ドラクエⅧ・レビュー(ネタバレ注意)

ネタバレがイヤな方は……

ここは筆者がプレイしたゲームのネタバレ多めのレビューだよ!

ネタバレはイヤだけどゲームには興味ありって人は、ここからこの先ネタバレ注意!までを読んで参考にしてね!

初プレイの楽しみを大事にしたい人は、そこまでなら安心して読めるよ!

それ以降の内容は、ネタバレが問題ない人向けだぞ!

ゲームをすでにプレイ済みの人は思い出を楽しみ、未プレイの人には雰囲気だけでもつかんで、実際にやってみたいと思ってもらえたなら嬉しいな!

情報もろもろ

発売日2015年8月27日
発売元スクウェア・エニックス
開発元レベルファイブ
ジャンルRPG
プレイ環境ニンテンドー3DS

おススメする人

以下のような要素が好きな方におススメ

  • ドラクエシリーズ
  • 正統派コマンドRPG
  • 長編
  • ボイス有(イベントシーンのみ、設定でオフも可能)

クリアまでのプレイ時間は30~40時間くらいだよっ。

ドラクエってロープレの中でもストーリーが長くてボリュームがあるタイトルだからね、普通にクリアを目指すだけでもこのくらいかかるんじゃないかな。

しかもこのリメイク版で追加されたダンジョンとか、ほかのやり込みも含めるともっと伸びると思うよ。

このゲームはいつものドラクエらしく、剣と魔法のファンタジー世界での長編物語を楽しめるんだ。

有名過ぎるタイトルだから、そのような言葉も野暮かもしれないがな。

特徴を加えるなら、画面が過去作(7までだな)より立体的で、しかもリメイクの今作では、場面が声優による声付きとなっている豪華さだ。

こちらを物語へと引き込む力はさらに高まっているぞ。

それにかつての無印版での仲間は4人のみだったが、今作ではさらに2人増えているんだ。

リメイク前でも登場したキャラたちなので、面食らうこともないだろうし、戦闘でも独特の技で大いに活躍してくれるぞ!

もっともあまり語っても無粋ゆえ、RPGが好きでシリーズも好きならば、とにかくやってみて損はない。

携帯機ゆえに画面が小さいところや、声付きというのも嫌でなく、ドラクエシリーズでこれだけはやっていないというのであれば、より遊んでもらいたいところだな!

この先ネタバレ注意!














序文

空と海と大地と呪われし姫君。

色々詰め込まれたサブタイトルが特徴的な今作は、PS2(無印版)→3DSへの移植リメイク版。

このリメイク版ではダンジョン追加のほか、エンカウントシステムの変化や、各キャラに声優さんのボイスが割り当てられるなど、大幅な改変がほどこされています。

無印版のプレイ記憶はかなり薄まっていましたが、幸いにしてシナリオなどのベース部分には大きな変化はなかったため、今作のプレイで展開を思い出しつつ、新鮮味も感じられるというお得な感覚にひたれました。

特徴の項でカエデがいったように、ウリの部分や中身に関してはアレコレいうのも無粋なので(と、いうよりも公式サイトを見た方が……)、序文ではこのへんにしておきます(あまりに有名なシリーズにつき完成度の高さや情報量も多いため、書くことがかえって思い付きません)。

なお当レビューは無印版の内容と重複する箇所がありますが、無印版のレビューも兼ねているとして、悪しからずお願いします。

評価スタイル

ここからはストーリーや総評まで各要素を分けて☆☆☆☆☆って感じの、お星さま評価をさせてもらってるよ!

☆5つならめっちゃ満足、☆1つなら不満って感じでね。

ちょっぴりありきたりな評価の仕方だけどね。

☆☆☆+や☆☆☆☆-のように評価させてもらうこともあるぞ。

これは次の☆数まであと少しで達する、達したが少々物足りないといった微妙さ加減を表していると思って欲しいな。

ストーリー ★★★★+

イベントシーンも豊富で、終わり方もハッピーエンドでたいへん満足。

またクリア後に主人公にまつわる新事実が発覚するなど、一度エンディングを見たくらいでは飽きが来ません。

もっともスーファミⅤ以降、クリア後のお楽しみがあるのが当たり前。

いまや全てのゲームに当てはまるこの概念は、思えばドラクエⅤが先駆けだった様に思います。

割と明るめテイスト

天空シリーズであるⅣ・Ⅴほどのシリアスな悲壮感は感じられない。

もちろん真面目なシーンやショッキングなシーン(メディ婆ちゃんの顛末など)も少なからず存在するが、全体的に明るめ。

キャラクター同士の絡みシーンでもコメディタッチなものが少なくない(ヤンガス、トロデの口喧嘩などが良い例)

なおエンディングの展開も喜劇的で、無印版では2パターンの結末が用意されていたが、リメイクではさらに2パターン増加(いわゆるゼシカエンド)。

この追加エンドも含めて、いずれも終わり方がすがすがしく、歴代のドラクエの中でも類を見ないほど朗らか。

そしていずれもニヤニヤエンド。

独り身には応えるゼ。

チャゴスよ、飲もうか。

キャラの魅力はシリーズ随一

仲間1人1人にスポットがあたり「居ても居なくても良いキャラ」が存在せず。

そう、たとえばアモスのような、あるいはピピンのような(失礼)。

また今作からは人物がリアル等身になったため、そこに居る感はⅦまでのものと比べ物にならない。

イベント時の表情、ジェスチャーも多彩でキャラが活き活きとしている。

さらに進化した会話システムのおかげで、キャラの印象も非常に強い。

リメイクに差し当たってはククールとマルチェロ絡みのイベントや、宿敵ドルマゲスの過去に触れるイベントなども見るにあたり、余計にキャラの魅力は掘り下がった。

特に前者は「ククール、良かったな」と心から思える内容になっていた。

兄貴もこのリメイク版で多少は汚名返上出来ただろう。

それとドルマゲス。

鮮烈な印象のキャラにも関わらず、中盤で退場なのがもったいない。

実際ボスとしても強かったし。

無印の時は何回も全滅したから、より印象が強い。

道化師っぽいデザインからか、なんとなくFF6のケフカを彷彿とさせる。

筆者的には実は死んでませんでした的に再登場してラストバトルでも良かったけどな。

ただしもはやラプソーンの宿った杖が無い以上、ほとんど無力化してるかも知れないし、物語の発端以前のシラフ状態に戻っているだろう。

再登場したとして戦意がまだ残っているか微妙だがバトルになった場合、暗黒神をも倒した主人公たちに今度は楽にボコされるだろう。

まさかのモリー加入

ゲルダは元々キャラも立っていて、ヤンガスとの絡みもあったから加入してもおかしくはない。

しかし、モリーのおやじが仲間になるとは思わなかった。リメイク後だろうがイロモノNPCのままだと思っていたからだ。

性格だけなら、ロボット大戦シリーズの熱血タイプ主人公にも負けないヒーロー感のせいもあり、加入後は道中の緊張感が多少薄れたのは気のせいではない。

衣装のカラーリングも目に痛いし。

モリー別に嫌いってワケじゃないが、他キャラに比べるとやはり存在が浮いている際立っている。

が、実はこのモリー。バトルロードのランクをSにすることが加入条件のため、ストーリー上、別に仲間にしなくても良い。

なんなら終わりまでずっと放置プレーでも良いのだ(ただし、攻略的にもバトルロード関連イベや、モンスタースカウトを進めるのはメリットしかないので、こちらは強く推奨したい)。

モリーにあれこれ言ったが、なんだかんだゲルダとこいつのおかげで仲間会話のテキスト量もぐっと増えていた。

両名視点でのイベントの解釈も新鮮で、あらたにストーリーを楽しめたようなものだ。

重大事実はクリア後に判明

ひとまずは悪党ドルマゲスを追いかけることが、序盤の目的となっているため、わりと一本道でシナリオも解りやすい。

ようやく彼と決着がつく時期は、過去作でいう所の本気ムドー(Ⅵ)か、オルゴデミーラ一回目(Ⅶ)あたりに相当する。そこから中盤といったところで、このとおりボリュームも充分だ。

以降は、おいろけが一時離脱したり、異形化したイッヌ追っかけたり、鳥バードに乗って広い世界を巡ったり、ひねくれきった兄貴しばいたりetc…。

んで、一連の騒動の黒幕が出てきて、一気に世界もピンチに。

シリーズ中例を見ない、めんどくさいラストバトル。

もとい熱い演出のラストバトル。

そしてED後。

恒例の裏ダンジョン攻略中、主人公にまつわる重大事実が判明。

まさかクリア後まで引っ張るとは。

これまでのシリーズでもストーリーに関する要素は、少なくとも本編中に明かされていたので、今作のそれは予想だにしない展開である。

グラフィック ★★★

Web上で比較されたものも参考にしましたが、無印版の画像と比べると粗く見えます(無印版=PS2版はなめらかで、草木の量なども全く異なる)。

また調べによると、無印版でのキャラクター描画にはトゥーンレンダリング(3Dでありながらアニメ的な見た目で表現できる)というグラフィック技術が使用されている一方で、リメイクではフル3DCGの表現に留まっているとか。

技術的な難しさや手間などはさておき、単純にどちらの画面がキレイかについては前者の方に軍配が上がるでしょう。

ただしグラフィックの美麗さをウリにしているタイトルでもないため、そこは割り切ってしまった方が良いと思いました。

よってキレイさはそこまで……

求めていない。

移植に伴って多少劣化したとしても、ゲームプレイ自体に影響はない。

画質は良いに越したことはないが、筆者はむしろ全体的な雰囲気の方を重視する。

ましてドラクエはキレイすぎ&リアルすぎでもなく、少しデフォルメされたこういう「ドラクエテイスト」だから良い。

ある意味※不気味の谷なドラクエも見てみたい気もするが。

※不気味の谷→創作の人物の見た目や動きなどが中途半端にリアルだと「気持ちワル!」となる現象のこと

風景で意外にも感動

町の雰囲気もちがったりするし、月も太陽も実際に少しづつ動いているのだ。

そして夜には視点変更で綺麗な星空が見られる。

初見は結構感動したものだ。

少し手を止めて、景色を見てみることもおススメしたい。

ドラクエの景色でグッときたのは、何気にⅧが初めて。

皮肉なことに、据え置き版ではなく携帯機でそれを感じたということ。

無印版プレイ時の筆者の感受性は、今ほどなかったのかもしれない。

万国コスプレショー

最近のドラクエでは当たり前になったが、キャラのグラが変わる特殊な装備がある。

例えば、主人公。

無印版の時にダサい鎧姿の装備があったが、リメイクでは二つほど増加。

そして、この度はヤンガス(こちらの装備のほうが良い)ククール(女子喜び)にも用意された。

中でも、ゼシカはかなり優遇されている。

無印からもあったバニーガール・踊り子の服などに加え、女学生とか魔女っ娘とかの装備が増えた。

これも堀井氏のアイディアなのか。

また同じ女性で新加入のゲルダにも、女忍者やチャイナドレスなどの装備が準備されている。

ついでにこれらは防具としての性能も悪くない。

それこそチャイナドレスに関しては、素早さが200も上がる装備となっている(クリア後の主要装備と言っても良い性能)。

まさしく実益も兼ねそなえた装備というわけだ。

はてさて話が逸れるが、リメイク版は無印版に比べ、装備による肌の露出は抑えられたものになったそうな。

あげくゼシカの「揺れ」もなりをひそめてしまった。

健全な男性諸君には残念な話だが、3DSへの移植にともない「CERO」という絶対的な力がそうさせているんだそうな。

それでもゼシカを先頭にして、彼女の各コスチューム姿を、視点をぐるぐるさせながら楽しむ諸兄たちが今日も後を絶たないだろう。

そう、これからも。

音楽・サウンド ★★★

好きなBGMは無印版と変わりません。

くわしくは後述にて。

そして何気にシリーズ初のボイス付きドラクエ。

「ふうん、いいじゃないか」

孤独のグ〇メ風な評価です。

もちろん主人公にボイスはありません(一部作品を除いてプレイヤー=主人公の図式はドラクエのコンセプトといえるためかと)。

ドルマゲスいいじゃないか

イベントシーンのみのフルボイスだが、誰一人声に違和感を感じなかった。

特にドルマゲス(中の人はベテラン声優の子安武人さん)は狂っちゃった感じが出ていて、声を聞くたびにいちいちゾッとする。

悲しいなぁ…の名セリフも文字通り悲壮感が漂っており、彼のセリフの中でもっとも印象深い(ドルマゲスの過去イベを見てからだとなおさら)

これまでのドラクエのセリフは、あの「トルルルルルルル」音のみだったので、無印版・ドルマゲスの悲しいなあ…もせいぜい「あーまた言ってる」程度にしか思っていなかった。

声でキャラ印象を180度変えるってのは、すごいことなのだと思う例。

そんなにちがわないような

3DS版のBGMはオーケストラ演奏なのだとか。

実際に聞き比べると全然違うのかも知れないが。

少なくとも無印版に比べて、勝るとも劣りはしていなかったと思う。

いずれにしてもテイストは、いつものドラクエ。

おかげで「今ドラクエしているんだ」感は相変わらず。

その中でもグッとくる曲が新旧変わらず、2曲。

神鳥レティスに乗っている時と、ラスボス戦の曲だ。

前者はドラクエ3のラーミア搭乗時に流れる「おおぞらをとぶ」のオーケストラVER。

もう一方、ラスボス曲。

正確には「おおぞらにたたかう」という曲名。

ドラクエのラストバトルらしい、緊張感ある壮大なBGM。

実は部分的に「おおぞらをとぶ」のメロディーが入っているのも特徴(ドルマゲス戦のフレーズも挿入されている)。

聞いた時は「やべーっラーミアだ!」ってなった。

ついでに後から知ったことだが、実はこの「おおぞらにたたかう」は元々「おおぞらでたたかう」という曲名だったそうな。

日本語としては後者の方がしっくりしていそうだが、曲名が変わった理由はゲーム発売前に某通販サイトが、サントラの曲目をさらした事から始まる。

つまり曲名と曲再生順から、おそらくラストバトルの曲であろうことを、ユーザーに想像させてしまったがために、結局、サントラが発売されたときには曲名も直されていたんだそうな。

筆者はその辺りの事情には疎いため、調査によって初めて分かったことだが「そういうこともあるのか」とユニークな話程度には思った。

サウンドといえば、テンション上げ時の音も気に入っている。

みなぎってきた感が。

バシュー⤴ン!!

システム・内容 ★★★★

ほとんどは無印版とほぼ同様で、スキルポイントでキャラを育てる要素や、アイテムや装備を作り出す錬金壷システムも引き継がれています。

目立った変化としてはランダムエンカ→シンボルエンカとなったこと。

くわしくは後述しますが、この変化を逆手に取ることで難易度を爆下させることが出来、一気に作業ゲーと化す恐れがあります。

それを踏まえても元々完成されたゲームのリメイクのため、不満点はほぼ見当たりません。

写真クエストなど本編と離れたところのお楽しみ要素の追加なども特筆すべきでしょうか。

要するにあんまりいうことないんだよね。

お馴染みのカジノもあるし「ああいつもの良きドラクエだな」って感じることの方が大半でさ。

元が出来過ぎたゲームといっているのだから、仕方ないことかも知れないが。

ゲームそのものの説明など、公式の情報を見れば良いだけだし、文の付け加えようがないのだろう。

ポイント振りが悩ましいと思いきや

発売からすでに久しく、Webでの攻略情報も充実しきっているため、強スキルも容易に調べられる。

ゆえに、冒険を楽に進めるために覚えさせるものも決まってくる。

かくいう筆者も攻略サイトを見ながらプレイしたため、スキルはテンプレ通りで遊び心がまるでない。

たとえば主人公の「ゆうき」にポイントを最優先で振ることは定石といっても良い(ベホマズン・ギガスラッシュを習得出来るほか、MAX100まで振ると特技呪文の消費MPが最終的に半減する効果が付く鬼スキル)

攻略情報で推奨されているものはやはり役立つ。

逆に攻略情報がない場合、もしく見ない場合は、レベルアップ時わずかに獲得できる数ポイントの振り分けに頭を悩ませるだろう(ポイントを貯めて後からまとめて振ることも出来るが、あまり意味はないかもしれない)。

あげくにいったん振り分けたポイントは再振り不可ときている(貴重品であるスキルの種をつかえば、最終的にはいくらでも増やせるが……)。

だが育成を悩むということは、このゲームを心から楽しんでいることにほかならないと思う。

攻略情報通りにキャラを育てる必要なんてない。

むしろ試行錯誤しながらプレイヤーの思うままキャラを育てて、ストーリーを進めていくのが、RPGの醍醐味のように思う。

もちろんこのゲームに限った話ではないが。

だが今作は比較的難易度が高く、下手なスキルを習得すると後々苦労することになるのはまちがいなく。

なら、ほかに役立つスキルとは何があるだろうか。

先ほどのゆうきは大変実用的だし、優先的に上げても損は無いのが分かるが……。

攻略サイトじゃないから、いちいち挙げるわけにはいかないけど……。

これだけ取ってまちがいないのが、消費ゼロでベホイミクラスの回復が使える祝福の杖だね。

ゼシカとククールの杖スキルを上げてくと取れるやつだけど、筆者の体感上もめちゃめちゃ助かったスキルみたいだよ。

ついでにポイントは慎重に振り分けた方が良い様なことを書いておいてだが、リメイク版からはスキルの種の入手法も増え、さらに「超スキルの種」という上位版も追加された。

よってスキルすべてを無印版よりも最高値にしやすくなった。

ただし上記アイテムは何度でも手に入るとはいえ、貴重品であることに変わりなく、やり込みの部類となるため全MAXへの道のりは遠い。

ボスが強い

リメイク版は各ボスが強めに調整されていたらしい。

いわれてみれば、序盤のオセアーノンですらやたら強く感じたので、レベリングやスキル・装備など対策を怠ると、あっさり乙るくらい強化されていた気がする。

特に後半ボス「キャプテンクロウ」がヤバい。

ちなみに、コイツのせいで今作の初全滅(無印版ではもっと散々にやられた)。

なにがヤバいって。

こともあろうにコイツはこちらのお株を奪い、テンション上げの行動パターンを持つからだ。

あげく二回行動という特性のため、テンション上げ→しんくうはという、プレイヤー側には真似できない凶悪なコンボを行ってくる。

体力の低いゼシカあたりは、充分に成長していないと一撃で乙る可能性が高い(防御コマンドの大事さを痛感したバトルだった)。

なおテンションの貯め具合によっては、防御していても全員3桁くらうという始末。

そんなキャプテンクロウがゲーム全体で(筆者感でラスボスよりも強い)一番苦戦したので特筆したが、実はほかのボスも軒並み強い。

怒涛の単体5連続攻撃持ちのドルマゲス二形態目しかり、堅くて痛いレティスしかり。

何ならレティスはクロウの次点に苦戦したボスとしても良い。

幸いなことに今作は、戦闘後のお金・経験値が無印より多めに設定されている。

ボスの強さも増したから、バランスを取るためなんじゃと思っている。

どういう理由にしろ、レベル上げや、金で買えるものに困る事がないのはありがたい話。

強敵に負けたとしても鍛えやすい環境の今作では、わりとすぐにリベンジ出来るのも救いだった(全滅していたのは、単純に戦略ミスのせいだけなことも)。

再び、筆者のトラウマ、キャプテンクロウの話に戻るが。

ゼシカのスキル・ぱふぱふが効くらしい。

どうせならクリア前に知りたかったことだが、所詮ヤロウということなのだろう。

シンボルエンカの恩恵

つまりシンボルエンカウントとはフィールド上であらかじめ敵が見えている状態で、接触すると戦闘に入るシステム(別ゲー・ロマサガあたりがシンボルエンカシステムの代表例)。

おかげでトロデーンでのはぐれメタル狩りがすこぶるはかどり、経験値荒稼ぎも可能となった。

この稼ぎ方は結構有名で効率があまりに良すぎて、短時間でレベルが上がりすぎてゲームがつまらなくなる恐れがある。

無双感を味わいたい人以外は、ほどほどに用法用量を正しく守るべきかと。

はい、筆者は守れなかった側です。

と、いう状態だからこそ見られた小ネタだが、レベルを上げすぎた結果、戦歴見た時にトロデからメタ的なツッコミが入る。

さすがにコードは使ってねーよ。

ほか、有難い機能

リメイク版で追加された、バトルの高速モード。

地味に有難かった。

プレイ中、どこかでかったるくなる時が必ずある。

新しいエリアの敵と戦ったり、ボス戦のように緊張感が伴ったりなら、つゆ知らず。

すでに行ったエリアの敵と何度も再戦するのは、結構メンドクサイものがある。

そんなものぐさな時に、戦闘シーンを早回し出来るのはめちゃめちゃ有難い。

しかし、単純に弱いモンスターとのバトルを避けるなら、トヘロスやしのびあしを使えば良いって話だ。

ただし、弱モンでも経験値や金、アイテムが欲しい場合があるので、そんな時この機能は真価を発揮したのだった。

総評 ★★★★

元々良ゲーなドラクエ8の完全版として、万人におススメ出来るタイトルです。

映画顔負けのハイライトなイベントシーンが多く、シナリオ・キャラ重視型のドラクエと呼んでも差し支えないかと思われます(これに対して3や6は職業の概念があるため、システム重視型ともいえます)。

そこにエンディングやマルチェロ関係のイベント追加も考えると、ことシナリオに関してはこれ以上のものは望めません。

あとシステムの項で記述したように、ことボス戦では対策を怠るとあっさりと全滅してしまう。

それほどに今作は難易度が高く、やりごたえ抜群なものに仕上がっています。

写真クエも慣れてくると変わったオブジェや、固有のキャラなどはクエスト絡みと予測して、速攻撮っておくクセが付きます。

人によってはなくても良いミニゲームかもしれませんが、長い冒険の合間に目に留まったロケーションを撮影するカメラマンの気分と、取れ高に応じて報酬がもらえる攻略上の有益さも兼ねているので、筆者は好評価したいところです。

ほか些細なこととして、仲間キャラに声が割り当てられた分、キャラの声も想像で補完したい人にはどうかなという感じはあるでしょうか。

とはいえ気になるなら、設定でボイスをオフればいいだけなのですが。

個人的には本体を閉じるだけでスリープ中断が出来る携帯機への移植であったのも、個人的に良かった点ですね。

これより強烈なネタバレぶっこんで終わります。

以下、スクロール。




















いいですかね?









レティスの正体が、Ⅲのラーミアなことについて(無印・リメイク共通)。

ED内で唐突に暴露。

当時、結構衝撃だった。

生まれた世界ではラーミアって呼ばれてるっつてたね。

だから乗ってる時、あの音楽だったっつう。

あっちじゃ、しゃべんなかったのにな。

こっちの世界じゃ、えらい雄弁。

小説版Ⅲでも、喋っている描写はない。

後々、ルビスあたりから、言葉を教えてもらったのだろうか。

デザインも別個体と言って良いほど、大分ちがうが。

何はともあれ、今回のラプソーン戦でもお世話様でございました。

○主人公の正体が竜神族と人間のハーフなこと(無印・リメイク共通)

しかも王子だし。

ドラクエ主の王子率もそこそこである(Ⅱ・Ⅴ・Ⅵ・Ⅷ)。

本文でも記述していた、クリア後に明かされる重大事実ってのはコレのことでした。

しかも教えてくれるのが、一緒に連れているネズミ=祖父だったとは。

紙芝居おじいちゃん。

ネズミに戻りはしたが、以降、ただのマスコットキャラと見ることはもはや出来なくなる。

おじいちゃんがネズミに化けているだけなんだ!

あ、そういや、クリア前はチーズあんまり使わなかったな(っていうか、チーズおやじも同族だったという)。

とどのつまり、今回のドラゴンクエストの「ドラゴン」との関わりって、クリア後のイベントに強くからんでいたということか。

以降はこれでもかと、竜神王もより構ってくれたワケで。

最終形態は、カラーリングのせいでⅠの「竜王」にしか見えなくなってしまったワケで。

ひょっとしてお互いに関係あるのか?

追加ダンジョン「追憶の回廊」最深部

よっ!帝王お久しぶり!

Ⅴ以来ですね。

もちろん帝王こと、エスタークとはバトル可能で、恒例の何ターンまでに倒せるかのチャレンジも兼ねている。

つまり、ストーリーとは関係ない完全なお楽しみ要素。

と、言いたいが。

全員レベル99でも、やられますがな、フツーに。

まあ、特殊仕様のイオナズンやれ、固有技の剣突き立てやれ、まだ回復が間に合うから良いんだが。

必殺の一撃→1058のダメージ!

なんじゃそれ。

防御で減らせるにしても、いつ飛んでくるかもわからん。

どうせオーバーキルなら、もう9999でも良いよ。

過去作では、本気じゃなかったとでも言うのだろうか。

今回も寝起きのはずなんだが。

そして、まだ寝足りないのか、ラリホーマが結構効きやすい。

おかげでなんとか倒せた。

褒めてくれたし、腕輪もくれた(なお、2回目以降は種セット)。

腕輪の効果は、装備者にずっとバイキルト。

その後、このヤバい効果は皮肉にもくれた帝王自身に対し存分に使われることとなった。

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