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ネタバレはイヤだけど……
ネタバレはイヤだけどゲームには興味ありって人は、ここからこの先ネタバレ注意!までを読んで参考にしてね!
初プレイの楽しみを大事にしたい人は、そこまでなら安心して読める内容にしてあるよ!
それ以降の内容は、ネタバレが問題ない人向けだぞ!
ゲームをすでにプレイ済みの人は思い出を楽しみ、未プレイの人には雰囲気だけでもつかんで、実際にやってみたいと思ってもらえたなら嬉しいな!
情報もろもろ
| 発売日 | 1991年7月19日 |
| 発売元 | コナミ |
| 開発元 | コナミ開発三部 |
| ジャンル | アクション |
| プレイ環境 | SFC |
おススメする人
以下のような要素が好きな方におススメ
- ゴエモンシリーズ
- レトロアクション
- ミニゲームあり
- 和風
- 短編
目安プレイ時間・特徴など
クリアまでのプレイ時間は10時間くらいだよっ。
初見プレイだと、かかってこのくらいかなってことだけど、アクションゲーが得意な人なら実質5~6時間くらいでいけちゃうかもね。
筆者の場合、相当やり込んでたのもあって、久しぶりのプレイでも3時間半くらいでクリアしちゃったみたい。
……それでも後半のボスステージで、けっこうゲームオーバーになってたけど。
このことからプレイ済みの人にとっても、ちょっぴり難易度が高いゲームってことが分かるね(まあ実況プレイでもない限り、筆者の腕前なんてそもそも伝わりっこないんだけどさ)。
このゲームは江戸の日本を舞台に、天下の義賊・ゴエモンどのと自称・正義の忍者(自称というのも滑稽だが)エビス丸どのの活躍する物語と、歯ごたえのある2Dアクションを楽しめるぞ。
ミニゲームなど脇の遊び要素も満載で、SFC初期のタイトルとは思えないほど内容は充実しているんだ。
ゴエモンシリーズの中でもかなりの古参作だけど、この時点でもう完成されてるってって感じだね!
道中にも色々な施設があって、ファミコン時代からもあったよろずや、食事処のほかにも、ゲームセンターや競馬場、旅行ツーリストなんて現代風なものもあるんだよね。
歯ごたえがあるといったとおり、後半のステージが特に難しいが(動く足場地帯が増えてくるため、落下しやすくなるのだな)短編ゆえに間延び感もないし、一度クリアしてもついついまたやりたくなってしまうな。
これ以降のタイトルは段々SFっぽさが増してくるし、和風感強めの「古き良きゴエモン」を求めてるなら、今作のプレイは外せないねっ!
※リンク先は参考価格の商品ページです。ショップ内で同商品を検索すると、より安価な出品が見つかることもあります。
また現在(令和7年8月時点)では、ニンテンドークラシック・ミニスーパーファミコン内の収録タイトルの1つにもなっているため、そちらでも今作をプレイすることは可能です。
ただ、今作のみのための購入はややもったいないので、ほかにも遊びたいタイトルがいくつかあれば購入選択肢に充分入れて良いと思います(なんにせよ、こうしたプレイ方法もあるということを付け加えておきます。以下、商品参考リンクも貼っておきます)。
あと、さらっと調査してみた感じですが、このミニスーパーファミコン。
中古良品でもざらに1万円超えているところを見ると、現在はややプレミア化しているようです(令和7年8月時点のWeb調べ)。
なお正規価格は7980円+税(筆者はミニファミコンの方は持っていますが、こちらも高くなる前に買っておけばよかったと軽く後悔)。したがって単純に今作のみをプレイしてみたい場合は、SFC本体+ソフトを購入した方が安上がりかもしれません。
※SFCを所持済みであればソフトのみの購入になるため、さらに安く済みますが、本体も4~5千円ほどで中古整備品として販売されているのを見掛けるため(こちらも令和7年8月時点のWeb調べ)本体ソフト共に所持していない場合は、お財布と相談の上、両方を購入選択肢に入れても良いかと思います。
この先ネタバレ注意!
序文
こと筆者はレトロゲーも和風ゲーも好きで、ゴエモン作品の一ファンでもあってか、シリーズのほとんどをプレイしてきました。
その上での感想ですが、FC時代のゴエモンから受け継がれた懐かしくも和風な感じは、記念すべきSFC第一作目である今作が一番強めなように思われます。
またスーファミ初期作品ながらアクションの完成度も高い上、何よりBGMがたまりません(語彙力の無さのせいで、これだけだとなんら伝わりそうもありませんが、くわしくはシステムやサウンドの項にて)。
なおゴエモンシリーズは、この雪姫の後も2・3・きらきら道中と続き、以降はPS・64などのコンシューマー機でさらに幅広くリリースされていきます。
現在(令和7年)の最新および最終作は、発売されてすでに久しい、DSの東海道中・大江戸天狗り返しとなっており、これ以降の続編発表はないまま時が過ぎています(天狗り返しのレビューもひっそりと書いています↓)。
残念ながら完全新作を遊ぶことはもはや難しそうで、俗にいう大人の事情がひそんでいそうですが、何気にパチスロ化(天狗り返しの発売から4年後の2009年のことです)はされているという謎。
もっとも近年では、コンシューマーの人気タイトルが後にパチンコ、パチスロ機種化するというのも珍しくなく、純粋にそちらの方が利益が見込めるからだと思っています(筆者はそのあたりの業界事情にはうといのですが、素人目に見てもコンシューマーリリースで費用をかけた割に、売上がイマイチというよりは良いのかもしれませんが)。
話がやや脇道にそれてしまいましたが、筆者にとって今作は今でもたまーに遊びたくなるレトロ名作の一つとなっています。
空き時間でもサラッと楽しめるくらいの短編というのも大きいところで、この「サラッと楽しめる」というのも、ゴエモンシリーズの魅力の一つ。
ただしそれは短編でありつつ、一つ一つのステージを順番に進める今作のような方式、もしくは次作マッギネスやきらきら道中のような面セレクト方式に限った話ですが……(天下の財宝や鍋奉行といったRPGゴエモンや、64のネオ桃山幕府のようなアドベンチャー感強めのタイトルだと、やや時間を費やすため)
評価スタイル
ここからはストーリーや総評まで各要素を分けて☆☆☆☆☆って感じの、お星さま評価をさせてもらってるよ!
☆5つなら満足、☆1つなら不満って感じでね。
ちょっぴりありきたりな評価の仕方だけどね。
☆☆☆+や☆☆☆☆-のように評価させてもらうこともあるぞ。
これは次の☆数まであと少しで達する、達したが少々物足りないといった微妙さ加減を表していると思って欲しいな。
ストーリー ★★★+
少々短編で(この時代のタイトルとしては充分ですが)一本道なシナリオ。
続編マッギネス以降の濃ゆめなSF展開は、この時点ではまだ見られずです。
江戸のはぐれ町で起きた幽霊騒動をきっかけに、おなじみ天下の義賊・ゴエモンと、自称・正義の忍者・エビス丸の名コンビが日本各地でおりなす珍道中絵巻?はいつものゴエモンらしくありつつ。
サブタイトルにもあるように、途中からはさらわれた姫を悪の手から救出する目的へと展開していくため、若干ヒロイックなシナリオにもなっています。
一方でちょっとしたおふざけやコミカルテイストをはさみつつ(そこがゴエモンらしい)ですが、誰しもが肩肘張らずに笑える&楽しめるような描写も多いのは、ちょっとした喜劇風の時代劇といったところ。
なお今ではすっかりゴエモンファミリーの一員となっているサスケとヤエちゃんですが、この頃はまだ脇役としての登場にとどまっており、正式にゴエモンファミリー加入&プレイアブルキャラとなるのは後作でのこととなります。
今でこそ、ゴエモンファミリーの一員としての立場を確立した2人ですが、※シリーズのはじめから登場していたワケではありませんでした。
※コンシューマー(ファミリーコンピューター)のゴエモン初代作・からくり道中を指しています。
からくり忍者サスケは2・マッギネスからの登場で(実は今作にもそれっぽいのが登場しますが……くわしくは後述)プレイアブルキャラとして使えるようになったのも同作から。
秘密特捜忍者のくノ一、ヤエちゃんは、3の途中から正式加入を果たします(彼女の初登場に関しての話も後程)。
以降、両名はゴエモンファミリーに欠かせないキャラとなっていきます。
なお今作でのヤエちゃんは、あくまで協力者としてのポジション(次作のマッギネスでも同様の扱いですが、出番は今作よりも増えています)として登場し、4ステージボス戦後と最終ステージで少し出てくるのみでした。
サスケについては、5ステージのボスのデザインがまんま(カラーリングはちがうものの)なため、あれを「サスケ」といってもおかしくないのですが……そうと分かるような表記はゲーム中一切出てきません(セリフもなし)。
と、いうワケで「サスケの初登場は今作の雪姫なのか、それとも次作のマッギネスなのか」の疑問を調べるため、いくつかの関連サイト(Pixiv百科事典・ニコニコ大百科・Wikiなど)を閲覧し、話をまとめると、伊賀(5ステージ)のボスがやはりサスケ本人というのが濃厚なようでした。
そうなると結局、サスケの初登場は今作からということになります。
しかし「特にセリフもないし、そうと決まったワケでもないのでは?」と思ったので、継続して公式やスタッフさんのインタビューなどを探してみましたが、アレがサスケと明言されている情報は見つけられませんでした(公式スタッフさんが言及していればもはや疑いようがないので、そういう話が見つからなかったのはホントに残念)。
それこそ5ステージのボスと対峙した時に「拙者はからくり忍者・サスケでござる!」なんてセリフでもあれば、ここまでモヤッとすることもありませんでしたが……。
――そんなもやもやを抱えたままにするのは、ややスッキリしないので。
アレはサスケではなく、物知りじいさんが2のサスケの前に作ったプロトタイプ的なからくりロボだと筆者は「勝手に」解釈することにしました。
したがってサスケの正式な初登場もマッギネスからと思うことにしました。
※一応、今作とマッギネスの説明書に何かしら有益なことが書いているかと思い、見てみましたが、今作の説明書にはサスケのサの字もなく、後者の説明書ではサスケの項目自体はあるものの、かつてゴエモンたちと戦ったなどの話は一切書かれていませんでした。少なくとも、ものしりじいさんによって作られたからくり忍者という設定だけは確かなようです。
当時の攻略本も付して参照できればいいのですが、このためにわざわざメルカリ(いくつか出品されているのを確認)で購入する必要もないと思い、調査は断念。
――ここからヤエちゃんのよもやま話に移ります(サスケの話を下手に引っ張り過ぎたせいで、やたら冗長になってしまいました)。
彼女の初登場は意外にも早く、FCのRPGタイトル・消えた黄金キセルでの登場が初お目見えでした(4人目の仲間として加入、何気にエビス丸とゴエモンが知り合ったのも同作がはじめてとなっております)。
しかし今作ではゴエモンたちと初対面のような感じだったので、雪姫のヤエちゃんと、黄金キセルのヤエちゃんとはそれぞれ別の存在なのかもしれません。
今ではゴエモンの相棒として欠かせないエビス丸も、FC2のEDにて「正体はカワイイ女の子」だったりなこともあったワケで、黄金キセルのエビス丸とFC2のエビス丸も、ヤエちゃんよろしく互いに別人と思って差し支えないでしょう。
そもそも登場したてキャラの設定なんて、最初は安定しなくて当たり前なのかもしれませんが。
余談ですが、ヤエちゃんは当初、肌露出がほとんどない忍び装束を着ていましたが、GBカラーの鍋奉行からミニスカ装束へとモデルチェンジを果たしました。
ほかのメンバーが新旧でほとんど代わり映えしない中、彼女だけデザインが変化していくというのは(今作で髪の色が青だったのが、マッギネス以降緑へと変わっているところなども含め)コミックス版ゴエモン(漫画家・帯ひろし先生作)のヤエちゃん(ゲームの彼女とはまるで別人です)の影響を公式が受けたのか、それともここらあたりから萌えキャラ路線を狙ったのか……そこまでは分かりません。
ラスボスについて
悪事を働く集団・般若一族トップの般若大将軍。
ステージ8クリア後に突如姿を現わし、次の最終ステージ9で待ち受けるラスボス。
名が表す通り般若の面をかぶった様相で、いかにも敵役という感じをかもしているものの、いかんせん最後半の登場だったために、今一印象が薄い残念キャラ。
フォローにはならないだろうが、ラスボスとしてまみえた時の姿は、巨大な唐獅子にのった鬼面武者という感じで、シリーズボスの中でもトップクラスのカッコよさはあった。
だがそのオチは……。
実は全部キツネのゴンタの妖術のおかげだったんだよね。
ラスボスとしてのあの姿も、悪の軍団を率いていられたのも、ゴンタが居ないと成り立たなかったっていう。
最後はゴエモンにボコされてお面もとれちゃってさ。
しかも正体は普通のおじちゃんだったし(グラフィック上は頭が白いからおじいちゃんかも)。
雪姫君と友達になりたいというゴンタどのの願いを叶えるとホラを吹き、協力させていたのだったな。
フタを開けてみれば、ただの姑息な小悪党だったということか。
結局はゴンタどのからも見限られたようだったしな。
でもさ、般若大将軍って続編のマッギネスにもしれっと出てくるんだよね。
最終エリアの町に居るただのモブとしての登場だけどさ(確か民家にいたっけな)
その時はまた般若の面付けてるけど、一応改心はしたっぽいね。
いくつかのキャラについて
クロベエの話
忍者ネコのクロベエどのだが……ED後の一枚絵で雪姫君にだっこされているな。
実は姫の飼い猫だったんじゃない?
ステージ1以降出番がまったくなかったのに、その一枚絵でシレっと居たのはちょっと面食らったけどね。
一応ステージ1で100両(旅の資金として)くれたから、お助けキャラとしては面目躍如といったところか。
話はそれるが、実際の100両は現代でいうとかなりの大金なんだぞ。
ゲームの世界だとさもさも少額に感じるがな。
興味があったら調べてみると良い。
おみっちゃんの話
可愛らしい町娘といった感じだな。
ステージ1の同じ長屋で、ゴエモンどのの家の右隣に住んでいるんだな。
一応はぐれ町のアイドル的な扱いで、ヤエちゃんと並ぶシリーズのヒロイン格なはずなんだろうけど、この頃はまだ名前アリのモブキャラって感じなんだよね。
でも後のタイトルでいつのまにか茶店の看板娘になってるし、出番も増えるし。
マッギネスとかもののけ道中でも見せ場(?)があったよね。
今作だと一言二言しゃべって終わりだものな。
キャラもこの頃はまだ安定してなかったのか、ゴエモンやエビス丸のこと「ちゃん」付けで呼んでたしね。
コバンネコの話
クロベエどのが所属する忍者猫集団の頭領という話だな。
コバンネコどのは。
そうみたいね。
その設定を活かした活躍はぜんぜんなかったけど。
居なくても良かったんじゃない?
そこまではっきり言わずとも……。
(まあ、つかまって縄でつるされてたくらいだしな)
……でもコバンネコってさ、先に発売されたファミコンロープレの消えた黄金キセルでパーティーインするって知ってた?
あっちだとしっかり活躍するんだけどね。
そうなのか?
なら、ゴエモンどのたちとは旧知の仲ということか。
時系列がつながってるなら、そうなるはずなんだけど……。
けど、黄金キセルと今作のコバンネコはそれぞれ別ネコって思った方が良いかもよ。
どういうことだ?
だって、あっちで先に出会ってるはずなのに、今作だとまるではじめましてって感じだったじゃん。
話がつながってるなら「ひさしぶりだにゃー」くらい言われても良いと思わない?
そう考えれば……。
どういうことなんだろうな?
別ネコっていうより、あっちとこっちはそれぞれパラレルワールドってやつなのかもね。
それに、サスケとヤエちゃんの話のとこにも書いてるけど、コバンネコがそうなら、ヤエちゃんだってそうなんだよ。
何せ彼女も黄金キセルで仲間になるキャラなんだからね。
でもこっちだと普通に「わたしはヤエ」って初対面みたいな自己紹介してたじゃん。
何やらこんがらがってきたな……。
つまり同じような容姿で同じ名前でも、あちらとこちらで異なる存在ということか?
うん、でもエビス丸だけは、黄金キセルでゴエモンと知り合った設定のままらしく、今作でも最初からコンビ組んでるんだよね。
不思議だよねー。
……この話やめないか?
あまり深く立ち入らない方が良いような気がしてきた。
グラフィック ★★★★
ドットで描かれた各ステージの街並みは和風感たっぷりで、瓦屋根の家々や木の橋、役人の番所など、いつ見てもつい「昔の日本って感じだなー」と思わせてくれます。
また日本各地を巡る道中なため、それぞれの地域ごとに異なる景色を見ながらのプレイも一興。
と、いいつつロケーション数はそこまで多くありませんが、レトログラフィックながらも鳴門の渦潮(ステージ3)がしっかり再現されているほか、深秋を思わせる伊賀(ステージ5)などはなかなか雰囲気良です。
画質?
良いの良いの、レトロゲーなんだから。あんなもんでさ。
あんなもんって……。
だがむしろドット……だったか?
そういう描画技術で描かれてるからこそなんだろうな。
味というか、趣(おもむき)があるというか……。
そうそう趣!
ボクもそういう風に言いたかったんだよ!
……ホントか?
だって、これ出てた当時って、SFCの赤・黄・白のコンポジット端子や、もっと古いRF端子(つなげ方や画面調節の仕方が分かる人は、相当な古参ゲーマーだと思うな)使ってアナログテレビに映してたわけじゃん?
なんなら、あの「粗くてにじむ感じ」が良いんじゃんかね。
HDMIコンバーターとか、互換機とか使って画質上げちゃうのは、かえって野暮だと思うよ。
私には分からん話だが、機器が古いからこそレトロの良さが引き立つというのは否定はしないが。
だが当時のタイトルを「現代の優れた画質」で楽しみたいと思うのも、また否定できないように思えるな。
うん、まあ野暮とかいいつつHDMI環境でもやってるしね、ボク。
やってんかい!
和風でユニークな絵面と構成
ステージ、敵ともに絵面がとにかくユニーク(困ったらユニークの単語でどうにかしようとする語彙力の無さ)。
そのことを語りたくてうずうずしているのもあり、この際、見どころや所感的な話をノリでザーッと書き。
結果、グラフイックの項なのにところどころ脱線、オマケに雑くて長い。
ご容赦を。
・ステージ1 江戸(のはずれのはぐれ町)
江戸の情緒たっぷりの町ステージを眺めるのもつかの間、ちょっと先に進んだだけで一帯はお化けワールドへと変貌する。
ボスステージ・ほろほろ寺の古典怪談で出てきそうな朽ちた墓場感がまたたまらない。
骸骨武者や人魂、土から「ワッ!」と出てくる亡者など、出現敵にまで雰囲気を徹底させているところも良。
ボスも番町皿屋敷のお菊をモチーフにしたらしいキャラになっている(忍者猫のクロベエが化けていただけだが)。
余談だが、お化けワールド化した段階で町ステージの反対側(ボスステージとは逆方向、ゴエモンの長屋の左下)に行くと、この箇所限定でお化け3匹組(最初は座り込んで談笑しているが、こちらに気づくとピョンピョン近寄ってくる)の敵がいる。
一気に先へ進んでしまうと気づきづらいレアな存在。
・ステージ2 四国
夕暮れ時の町の景色が目に優しい。
目をつぶる土佐犬(敵)に近づくと、いきなり吠えながら動きまわるアニメーションもユニーク。
っていうか、こんなの放し飼いにしないでほしい。
さらにボス手前の箇所、提灯で煌々と照らされた祭りやぐらが印象的。
やぐら上では太鼓を叩くひょっとこ、またその周りをグルっと囲んで踊っているひょっとこ集団も目を惹きつける(ちゃんと手拍子まで打つアニメーションの細かさ)。
連中が人さらいを行う悪事集団だと分かっていなければ、実に楽し気な雰囲気が伝わってくるスポット。
そんな悪のひょっとこの群れを蹴散らした後、やぐら内で戦うことになるボスは、提灯をモチーフにした獅子舞ヅラの巨大な化け物。
初見は圧巻。
なおこのボスもとい提灯魔人は、DSの天狗り返しでまたもボスとして再登場するという快挙を果たす。
・ステージ3 阿波・淡路
とっぱじめに渡る鳴門橋の上から、かの淡路の渦潮を眺められるいきなりスポット(ちゃんと渦巻の動きも再現されている)橋のヘリに捕まって移動するおたふくを片っ端から海に落とすのもお約束。
そして、ステージ中盤。
めっちゃテーマパーク。
ハンバーガーショップとクイズ小屋は何気にこのステージ限定のお店。
ピエロ姿のおたふくも出現し、ここだけ世界観が特殊。
店の幕にメーカーロゴが入っているあたりにも遊び心が感じられる。
芸者と力士(観光地によくある写真撮影用の顔抜きはりぼて)のところで、ゴエモンやエビス丸の顔をきっちり当てはめ、股間部から武器や飛び道具を射出してしまうのもお約束。
ステージ後半、橋上の※巨大ダコをスルーor後ろに回って文字どおりタコ殴りするのもお約束。
※パロディウスからの、それこそパロディ出演かと思われる。
ちなみにこのステージのみボスステージ(2D横スクロールステージ)が存在しないただの通過ステージとなっており、パークで寄り道をしなければものの3分程度でクリア可能。
もっとも、それではあまりに味気ないので、速攻クリアを目指すか、RTAのようなタイムアタックプレイを行うつもりがなければ、気のすむまで楽しんでいきたいスポットである(制限時間を延ばす砂時計が売っているあたりも、スタッフさんの配慮が感じられる)。
・ステージ4 播磨・摂津・河内・大和(大阪、兵庫、奈良周辺)
奈良ということで、ここにしか出現しない鹿(ダジャレのつもりはない)。
しかも鹿を攻撃すると※両が減るという特殊仕様(再度いうがダジャレのつもりはない)。
※町ステージでは町娘といったボーナスキャラがうろついていることがあり、ふれると100両くれる。反対に攻撃すると鹿と同様両を取られる。もっとも鹿の方は完全に敵扱いなため、ふれると普通にダメージを喰らう。
そしてボスステージ、ひょっとこ集団に続く悪事集団・おたふく隊がひしめくおたふく総本山。
ここぞとばかりに色んなタイプのおたふくが襲い掛かってくる上、ギミック(フロアを回転させるスイッチや回転柱の足場など)も多数な難所。
いかにも寺院っぽい造りもさることながら、ステージ途中のバックにはいくつものおたふく仏像(本来の顔をおたふくたちにすげ替えられた)が並び、シュールで異様な光景も見られる。
後半のスロット地帯も唐突感がハンパじゃなく、良い意味でステージ構成予想を裏切ってきた(せいぜい落とし穴地帯になってるんじゃないかくらいの感覚だった)。
中ボス・おたふく力士コンビの攻撃方法が相撲とは全く関係ない(ボール投げ)というのもまた(なおコヤツラは大相撲の若〇兄弟をオマージュしているとかいないとか)。
そして真ボスのおたふく仮面。
デッカ!!
余談だが、先の回転柱の足場を登った先の入り口の一つがトラップになっており、あやまってそちらに入ると寺の最初の方にワープさせられる。
初見はこれでタイムオーバーになった記憶アリ。
いやらしい。
ステージ5 伊賀
町ステージは深秋のごとく。
個人的にも情緒感は全ステージトップ。
ここ限定出現の木枯し紋次郎的な敵や、子連れ狼的な敵がまた良い味だしている。
後半、樹上に潜み爆弾を投げてくるあぶなっかしい忍者集団をかいくぐった奥には、ボスステージ・忍者屋敷が控える。
渋めな色調の背景に目が惹かれる……といいたいところだが。
ここからはプレイヤーを本気でころ○にきてるといわんばかりに難度が急上昇する。
忍者屋敷の名に恥じないアスレチック満載のステージ構成のせいで、初見は何度落下死したことか。
特に中盤のアメリカンクラッカーな足場地帯がもうね……。
敵のからくり忍者のバリエーションもさることながら、後半のお茶くみロボがお茶をこぼした時のしぶきの表現が逸脱(こぼしたお茶は意外とリーチがあり、手前で油断していると当てられる)。
そして、ボスの凧忍者……。
後作の彼とはカラーリングがややちがっているものの、見た目や攻撃方法はまんまサスケ(前述の折り畳みのところでふれましたが、筆者はこいつをサスケとは思っていません)。
サスケもどき撃破後、以降のシリーズでゴエモンたちの良き協力者となるものしりじいさんも何気に今回が初登場、ゴエモンたちを彼らしいユニークな方法で目的地まで飛ばしてくれることに(ただし失敗して、予測地点とはなれた京都に飛ばしてしまう)。
それより、アンタもなんかでっかくないか?(ゴエとエビの倍以上はある)
一気に難度が高まった感強めなアクションステージだが、何気に町ステージの構成もジグザグに目的地へと進む唯一のシームレスな単一MAP(店などを除いて画面切り替えが無い)になっている。
ステージ6 山城(京都)
今作でもっとも複雑なステージ構成となっている(といっても迷路のようになっているワケではなく、単に画面の切り替え箇所が多いというだけ)。
その分あらゆる店や施設がそろっており、流石?に古えの都・京都といったところ。
なおボスステージへは店売り(980両)の通行手形がないと行けない。
と、いいつつステージ開始時にすでに両が足りていたら、速攻手形を購入して数分かからずボスステージに行くことも可能。
ただせっかくなので3ステージ同様、初見時は町を一通りめぐっていくのが吉(グラディウスが遊べるゲーセンや、後述するさゆりちゃんショーはここにしかないスポットでもあるワケで)。
件のボスステージ。
カラス天狗とサルがひしめく山道……というより崖地帯、名ロケーションはいかつい顔の天狗岩(しかも足場になる)。
この前半部ではステージの雰囲気に合わせたかのような、赤青天狗コンビが中ボスとして登場する(小判or手裏剣投げで楽勝)。
後半、滝登りアスレチック地帯は、水の流れる様と、龍を目指して?滝を登ろうとしている鯉(敵)が印象深い。
涼しげー。
なお、ここのサルは手に沢カニを持ってキーキーいっている。
サルカニ合戦のパロディだろうか?
だとしたら芸も細かい。
忍者屋敷ほど鬼畜ではないものの、ここでは一定時間のみ現れる岩の足場から上へと昇る必要ありで、やや難度は高い(しかも滝の裏表を行き来できるギミック付き)。
んで唐突感がハンパない、ボス・カブキ(ボスは天狗じゃないんかい)。
つづら(長持)にこもって空中をプカプカしながら桜吹雪をまき散らす一形態目、プロレスラーのザ・グレート・カブキ氏のごとくな毒霧攻撃とヅラブーメランな二形態目。
攻撃方法だけでも今作きっての多彩さを誇る強敵。
いやそれよりも。
あろうことかゴエモンよりも石川五右衛門感(絶景かな絶景かなー)が強めなデザインが何より目を惹き、二形態目で六方らしきものを踏みながら動くさまも、またそれっぽく。
なおこれ以降の彼は因縁の相手として、3まで登場することとなった。
そして今作のカブキの見た目が、一番「カブキ」だった。
次作マッギネスのカブキは挙動こそ今作を踏襲しているものの、オールバックな半身サイボーグと化しており、かつての面影はほとんどといって無い(帯ひろし先生作のコミックス版では、出会いがしらの見た目が完全にシュワ〇ツェ〇ッガー氏もとい、ターミ〇ーターだった)。
3に至っては、もはや原型が分からないほど機械化しており、その名もカブキフォーエバー(しかも条件を満たしてのみ出現する、隠しボスとしての待遇)。
……どうせなら、天狗り返しのボス・スケロクがいっそカブキだったなら、久しぶりの登場でファン(筆者)も湧いたろうにと思った。
色々書いたが、見世物小屋の「さゆりちゃんショー」が、ある意味でこのステージ6の一番の見どころだろう。
けっこう際どいグラフィックが流れるため、初見では色々大丈夫かと心配になった(少なくとも子供にアレは何かと聞かれて親が固まるレベル)。
スーファミでここまで踏み込んだ演出は珍しいかもしれない。
ステージ7 出雲(島根)
複雑で広めな京都とは打って変わり、町ステージは手狭でボスステージまではアッサリたどり着ける(爆弾投下のカラスが厄介なので、むしろさっさとスルーした方が良い)。
ボスステージは最初で最後の海ステージ。
青空と水の色に癒され。
途中のヤドカリ(敵)が落下する際は、殻がスポッとはずれる様子がユニーク。
にしても、海に入ってるだけでダメージ喰らうってどういうこと?
塩分が※死海以上に濃ゆくてピリピリするんだろうか。
※イスラエルとヨルダンの国境に位置する塩湖で観光スポットにもなっている。塩分濃度が非常に高く、水中で大の字になっても身体が自然に浮いてしまうほどらしい。なお地表で一番低地にあるという特徴も持つ。
ボス・白竜(もちろんⅤシネの俳優さんではない)。
登場作品を間違えたんじゃと思えるほど、しっかり真面目な龍。
見た目もまさしく日本的な「龍」で、本編中一番の迫力とカッコ良さも感じるが、デザインに奇をてらっていないせいで、作中トップクラスで浮いている……ように思える。
そして、個人的には※ラスボスなんかよりもずっと手ごわい相手だった。
※いくつかのボス戦では画面はじが安全地帯になっている。
ラスボスも実はそれが設けられた一体なため、わりと楽勝だが、この白竜戦では安全地帯がない、吐いてくる3WAY弾もよけづらい。
ダメージ箇所も頭のみと限定的な上、度々動くと、三拍子そろった強ボスなため作中屈指の難易度を誇る。
と、いいつつ上手く懐に入り込めれば一方的に頭をボコできるので、正面切って戦う場合は強敵という話。
ステージ8 琉球(沖縄)
いよいよ佳境。
淡い群青の空、ターコイズブルーの海、朱色の屋根とのコントラスト。
家と塀の作りがもう南国感MAX(BGMも)。
メンソーレ!
名物シーサー像も城壁(恐らく首里城がモチーフ)にしっかり馴染み陳列している。
なおステージ6の手形よろしく辞書(980両)を店で買わないと、住民はおろかイベントフラグ主である琉球王と会話が出来ない。
もし買わずにいた場合。
「ペラペーラ!」
ゴエモン「なにいってやがんでい?」
エビス丸「わてにもわかりまへん」
と、なる(ゴエとエビのセリフは勝手に作りました)。
辞書を購入するだけで琉球バイリンガルとなれるあたりは、ゲーム世界のご都合主義(実際は辞書とにらめっこしながら会話しているのだろう)。
無事、琉球王との会話が終わりフラグを立てると、城壁のシーサー像の一体を壊せるようになり、そこがボスステージの入り口となる……。
ねえ、そろそろ割り込ませてよ。
まったく……筆者って一回スイッチ入れば、ボクたちの存在忘れて延々と書き連ねるからね。
困ったもんだよ。
確かに久しぶりにしゃべれた感があるな。
と、いってもたいしたことをいうワケではないが……
このステージもステージ6の京都の手形と同様、辞書さえ入手できれば町の大半をスルーできるのだな。
まあ、せっかくだからすぐボスステージには進まず、観光がてら民家などを訪ねてみるのも良いと思うぞ。
何気にこのステージから店売りのアイテムも鎧&金の兜&梅おにぎりって感じで、ラインナップが最高のものになるからね。
ここのボスステージ……忍者屋敷に並ぶくらい屈指の難易度だから、初見なら準備は万端にしてった方が良いね。
筆者もここで何回も乙ったから。
件のボスステージは景色なんかよりも、コチョンのいうようにたくさんゲームオーバーになった記憶の方が勝っている。
序盤の火だるま地帯を潜り抜け、火を転がしてくるシーサー像地帯を登り、琉球王が居たバックの箇所からエレベータで上階へ(ここらへんは序の口)。
絶妙な位置にいる般若大工のせいで、しばしば落下事故が多発する中盤(ここも慣れさえすれば楽)。
が、特にヤバいスポットは※中ボスのダルマ戦後に待ち受ける。
※ダルマ落しを彷彿とさせる攻略方法が特徴。相手が反対側に移動する時が厄介で、ジャンプ操作をきっちりマスターしてしないとダメージをもらいやすい。とてもやりづらいボス。倒すと頭がどっかに飛んでいく。
手狭な足場に乗っての高速強制スクロール、そしてグルグル足場地帯。
カンタンな感じで書いてしまったが、初見時はもうトラウマ。
今作のゲームオーバーは何十回と経験したが、この箇所でのソレが7割を占めている(残り3割のうち2割は忍者屋敷、1割はそのほか)。
個人的には、ここが今作で一番アクション難度が高い場所だと今もなお思っている。
何気にステージ最後の風船ダルマも厄介。ダメージを喰らった際のノックバックで落とし穴に落ちる。
と、今作屈指のムズステージを突破した後は、ようやく雪姫との対面。
――なことは確かだが、絶対になんかありそうな釜の蓋の上で緊縛プレイもとい、縛られて助けを呼んでいる(風に見える)姫君。
いざサブタイの如く姫救出のため、ワナ感たっぷりな蓋の上に乗ると、ここでボス・ヤジロベーダルマとの対面(先の飛んで行ったダルマの頭はこいつのもの)。
コヤツはほかのボスのような体力ゲージが存在せず、頭を殴ってヤジロベーのバランスを崩すことで倒せる変わり種でもある。
ダメージを与えるとトゲ鉄球が付いた両手が激しく左右に振れて、避けづらいことこの上なく、終始移動する蓋の上(当然蓋外に落ちたらOUT)で立ち回る必要があるため、割と難度高めなボス。
が、同時に。
コツさえつかめば攻撃2発で終われる、今作最弱の存在でもある。
ステージ9 江戸
江戸ではじまり江戸で締める、ゴエモン様式美の一つ。
最後の見どころは牢脱出後の江戸の街並み……といいたいところだが、いかんせん役人の移動スピードがゴエモンを上回り、倒しても次から次へと現れるため、背景をじっくり見ている余裕がそもそもない。
いや、それならポーズ画面にすればいいだけだが……。
「……ただの町だね、うん、あ、やぐらが見える、あー鉄砲かまえちゃったりしてー(キャッキャッ)」
しかしここまで物語を進めてきて、プレイヤーもゴエモン・エビス丸と共に旅をしてきた感覚に多少はなっているはず。
その大詰めの舞台が江戸市中というのがやはり感慨深く、クライマックスを飾るにふさわしい極上の眺めに見えないこともない。
……いや、役人カオスでやっぱり景色どころじゃない。
システム・ゲーム内容 ★★★+
先の項ですでに色々ふれてしまったので、ここにきて書くことが非常に少なくなってしまいましたが、一応おさらい的なこともふくめて。
今作では時間制限ありの町ステージと2D横スクロールステージ(ボスステージ)合わせて※1つのステージを構成しており、全9ステージ(ステージを連呼しすぎて申し訳ありません)を攻略していく流れになっています。
※例外は町を通過するだけのステージ3のみ。
これ以降のナンバリングでは面セレ式が採用され、SFCの中では今作だけが順番に面をクリアしていくものになっているのも特徴といったところ。
なお町ステージでは各アイテムを販売するよろず屋や、各地の名物が並ぶ(といっても3種類)飯屋などのほか。
ゲーセンや見世物小屋、宝くじ売り場やアルバイトのあっせん所、競馬場など……各施設のバラエティにも富んでいます。
最低限のアクションに徹してもクリアは出来るが、こうした店々をめぐるのもまた楽しいものだからな。
占い屋に迷路の出店、丁半博打に道場。
ほかにもあるな。
旅行ツーリストにお風呂、旅館とかね。
これで全部だったかな?
アルバイトはミニゲームも楽しめる上、両も稼げて一石二鳥なんだよね。
またもぐらたたきがやりたくなってきちゃったな。
またファミコンのからくり道中、および2ですでに型として出来上がっていた操作性を踏襲しつつ、小判(エビスは手裏剣)投げや爆弾投げ、巻物消費で使える術など、攻撃の手段数も豊富。
さらに2Pプレイ時限定のおんぶ攻撃&移動は、アクション苦手なプレイヤーをもう片方の上手いプレイヤーが移動を担うことが出来る画期的なシステムにもなっています(よくこんなの良く考え付いたなと)
今更ながら、2Pプレイ可能なこともゴエモンの楽しさの一つなので、誰かを誘って一緒にプレイするのもおススメ。
アクション難度はシリーズ内でも高めでやりごたえもバツグン(ここら辺の話は前項でも触れたので省きます……文章バランス考えていないとこういう風になるという)
一方、こちらの攻撃の当たり判定がややシビアで大味なところが(敵からの攻撃回避も同様です)。
たとえば後半に出現する役人は提灯をひんぱんに投げてくるので、これを初期状態のキセルや笛ではじくのはややコツが必要です。
ただしこれら一切の操作はプレイヤースキルよりどうにでもなることなので、マイナス面とはいえないかもしれません。
ゴエモンの武器は3段階のヨーヨーまで強化することで複数の敵をなぎ倒せるものの、先端部にしかアタリ判定がない、次の攻撃までの時間が長め、さらにリーチの長さが災いして、ボーナスキャラを巻き込んで事故ることも往々にしてあるため、結局2段階目の長キセルがリーチ、取り回しともに一番使いやすかったという所感です。
一方でエビス丸のピロピロ笛はゴエモンのヨーヨーとちがい、アタリ判定も広く、出の速さもあって、かなり高性能です。
ただしエビス丸は2P限定のキャラなので(今作はキャラセレクトが不可、GBA傑作選では可)もし1人プレイで使いたい場合はスタート時に2人プレイを選び、ゴエモン側をわざとゲームオーバーにするという面倒な手間をかける必要がある(エビス丸は2Pコン側で操作)。
マッギネス以降の操作性は、3や4でもほぼ大きな変化がないため、今作で土台が出来上がり、マッギネスで更なる調整が加えられたことで、基本のアクションシステムは雪姫~マッギネスでほぼ完成したのだと思っています。
ちなみに今作はパスワード(旅日記)システムを搭載しており、パスをメモって(今だとスマホカメラで映せば良い)タイトルのつづきから遊ぶで入力することで、ステージや状態を引き継いで遊ぶことが可能。
店で旅日記を聞くことで、ゲームオーバーになっても旅日記を付けた箇所から復活できます(ステージの最初からとの任意選択)。
せっかく集めた両やアイテムを犠牲にしたくない場合の救済システムというやつです。
いわゆる長文パスなので、入力はややメンドイですが(昭和のゲーマーの方ならドラクエ1や2などで慣れたものだと思います。むしろこの作業にすら趣を感じるのではないでしょうか)通しプレイがキツイ場合にはありがたいものとなっています。
次作からはパスワード制が廃止となり、ロムへの直接セーブ(いわゆるバッテリーバックアップ方式)に変更されました。
パスワード方式のゴエモンは、何気に今作が最初で最後ということになります。
……術だと?……フッ、使う(覚える)までもない……
道場で金を払って、いくつかの術を覚えられるだろう?
ああ、アレね。
便利なことは便利だけど、そこまですることないよ。
システムに真っ向からケチをつけたな。
まずそこそこまとまった両を稼ぐ必要があるのと、巻物集めても10回までしか使えない上、コスパもあまり良くないし。
それとボスステージでしか使えないと。
せいぜい役に立つのはひこうの術だね。
あれさえあったら、動く足場地帯とかスルー出来るから。
アイディア的には斬新だと思ったが。
無敵(変化)の術などはそれぞれのキャラに合った感じになってるし、見た目にも面白いと思ったがな(しかしエビス丸どのはなぜバレリーナになるのだろうか)
まあ、ひこうの術以外は一度見るだけで十分だよ。
巻物集めて大金はたいてまで、わざわざならうもんでもなし。困ることもないよ。
あれにつかうお金あったら、ステージ6の通行手形とステージ8の辞書買うためにキープしといた方が良いかもね。
進むのに必須だし。
えらい救いようのない話になってしまったな。
(そうなると巻物や術は、人により〇にシステムになってしまうということか……)
ロムバージョンによってはバグがある
いくつかあるようだな。
でも、そんなに重症じゃないバグだから良かったよね(ヤバいバグはフリーズしたりデータ消えたりとかあるし……)。
調べによると、大まかには初期・後期のロムバージョンがあり(初期~後期のあいだに出回った中間ロムもあるもよう)バグが発生するのは初期ロムの方(後期ロムはバグが解消されている)。
おもなバグは3つ。
以下バグの起こる場所(ステージ)および状況。
・ステージ3・クイズ小屋
クイズの一問「1ステージの隠れキャラは取ると何両になる?(文言の詳細は異なりますが内容はこういう感じ)」の答えは、三択のうち「100両」ですが、バグのため「10両」を選ばないと正解になりません。
もっともこの問題だけ「10両」を選べばいい話なので、症状は軽度です。
・ステージ8・ボス戦
ボス戦時に体力と時間表示が消えるというバグ(あれって仕様じゃないんだ……)
全編渡ってそれならなかなかのバグといえますが、このボス戦のみなのでこちらもあまり困りません。
どちらにしろボスのやじろべえだるまは、タイミングさえ慣れると2発で瞬殺できる最弱ボスなので「まあそんくらいイイか」と思える程度です。
・ステージ9・ラスボス戦
ラスボス・般若大将軍の一形態目、彼がまたがる唐獅子(正体はキツネのゴンタ)が透明になっているという珍妙バグ。
見た目はまるで空気椅子&浮遊イリュージョンで、絵面は少し面白いです。
そもそもこの形態を倒すには、将軍(略)が放つ矢を打ち返して、唐獅子の頭部に当てていかなくてはなりませんが……(他の箇所に当たると、どこぞの呪われたゲームのように無数のテクスチャや文字がでたらめかつ、身体いっぱいに表示されます)。
えーっと……頭どこ?
幸いなことに頭部位置は固定で、一発でも矢を当てさえすれば大体の場所が把握できるため、なんとかなります(攻撃可能な位置が変わる敵ならもう最悪でした)。
ただしこちらは視覚的な難度上昇を兼ねている、ある意味一番厄介なバグで、それがよりにもよってラスボス戦で起こるという皮肉。
なお調べによると、通しプレイで最後まで到達した時に起きるバグとのこと。
したがって、どこかのステージで旅日記を付けて一旦中断をはさみ、続きから遊ぶことでバグは回避できるということになります(検証した結果、ちゃんと唐獅子が表示されることを確認しました)。
余談ですが、ロムのバージョンをカセット裏の表示で見分ける方法があり、バグが起こる初期版ロムはver1.0ということらしいです(こちらのX投稿を参考にさせていただきました↓)。
筆者のソフトでもこれらのバグが起きるため※ver1.0版(初期ロム)ということになりますが、どれも致命的なバグでなかったのは一安心といったところです。
※ソフト裏面のシール部がはがれてしまっているため、外側からはver判別不可。ただしバグが起きるのは確認済みなので、恐らく初期ロムだろうという推測です、
サウンド・音楽 ★★★★+
ゴエモンシリーズのBGMは耳に残りやすくノリもある、良質レトロ音楽。
そんな中でも今作は素敵BGMの宝庫。
☆MAXにしようか迷ったものの、スタッフロールでかかる演歌調の曲はやや間延び感があって、あんまり好みではなかったので付けませんでした(個人の感想です、作曲の方申し訳ございません)。
筆者の好みの傾向は、やはりノリが良いテンポ速めな曲なようです(知らねーよ)。
今でも鼻歌交じりに歌ってしまうくらい好きな曲を列記します。
・4町ステージ曲(疾走感はそこまでないけど、単純にメロディが好き)
・4ボスステージ曲(理由は同上)
・8ボスステージ曲(後半の盛り上がりが良い)
・9ボスステージ曲(ノリといいメロディといい、ゴエモンっぽくて一番好き)
意外と少ないのだな、評価のわりには。
ほかも軒並み良いけど、特に好きってやつにしぼったんでしょ。
最後のとこの曲なんて、アメリカの名バンド、ザ・ベンチャーズのギターフレーズを彷彿させる「テケテケ!」が入ってるのが良いよねっ。
なお作曲に携わった方のうちお1人は、後にアーケードで大人気となった音ゲー、ギタドラシリーズやポップンミュージックの楽曲も担当されていたようです。
参考 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E9%AB%98%E6%B2%BB%E5%B7%B1
総まとめ ★★★★
和風の世界観、練り込まれたステージ構成、BGMの完成度。
どれを取っても今もなお色あせない魅力を持ったレトロアクション。
ゴエモンシリーズを知っている人も知らない人も、もし手に取る機会があれば、きっと何かしら刺さるポイントがあると思います。
シリーズ入門とするにはやや難度高め(特に後半)で、軽度なバグがいくつかあるものの、まさに“通好み”でもあるゴエモン作品。
あらためて遊んでみても、「この頃のゴエモン、やっぱ好きだなぁ」なんて思わず口に出してしまう。
そんな作品でした。
※リンク先は参考価格の商品ページです。ショップ内で同商品を検索すると、より安価な出品が見つかることもあります。
あれ?今回、総評やたらシンプルだね?
どうしたんだろ筆者、ほかのレビューだとムダに長ったらしいのに。
……夏バテ?(このレビュー書いてるの7月くらいだし)
と、いうわけではなく、リライト前提でとりあえず公開することにしたようだぞ。
一旦、最低限でも見られる(と思う)文の状態にして、後から色々追記するという手段を選んだようだな。
出来としては6割~7割くらいを目安にな。
へえ、でも懸命かもね。筆者の場合。
どこかでメド付けないと、ずっと下書きのままだろうしさ(実際下書き放置の文も多いし)。
んじゃ、ボクたちのこの会話もリライトされたら消されるってことで、一時的なレア会話ってやつだね。
珍しいといっても、別に良いことなどがあるワケではないがな。
私たちにも読者どのにもな。
了。


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