日常でよく聞くものの、由来までは知らない言葉があるだろう。
今回はそういう話の詰め合わせだな。
単体の言葉だけだとあっさり終わりそうだからって、こういう形にしたんだっけ。
でもさ、筆者の書く文って一つのことでも、結局ムダに長ったらしくなるんだよね。
今回あまり深掘りせずに、サラッと調べた情報だけで書くようだから、そうはならなそうだが。
(それってカエデも、同じように思ってるってことだよね)
それなら良いけど。
ま、こんなところで関係ない話繰り広げてもなんだし、とりあえず本題にいこっか。
今回触れる言葉をざっと列挙
マジ・ケチ・関の山・マンネリ・ヤバい・ビビる。
どれも日常的に使う言葉だが、特に「マジ」や「ヤバい」などは、あまりに普通に見聞きするため、どこから来たのか考えたこともなかった(馴染みすぎて)。
と、いうワケでざっと調べてみたんだよね。
でもさ「関の山」だけなんかちがくない?
これって、そんなに使う言葉ではないような。
マンネリも微妙だし。
筆者どのが気になったというものを集めたのだから、別に一貫性や共通性がなくても構わないと思うが。
マジ
これ「真面目」の略語だよね。
それを「マジか」「マジだよ」みたいに、カジュアルな感じでいうようになったっぽいね。
ボクも普通に使うし。
こういう崩し言葉って、今じゃ広辞苑とかにものっているんだっけ。
真面目には真剣・本気・誠実・本来の姿といった複数の意味があるな。
マジは元々、江戸時代の芸人たちのあいだで生まれた楽屋言葉だといわれているぞ。
略して使っていたところは、今も昔も変わっていないようだな。
それに「まじまじと見る」の「まじまじ」つまり、人のまばたきの様子がマジへと結びついたともいわれている。
意外に昔からあった言葉なんだね。
まじまじと真面目が合わさって使われる様になったって見方も出来るのかな。
そうだとしたら、まるで言葉遊びみたい。
真面目という言葉そのものも「正しき目(まさしきめ)」や「真し目」が元になった話。
さらに宋の時代に読まれた漢詩の一説に「柳は緑、花は紅、真面目⦅しんめんもく⦆」とあり、これもまた真面目の語源になったいう話もある。
木や花の自然な本質の様子を表している詩といったところか。
真面目には本来の姿という意味もあることから、この詩の存在も語源になった話としてあり得そうなものだ。
それマジな話?
マジ……としたいが、どれも諸説ありの話としておくべきだろう。
そもそも真面目がどこから来た言葉なのかも由来がさまざまで、出どころも特定出来なかったんだ。
だが江戸の芸人のあいだで「マジ」が、真面目の略として使われたという話のみでも有力な説として、覚えておいても損はないだろう。
ケチ
何かしら出し惜しみする人間に対し、使われる言葉だな。
元は怪事(けじ)という、不可解で奇怪な出来事を表した言葉が、後々縁起が悪いという意味へと変わり、さらに粗末さや卑しさを表す意味にまで転じた。
音もなまって「けじ」から「ケチ」となったという話だ。
どんどんマイナスな言葉になっていったんだね。
始めと終わりで大分意味が変ってるような。
だが「ケチがついた」は、物事が良くない方法に向いた時などに使われるだろう?
これは元の怪事により近い意味合いになっていると思うが。
関の山
懸命にやっても、それ以上は出来ないことを意味する言葉だな。
これは祭りで駆ける山車(だし)が立派な見た目で、それ以上豪華なものは作れないということから由来しているようだ。
なんでも三重県、関の八坂神社での山車の存在が元となっているらしいぞ。
これ以上は立派には出来ませんぜダンナ!
ってなところかな。
(何いってるんだコヤツ)
説はほかにもあって、宿内を山車が所せましに移動する様から、限度いっぱいという意味で、関の山というようになった説。
江戸時代後期に16台もの山車があったとされ、関の町ではそれ以上山車を増やせなかったという説。
経緯はともかく、いずれも「いっぱいいっぱい」というような感じか。
マンネリ
いっつも同じことばかりで新鮮味がなくなるって意味の言葉だね。
これは英語のmannerism(マンネリズム)からきてるんだって。
マンネリズムってのはmanner(マナー)に由来した言葉で、形にはまりすぎて、それこそ新しさがないってことを指してるんだね。
つまりこれも略語ってことさ。
今回は関係ないけど「チル」もChill out⦅落ち着くとかの意⦆から来てる略語なんだよね。
横文字が苦手な私だが、その説明は分かりやすくて助かるな。
ちなみに昔、筆者がこのマンネリの意味を知り合いに聞いたことがあったんだって。
そしたらさ「マンとネリーってカップルが、お互いに飽きて別れた」のが由来って聞かされてたんだって……。
今回そのことも調べてみたら、そんな情報どこにもなくってさ。
つまりガセだったんだね(しかも、これまで信じてたっていうね、プププ……)。
ヤバい
危険な状況や、そこにいてはマズイことなどを表す現代の言葉だな。
これは厄場という言葉から出来たものだといわれている。
厄場って?
厄場とは元々、牢屋や看守、危険な場所を指す言葉だ。
それが危ないことや不都合なことを意味する「やば」という形容詞(キレイとか大きいとかの添え言葉だな)へと変り、そのまま危機的な場面や状態を表す言葉になったということだ。
また「やば」には法に触れるような悪いこと「やばなこと」を意味するほか「危うい・危ぶい」から来たという話もあるぞ。
※ほかにも江戸時代の射的場・矢場が由来となった説も存在する。これは矢場が射的のみではなく、裏で「大人のサービス」を行う場所でもあったという俗説から。また矢場が摘発の対象として役人に目を付けられることと結びついて、悪事が見つかっては危ういこと、すなわち「ヤバい」が生まれたという話もある。
なるほど。
確かに何かいけないことやらかしちゃった時にも使われるしね。
経緯は不明だが、いつの間にやら幅広い感情の変化を表す言葉へと変わったようだな。
相手に腹が立ったり、キレイなもの見たり、美味しい食べたりした時の感情表現にもなってるしね。
今じゃ全部ひっくるめて「ヤバーい」に集約されてるんだよね。
日本語ってものによっちゃ、ホント奇妙だよねー。
ビビる
物事に尻込みしてしまうほか、怖がる、ひるむといった意味がある言葉だな。
とりわけ有名な由来だが、古くは平安の戦場で鎧がぶつかり合う時、ビンビンと音が鳴り、これが「ビビり音」そして「ビビる」の言葉になったという。
また地揺れの際の地鳴りを表すほか、昔の芸人たちが舞台に上がる前の緊張の高さを指して「びびる」という風になったとも。
「ビビ」という響き、つまり擬音から派生した可能性が高そうだな。
「やーい! ビビってやんの!」って感じで使うよね。
ここまでの言葉の大半って、江戸時代から由来したものがホント多いね!
まとめ
各言葉の有名な由来(諸説・他説あり)
・マジ→真面目の略語、元々は江戸時代の役者が楽屋で使っていたといわれている
・ケチ→不可解、奇怪な出来事を指す言葉、怪事(ケジ)が転じた
・関の山→祭りの山車が立派でそれ以上のものが作れないことから
・マンネリ→英語のMannerism(マンネリズム)の略語
・ヤバい→牢屋・看守・危険な場所を指す厄場(やば)が元
・ビビる→大昔の合戦時に鎧が触れ合うビンビンという音(擬音)から
ざっとこんなものか。
だが、どれも諸説ありきゆえ、真実が定まらないというのは否めない(調べると複数の話が出てくるのがその証拠だろう)。
実際に言葉が流行り出した、または使われ出した時代に行ってみないことには、事実確認のしようはないな。
そんなのムリじゃんね。
なら、こういう由来系の話を誰かに教える時は「~って説らしいよ」みたいに添えた方が良いだろうけど。
でもどれもそれっぽくて、あり得そうな説だったね。
私の方からは、これ以上話すこともあまりないのだが、コチョンどのの方で何か補足したいことはあるか?
何でも良いぞ。
良いの? 何でも?
んじゃさ、もう3月だけど、まだまだ寒いよねー。
ああ、そうだな。
……え?
んでさ、こないだどら焼き買ったんだけど、軽くレンチンして食べたらさ。
けっこう美味かったんだよね。
どら焼き?
寒さの話はどうし……
ほんで、コントローラー思いっきりぶん投げたらさ、窓から外にいっちゃって!
下に居た人に当たって、めっちゃキレられたの。
ウケるよねー!
おい、話が飛んでるぞ!
そういうの薄気味悪いからやめてくれ。
……まさか頭をやられたか?
おーいコチョンどの、正気かー? もしもーし?
ヤバーい! カエデ、マジでビビってる!
どうせ何話してもいいなら、ケチなこといわずに、全然つながりがない話でもしてみよっかなって思ったんだ!
いつもどおり普通の流れで終わると、マンネリ気味になっちゃうしね。
ま、もう締めに入っちゃってるから、今回のオチはこのくらいが関の山ってとこだけど!
今回の言葉を全て盛り込んだか……少々ビビったぞ。
が、ケチを付けるとすれば、ちょっとムリヤリすぎてヤバいな。
もっともコチョンどのでは、そのくらいの持っていき方が関の山といったところか。
だが、そういう話ばかりが繰り返されるのであれば、それこそマンネリと化すだろう。
(あ、やられた)
マジで?
マジ。
(なんだこの会話―!)
了。
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