっているぞ。

流石に高難度の任務集だけあるよね。

登場する敵の強さがラスボス以上のヤバいのばかりだから、もし井戸が使えたら難易度激減しちゃうよね。

そこはちゃんと対策されているってことか。

チートアイテム・やりくり上手(入手時点でゲームバランスが崩壊します)

攻略上、超ヤバい話になるんだけど。

壺の調合でなんでもいいから1つの成分値を555にすると「やりくり上手」って忍術が作れるんだよね。

どの忍具を使っても数が減らなくなるっていう、そもそもがチート効果なんだけど……。

それってどのくらいヤバいことか分かる?

忍具が減らないんだろう?

任務がすごく簡単になる以外思いつかないが。

手裏剣だろうが煙玉だろうが使い放題だからな。

いや本当にヤバいのはそんな単純なことじゃなくて、投げた後、回収できる忍具は拾うたびに無限増殖するってこと。

つまり本とかシャケなんかを一旦投げて拾うと、一個ずつ数が増えていくんだよね。

だって、やりくり上手を使った時点で忍具の数が減らないからさ。

これを利用すると忍具をリスクなしに、いくらでも手に入れられるんだ。

ヤバいな。

つまり高値で売れる忍具をたっぷり増やせば、金にも困らなくなるということか。

それこそごちそう鮭とか500で売れるしな。

仕様ってんだから恐ろしいよね。

アイテムは使い放題だし、難易度が戒だろうともう関係ないよね。

しかもやりくり上手自体もこのゲームに仕込まれた隠しコマンドを使って、あることをすれば無限増殖させられるんだ。

……後は分かるよね?

用法用量は正しく守った方が良いな。

せめて一通りの結末を見た上で、最上難度の戒も自力でクリア出来てからのお楽しみとして取っておくべき方法のようにも思えるな。

まるで開発者だけが使える動作確認用のデバックアイテムだよね。

ま、無限にアイテム使えるってことは、巻物どころか、手裏剣とかまきびしとかサクサク投げれるし、煙玉とかもバンバン投げまくりで、絵的にも楽しいし快感なんだけど。

そうそう……さっきの隠しコマンドだけど、ここで言っていい?

待て。

どうしても知りたかったら、よそ様の攻略サイトとか見てもらえば良いだろう。

ネタバレを凌駕したものに触れるのは勘弁してくれ。

度が過ぎると方々から指摘されそうなのでな。

だよねっ。

なら、コマンド入力方法は自力で発見してもらうとして、ここではヒントだけね。

がんばって3つ目のエンディングを達成すると、スタッフロール後にその隠しコマンドが2つ表示されるんだ(実際使うのは片方だけどね)。

それをメモして、次の周でやりくり上手を2つ用意する。

まずここまで良いかな?

ま、次周じゃなくてもあらかじめ前周までに用意しておいてもどっちでも良いよ。

やりくり上手の確保もそうだが、とりあえずは全ての結末を見る必要があるのだな。

難易度はどれを選んでも良いのか?

どれでも大丈夫だよ。

3つのエンドを見るのにはそれなりに時間かかるだろうし、なんなら全部「易しい」難度でやっても良いよ。

ズルするワケではないし、手早く行いたい場合はその方が無難そうだな!

準備が出来たら、とりあえず手頃な任務を選んでまずやりくり上手を1つ使う、その後隠しコマンドの1つ※好き嫌い言わないを発動させる、その後でもう1つのやりくり上手を使うんだ。

それを食べようとした瞬間〇ボタンで抜刀すると、食べる動作を途中キャンセル出来るんだ。

するとあら不思議、忍具スロットにセットしていたやりくり上手の数が1個増えるんだよ。

後はまた〇ボタンで納刀して、同じことの繰り返し。

タイミングは慣れると簡単だし、しくじって食べてしまっても事前に1つやりくり上手を使ってるから残量は減らないからね(やりくり上手以外の色んなアイテムで出来ることはナイショだよ)。

※あらゆる忍具(手裏剣や本なども)を食べられるようになり、体力回復が可能になる狂気の裏技だが、それこそ上記のこと以外でほぼ役に立ちそうにない(というか立たない)。

なお、もう1つの隠しコマンドは入力時点するとその場でぶっ倒れるというもの(死んだふり的なやつ)。

……なんでこんな要素入れた?

……恐ろしい技だな。

ヒントっていうか、肝心なことはもうほとんど話しちゃったけどね。

ただ隠しコマンド自体は、全てのエンディングを達成したオマケとして見られる仕組みだから、入力方法を伏せたことでちょっぴりネタバレに配慮したって感じかな。

ここはネタバレレビューの場所だけど、一応、開発者さんの想いを汲んでってことで(でも公式サイトの読み物をよく見ると、隠しコマンドのせちゃってるんだなコレが)。

面白味ゼロの攻略法

DLCで入手出来る※天罰って忍法も、やりくり上手使えばぶっ放し放題になるよね。

どんな敵も姿すらまともに見ないですぐ倒せるってやりすぎなくらいだけど。 

※使うと即座に自分以外を爆発させてダメージを喰らわせる。効果はMAPのほぼ全域までおよぶこちらもチート忍具(方角さえ調整すれば自分はほとんど動かずにマップ内のすべてのキャラに当てられる)。

……なんという無味な遊び方だろうか。

暗殺や全滅任務だとそれこそ秒で片が付いてしまうな。

ただ連打すれば良いだけだからな。

もっとも救出や警護など、味方も居る任務ではうかつに使えないだろう(あえて失敗狙いであるなら何も言わないが)。

筆者もやったみたいけど、この方法はマジでゲームをつまらなくするからね。

っても、忍具を手軽に増やせる方法がある時点で、もう終わったようなものだけど。

ちゃんと楽しみたければ、もっと面白い攻略法を探した方が良いかもね。

グラフィック ☆☆☆

携帯機かつかなり前に発売された3Dアクションにつき、近年の据え置き機の3Dゲームと比べ、どうしても荒く見えるのは仕方ありません(もっともプレイ環境は画質に定評があるPSVitaなので、そこまで悪いかといわれるとそうでもありません)。

しかし任務選択時に変更可能なモデルチェンジが「見た目」という別なとらえ方で楽しめるものとなっています。

これはゼンや楓以外の姿で任務に挑めるようになるシステムで、外見を一条たち大名や、侍大将などの敵連中のほか、果ては熊にまで変化させられるようになります(各ボイスも該当キャラのものに変わります)。

要するに姿グラを設定されたほとんどのキャラに化けてプレイが出来るということです。

さらに任務時または終了時に発生するイベントではチェンジ後の姿のままとなるため、場面により同じ見た目の人物同士で会話させるということも可能になります。

たとえばザジの姿に変更していれば、声はゼンでもザジ同士が話し合うイカれたシーンも再現でき、ある意味で分身の術。

そんなことも出来るため画像のキレイさは度外視で、むしろこのモデルチェンジで見た目やアクションのちがいを楽しむ方がおススメです。

ただしここはグラフィックの項なので、美麗さという点では「プレイに支障や違和感はない」という意味で平均的な評価とさせていただきました。

大体PSVitaでも粗いというのであれば、初代PSやニンテンドー64などはもっと酷なことになるため、これらのレトロゲーを令和の時代に楽しむには、グラフィックという要素を度外視した方が良いかもしれません。

補足させてもらうが、モデルチェンジをして遊ぶのは2周目からでないとムリだからな。

1周目で各キャラの姿に変更できる条件を満たしていても、2周目時にモデルチェンジを選んだ際にはじめて変更出来るということだ。

自然に開放されるものもあれば、キャラの姿によっては倒して遺体を持ち帰ったりしないとダメっていう特殊なのもあるんだよね。

ゼンや楓の2人にいたっては、隠しコスだってあるし。

そこいらへんは攻略サイトでも見て、少しづつ集めていけば良いと思うけど、コンプまではかなりやり込まないと難しいかもね。

……すごくレアな任務に出現するキャラを倒さないとダメとか運次第なのもあるし。

…パンダか?

そうパンダ!

その任務、出現条件がいまいちはっきりしなくて、筆者も4周目でやっと出たってクチだからね。

話変わるけど、モデルチェンジをしたからってストーリーが変わるわけじゃないし、各キャラの特殊技が使えないのもちょっぴり残念だったな。

薄羽の分身の術が使えたりしたら面白かったんだけど。

それぞれのボイスだけは、チェンジした時にしか聞けないものが多くて楽しかったけどね。

あまりグラフィックと関係ない話

先ほどのパンダというのは熊の隠し形態のことで、極まれに発生する連続任務を最後まで達成することで解禁&選択可能になります。

任務内容は熊とのタイマンが3回続くだけですが、くわしい発生条件が不明で、筆者の場合ランダムに任務を受けまくった後にいきなり「がうがう」任務が出たのでビビりました。

調べた情報では「普段やらない任務を受ける」や「?任務を行うと出現確率が上がる」が発生させやすい条件として見られましたが、体感では前者の普段やらない任務(めんどくさい救出や泥棒)もこなしていった際に突如出現した感覚です。

より詳しい条件もあるのでしょうが、暗殺などやりやすい任務ばかり重ねても全く出なかった実体験にもとづき、熊任務を出現させたければ受ける任務には変化を付けた方が良いと考えています。

余談ですが、連続任務の2つ目に出現する熊も何気にレア形態で、こちらもパンダ形態を開放する過程で解禁されるものとなっています。

サウンド ☆☆☆

ボス戦曲は和風ロックな感じで良かったです。

そんな感じです。

正直、このゲームのBGMのほとんどが耳にあまり残りませんでした。

いっても別に変な曲とかないですし、むしろシステムなどほかの内容が勝ちすぎてて曲とかどうでも良かっta…。

ストップ。

なに失言しようとしてるんだよ。

毎回アクションに集中しすぎて、ちゃんと聞こうともしなかったクセに。

もとい作曲の方、一生懸命お作りになっただろうに、おざなりな話でたいへん申し訳ございません。

BGMでなくとも血祀りの気配発生時の「チャキン!」や斬る時のエフェクト音は、聞いてて気持ちが良かったです。

あと手裏剣が当たった時のサクサク音も。

なおBGM有りの設定で敵に怪しまれた状態になると、不気味な専用曲が流れるため、敵が見えないシチュエーションでは攻略上少しだけ有益かもです。

総評 ☆☆☆+

とりあえず3Dアクションが好き、さらに忍者好きならかなりおススメです。

現在ではソフト自体が格安で入手できるはずですし「だまされたと思ってやってみっか」くらいの感覚で手に取ってもらいたいと思う次第です(筆者は通販にて送料無料の約1500円で購入出来ました。パッケージ版であればセーブデータもソフトに直接保存するタイプなので、メモカもいりません)。

欠点はストーリーが短いこと、要素もそこまで豊富ではないため、任務や里で行うことがマンネリ化しやすいことです(大団円エンドの撤廃についてはこの際こだわりません)。

流れは任務→任務完了→矢文チェック・買い物・調合・キャラ強化・大名への贈り物etc…→再び任務……の繰り返しなため、パターンにも陥りやすく作業感は早めに訪れるでしょう。

もっとも今作に限らず、狩りゲーやハクスラ系のゲーム性も似たり寄ったりですし、身もフタもないですが、里で行うことの全てをスキップしても支障は出ません。

いくらかの忍具も贈り物で手に入るほか、敵を倒した時や落ちているものを拾えば事足りてしまうことも(その場合、調合も店も必要なくなる)。

こうしたプレイの単調化については、プレイヤー側の工夫でどうとでもなりますが、ストーリーの方は片手間にプレイしても10時間足らずで終わる程度なのは、やはり少々物足りなく。

これをコンパクトにまとまっていると捉えるかどうかもプレイヤー次第ですが、個人的にはシュウの起こした一連の事件のほかにも、もうひと加えのシナリオがあれば良かったと思っています。

かつて完結したことにつき大分ムリがありますが、前作のラスボス・ガムランやカブトが復活して再び宇多方に波乱を巻き起こす、それを阻止するためゼンたちが再び立ち上がる新シナリオ。

たとえ有料DLCでもそういうのがあれば、ボリューム不足分が充填されて大変良かったかなと。

もしくは既存のDLCにもう少しストーリー性があったならそれでもアリかなとも思っています(いってしまえば今作のDLCは、ひたすら敵を倒して終わりのオマケ任務集でしたから)。

さて、それら一切のマイナスポイントを踏まえても、筆者は今作を良作の和風ステルスアクションと思っています。

某人気忍者マンガのごとく、印を結んで超能力バトルを繰り広げるような派手さはないものの(幻術や魔法のようなものは今作でも少なからず存在しますが)。

己の体術と手に持つ愛刀。

侵入や逃避の要として活用する鍵縄や、カラクリ・武士だましといったおとり忍具。

埋没型の地雷・煙玉・薬などの「忍者らしい」アイテムの数々を駆使して、淡々と任務をこなしていく。

ややバカゲー要素がありつつ、世界観のシブさはきっちり抑えられているところも魅力の一つ。

天誅シリーズで構築された繊細なアクション性はしっかり継承され、状況次第では天誅以上のスピード感も楽しめます。

風黒羽を使用しての滑空飛行で、かなりの爽快感が味わえるのも良ポイントでした。

度々述べたとおり、ゲーム全体のボリュームはそれほどないですが、やり込むとなれば話は別。

1つの任務に対して自分だけのユニークな攻略法を模索したり、忍具の使い方を研究したりなど。

最凶難度の「戒」にして、自分を追い込むプレイもまたオツなワケで、任務を繰り返しながら自分だけの遊び方を試行錯誤出来るようにもなっています。

ただのオマケシステムのようなモデルチェンジに関しても、周回または高難度クリアによって解禁されるものもあるため、これらコレクション要素を回収する楽しさも存在しています。

くどいですがシナリオのボリュームアップや、イベント・演出面の増加、ハラキリエンジンや里での各行動など、ここいらあたりがもう一歩踏み込んで造られていたなら、かなりの名作になっていたはず。

色んな意味で惜しいゲームです。

ところで。

当レビューは忍道2に関してのものにつき、あまり触れるわけにもいきませんが、前作の忍道・戒もなかなかおススメです。

特にトラップを仕掛けて侵入者を撃退する裏庭や、自作任務を作って遊べるシステムは今作に存在しない要素ですので、人によってはあちらの方が好みかもしれません(PS2でのプレイとなりますが、現在でも充分遊べる楽しさはあると思います)。

また2以前に忍道・焔(続編というよりも戒のパラレルワールド的作品らしいです)が発売されており、一般プレイヤーの自作任務集を130以上集めゲーム化した忍道・匠ほか、アプリなどでも複数も忍道作品がリリースされていたようです。

意外に忍道の展開は幅広かったワケです。

なおゴウ&キヌは前作の主役コンビながら、今作ではある任務での1回限りの登場に抑えられていました(ザジが出稼ぎ中って言ってましたし)。

ゴウは変わらず真っ黒で、キヌも変わらず巨乳&太ももな、お色気くのいちでした。

次作があるなら今度はゼン・楓と対のコンビで活躍してほしいなと思っています(ザジも正式に操作出来たら良いなー)。

蛇足ですが、今作ではHavok(ハヴォック)社というアイルランドの企業が開発した、企業名と同じハヴォックという物理エンジンが使われています。

ハヴォックは筆者が好きなフォールアウトシリーズやジ・エルダースクロールズシリーズにも使われているシステムで、プレイ中にキャラがあらぬ方向に吹っ飛んだり、高速で震えたりする怪奇現象は「ハヴォック神のいたずら」と比喩されることも。

今作でも敵を担いで投げたりすると、ソレっぽい挙動が起きることがあります。

ゲーム起動させた際にHavokのロゴが表示されるため、ちょっとこういう話に触れてみたくもなったワケです(パッケージ裏にもロゴが書かれています)。

そういやさ。

このゲームにもキミと同じ楓(カエデ)って名前のくノ一が出てるのに、そのへん一切触れなかったよね?

そんな名前の女忍びがほかに居てもおかしくないからな。

このゲームでの楓どのの足には、葉を模したようなアザがあるから、ザジどのもそう名付けたという流れでもあったし。

そもそも忍びの者が、親から与えられた名をそのまま使っていると限らないからな。

みなしごを忍びとして育てることも少なくないからなおのことだ。

そういうもんなのね。

私の知っている限りでもカエデという忍びが何人か居るぞ。

そうなの?

もし見た目も一緒だったら、それこそ分身の術かと思っちゃうけど。

ひょっとすると私と同じ様相で、名もカエデという忍びがほかに何十人もいるかもしれないな。

変装か、はたまた得体の知れない術によるものか、そこが分からなければ実にミステリアスだろう?

今回の忍道2みたいに不思議な鏡の設定でもないかぎりは、ただ気持ち悪いだけだと思うけど。

(マト〇ッ〇スのエージェント・ス〇ス?)

※リンク先は参考価格の商品ページです。ショップ内で同商品を検索すると、より安価な出品が見つかることもあります。

了。

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