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ネタバレはイヤだけど……
ネタバレはイヤだけどゲームには興味ありって人は、ここからこの先ネタバレ注意!までを読んで参考にしてね!
初プレイの楽しみを大事にしたい人は、そこまでなら安心して読める内容にしてあるよ!
それ以降の内容は、ネタバレが問題ない人向けだぞ!
ゲームをすでにプレイ済みの人は思い出を楽しみ、未プレイの人には雰囲気だけでもつかんで、実際にやってみたいと思ってもらえたなら嬉しいな!
情報もろもろ
発売日 | 1991年7月19日 |
発売元 | コナミ |
開発元 | コナミ開発三部 |
ジャンル | アクション |
プレイ環境 | SFC |
おススメする人
以下のような要素が好きな方におススメ
- ゴエモンシリーズ
- レトロアクション
- ミニゲームあり
- 和風
- 短編
目安プレイ時間・特徴など
クリアまでのプレイ時間は10時間くらいだよっ。
初見プレイだと、かかってこのくらいかなってことだけど、アクションゲーが得意な人なら実質5~6時間くらいでいけちゃうかもね。
筆者の場合、相当やり込んでたのもあって、久しぶりのプレイでも3時間半くらいでクリアしちゃったみたい。
……それでも後半のボスステージで、けっこうゲームオーバーになってたけど。
このことからプレイ済みの人にとっても、ちょっぴり難易度が高いゲームってことが分かるね(まあ実況プレイでもない限り、筆者の腕前なんてそもそも伝わりっこないんだけどさ)。
このゲームは江戸の日本を舞台に、天下の義賊・ゴエモンどのと自称・正義の忍者(自称というのも滑稽だが)エビス丸どのの活躍する物語と、歯ごたえのある2Dアクションを楽しめるぞ。
ミニゲームなど脇の遊び要素も満載で、SFC初期のタイトルとは思えないほど内容は充実しているんだ。
ゴエモンシリーズの中でもかなりの古参作だけど、この時点でもう完成されてるってって感じだね!
道中にも色々な施設があって、ファミコン時代からもあったよろずや、食事処のほかにも、ゲームセンターや競馬場、旅行ツーリストなんて現代風なものもあるんだよね。
歯ごたえがあるといったとおり、後半のステージが特に難しいが(動く足場地帯が増えてくるため、落下しやすくなるのだな)短編ゆえに間延び感もないし、一度クリアしてもついついまたやりたくなってしまうな。
これ以降のタイトルは段々SFっぽさが増してくるし、和風感強めの「古き良きゴエモン」を求めてるなら、今作のプレイは外せないねっ!
※リンク先は参考価格の商品ページです。ショップ内で同商品を検索すると、より安価な出品が見つかることもあります。
また現在(令和7年8月時点)では、ニンテンドークラシック・ミニスーパーファミコン内の収録タイトルの1つにもなっているため、そちらでも今作をプレイすることは可能です。
ただ、今作のみのための購入はややもったいないので、ほかにも遊びたいタイトルがいくつかあれば購入選択肢に充分入れて良いと思います(なんにせよ、こうしたプレイ方法もあるということを付け加えておきます。以下、商品参考リンクも貼っておきます)。
あと、さらっと調査してみた感じですが、このミニスーパーファミコン。
中古良品でもざらに1万円超えているところを見ると、現在はややプレミア化しているようです(令和7年8月時点のWeb調べ)。
なお正規価格は7980円+税(筆者はミニファミコンの方は持っていますが、こちらも高くなる前に買っておけばよかったと軽く後悔)。したがって単純に今作のみをプレイしてみたい場合は、SFC本体+ソフトを購入した方が安上がりかもしれません。
※SFCを所持済みであればソフトのみの購入になるため、さらに安く済みますが、本体も4~5千円ほどで中古整備品として販売されているのを見掛けるため(こちらも令和7年8月時点のWeb調べ)本体ソフト共に所持していない場合は、お財布と相談の上、両方を購入選択肢に入れても良いかと思います。
この先ネタバレ注意!
序文
こと筆者はレトロゲーをこよなく愛し、和風ゲー好きであり、ゴエモン作品の1ファンでもあってか、シリーズのほとんどをプレイしてきました。
その上での感想ですが、FC時代のゴエモンから受け継がれた懐かしくも和風な感じは、記念すべきSFC第一作目である今作が一番強めなように思われます。
スーファミ初期作品ながらアクションの完成度は高い上、何よりBGMがたまりません(語彙力の無さのせいで、これだけだとなんら伝わりそうもありませんが、くわしくはシステムやサウンドの項にて)。
なおゴエモンシリーズは、この雪姫の後も2・3・きらきら道中と続き、以降はPS・64・GBなどあらゆるコンシューマー機でさらに幅広くリリースされていきます。
なお現在(令和7年)の最新および最終作は、発売されてすでに久しい、DSの東海道中・大江戸天狗り返しとなっており、これ以降、続編の発表はないまま時が過ぎています(天狗り返しのレビューもひっそりと書いています↓)。
残念ながら完全新作を遊ぶことはもはや難しそうで、俗にいう大人の事情がひそんでいそうですが、何気にパチスロ化(天狗り返しの発売から4年後の2009年のことです)はされているという謎。
もっとも近年ではコンシューマーの人気タイトルがパチンコ、パチスロ機種化するというのも珍しくなく、そちらの方がそれなりに利益が見込めるのだと思っています(筆者はそのあたりの業界事情にはうといのですが、素人目に見てもコンシューマーリリースで費用をかけた割に売上がイマイチというよりは、良いのかもしれませんが)。
少々関係ない話にまで脱線してしまいましたが、筆者にとって今作は今でもたまーに遊びたくなるレトロ名作の一つとなっています。
空き時間でもサラッと楽しめるくらいの短編というのも大きいところで、このサラッと楽しめるというのも、重要かつゴエモンシリーズの魅力の一つといったところ。
ただし、それは単発ステージを順に進める今作のような方式or次作マッギネスやきらきら道中に継承された面セレ式であればの話ですが……(天下の財宝や鍋奉行などのRPGゴエモンや、64のネオ桃山幕府のようなアドベンチャー強めの作品だと、やや腰をすえてプレイする必要あり)
評価スタイル
ここからはストーリーや総評まで各要素を分けて☆☆☆☆☆って感じの、お星さま評価をさせてもらってるよ!
☆5つなら満足、☆1つなら不満って感じでね。
ちょっぴりありきたりな評価の仕方だけどね。
☆☆☆+や☆☆☆☆-のように評価させてもらうこともあるぞ。
これは次の☆数まであと少しで達する、達したが少々物足りないといった微妙さ加減を表していると思って欲しいな。
ストーリー ★★★+
やや短編で(この時代のアクションとしては充分ですが)一本道でコミカルなストーリー。
続編マッギネス以降の濃ゆめなSF展開は、この時点ではまだ見られずです。
江戸のはぐれ町で起きた幽霊騒動をきっかけに、おなじみ天下の義賊・ゴエモンと、自称・正義の忍者エビス丸の名コンビが日本各地を旅する展開はいつものゴエモンらしく。
サブタイトルにもあるとおり、途中からさらわれた姫を救出する目的へと変わっていくため、若干ヒロイックなシナリオにもなっています。
コミカルテイストでおふざけ感もありつつ(そこがゴエモンらしい)ですが、全体通して肩肘張らずに楽しめるところは、ちょっとした喜劇風の時代劇といったところ。
なお今ではすっかりゴエモンファミリーの一員となっているサスケとヤエちゃんですが、この頃はまだ脇役としての登場にとどまっており、正式にゴエモンファミリー加入&プレイアブルキャラとなるのは後作でのこととなります。
今でこそ、ゴエモンファミリーの一員としての立場を確立した2人ですが、※シリーズのはじめから登場していたワケではありませんでした。
※コンシューマー(ファミリーコンピューター)のゴエモン初代作・からくり道中を指しています。
からくり忍者サスケは2・マッギネスからの登場で(実は今作にもそれっぽいのが登場しますが……くわしくは後述)プレイアブルキャラとして使えるようになったのも同作から。
秘密特捜忍者のくノ一、ヤエちゃんは、3の途中から正式加入を果たします(初登場に関しての話は後程)。
以降、両名はゴエモンファミリーに欠かせないキャラとなっていきます。
なお今作でのヤエちゃんは、あくまで協力者としてのポジション(2でも同様ですが出番は今作よりも増えています)として登場し、4ステージボス戦後と最終ステージで少し出てくるのみでした。
サスケについては、5ステージのボスのデザインがまんま(カラーリングはちがうものの)なため、あれを「サスケ」といってもおかしくないのですが……そうと分かるような表記はゲーム中一切出てきません(セリフもなし)。
と、いうワケで「サスケの初登場は今作の雪姫なのか、それとも次作のマッギネスで合ってるのか」の疑問を調べるため、いくつかの関連サイト(Pixiv百科事典・ニコニコ大百科・Wikiなど)を閲覧し、話をまとめると、伊賀ステージ(5ステージ)のボスがやはりサスケ本人という話がほとんどなようでした。
そうなると結局、サスケの初登場は今作からということになります。
しかし「特にセリフもないし、そうと決まったワケではないだろう」と思ったので、継続して公式やスタッフさんのインタビューなどを探してみましたが、アレがサスケと明言されている情報は見つけられなかったので、残念ながら確信が持てず(公式スタッフさんが言及していればもはや疑いようがないので、そういう話が見つからなかったのはホントに残念)。
それこそ5ステージのボスと対峙した時に「我はからくり忍者・サスケでござる!」なんてテキストでも出れば、ここまでモヤッとすることもありませんでしたが……。
そんなワケでちょっと憶測。
アレはサスケではなく、物知りじいさんが2のサスケの前に作ったプロトタイプ的なからくりロボだと勝手に解釈することにしました。
そこで結論もサスケの正式な初登場はマッギネスからと考えています。とはいえ、前作のあのボスをサスケのプロトタイプと捉える解釈も、無理のない見方と思うことにしました。
※今作と2の説明書に何かしら有益なことでも書いているかと思い、一応見てみましたが、前者の方はサスケのサの字もなく、後者ではサスケについての項目はあるものの(プレイアブルキャラなので当然ですが)前作でゴエモンたちと戦ったなどの話なども一切書かれていませんでした。少なくとも、ものしりじいさんによって作られたからくり忍者という設定だけは確かなようです。
当時の攻略本も付して参照できればいいのですが、このためにわざわざメルカリ(いくつか出品されているのを確認)で購入する必要もないと思い、調査は断念しました。
――ここからヤエちゃんのよもやま話に移ります(サスケの話を下手に引っ張り過ぎたせいで、ここまでもやたら冗長になってしまいました)。
彼女のシリーズでの初登場は意外と早く、FCのRPG、消えた黄金キセルが初お目見えのタイトルでした(4人目の仲間として加入、何気にエビス丸がゴエモンと知り合ったのも同作がはじめて⦅実はこれ以前の2でエビス丸はすでに登場していますが……こちらも後述にて⦆)。
またヤエちゃんは当初、肌露出がほとんどない忍び装束を着ていましたが、GBカラーの鍋奉行からミニスカ装束へとモデルチェンジを果たしました。
ほかのメンバーがほとんど代わり映えしない中、彼女だけデザインが変わっていくというのは(何気に最初の方で髪色が青だったのが、マッギネス以降は緑へと変わっています)コミックス版ゴエモン(漫画家・帯ひろし先生作)のヤエちゃん(ゲームの彼女とは別人のようにちがいます)の影響を公式が受けたのか、それともここらあたりから萌えキャラ路線を狙ったのか……それは分かりません。
ただ今作ではゴエモンたちと初対面のような感じだったので、ひょっとするとこちらのヤエちゃんと、黄金キセルのヤエちゃんとは別の存在なのかもしれません。
今ではゴエモンの相棒として欠かせないエビス丸も、FC2のEDにて「正体は女の子」だったりなこともあったワケで、黄金キセルからのエビス丸と、FC2のエビス丸も、ヤエちゃんよろしく互いに別人と思って差し支えないでしょう。
そもそも登場したてキャラの設定なんて、最初は安定しなくて当たり前なのかもしれませんが。
黒幕(ラスボス)般若大将軍
悪事を働く集団・般若一族トップの般若大将軍。
ステージ8クリア後に突如姿を現わし、最後のステージ9で待ち受けるラスボス。
名が表す通り般若の面をかぶった様相で、いかにも敵役という感じをかもしているものの、いかんせん唐突で後半の登場すぎたために、今一印象が薄い残念キャラ。
フォローにならないだろうが、ラスボスとしてまみえるその姿は、巨大な唐獅子にのった鬼面武者という感じで、シリーズボスの中でもトップクラスのカッコよさはあった。
だがそのオチは……。
実は全部キツネのゴンタの妖術のおかげだったんだよね。
ラスボスとしてのあの姿も、悪の軍団を率いていられたのも、ゴンタが居ないと成り立たなかったっていう。
しかも正体は普通のおじちゃんだったし(グラフィック上は頭が白いからおじいちゃんかも)。
最後はゴエモンにボコされてお面もとれちゃって、まあ、情けないったら。
雪姫君と友達になりたいというゴンタどのの願いを叶えるとホラを吹き、協力させていたのだったな。
フタを開けてみれば、ただの姑息な小悪党だったということか。
結局ゴンタどのからも見限られたようだったしな。
でもさ、般若大将軍って続編のマッギネスにもしれっと出てくるんだよね。
最後のエリアの町に居るただのモブとしての登場だけどさ(民家にいたっけな)。
その時はまた般若の面付けてるけど、一応改心はしたっぽいね。
いくつかのキャラについて
クロベエの話
忍者ネコのクロベエどのだが……ED後の一枚絵で雪姫君にだっこされているな。
実は姫の飼い猫だったんじゃない?
ステージ1以降出番がまったくなかったのに、その一枚絵でシレっと居たのはちょっと面食らったけどね。
それこそステージ1で100両くれたから、お助けキャラとしても面目躍如といったところか。
話はそれるが、実際の100両は現代でいうとかなりの大金なんだぞ。
こういうゲームだとさもさも少額に感じるがな。
興味があったら調べてみると良い。
おみっちゃんの話
可愛らしい町娘といった感じだな。
ステージ1の同じ長屋で、ゴエモンどのの家の右隣に住んでいるんだな。
一応はぐれ町のアイドル的な扱いで、ヤエちゃんと並ぶシリーズのヒロイン格なんだろうけど、この頃はまだ名前アリのモブキャラって感じだったね。
でもさ、後のタイトルでいつのまにか茶店の看板娘になってるし、出番も増えてくるし。
マッギネスとかもののけ道中でも見せ場(?)があったし。
今作だと一言二言しゃべって終わりだものな。
キャラもこの頃はまだ安定してなかったのか、ゴエモンのこと「ちゃん」付けで呼んでたしね。
コバンネコの話
クロベエどのが所属する忍者猫集団の頭領という話だな。
コバンネコどのは。
そうみたいね。
その設定を活かした活躍はぜんぜんなかったけど。
そこまではっきり言わなくても……。
(まあ、提灯魔人につかまって縄でつるされてたくらいだしな)
……でもコバンネコってさ、先に発売されたファミコンロープレの消えた黄金キセルでパーティーインするって知ってた?
あっちだとしっかり戦闘で活躍するんだけどね。
そうなのか?
なら、ゴエモンどのたちとは旧知の仲ということか。
時系列がつながってるなら、そうなるはずなんだけど。
けど、黄金キセルと今作のコバンネコはそれぞれ別ネコって思った方が良いかもよ。
どういうことだ?
だって、あっちで先に出会ってるはずなのに、今作だとまるではじめましてって感じじゃん。
話がつながってるなら「ひさしぶりだにゃー」くらいいっても良いと思わない?
そう考えれば不自然だな。
まあ別ネコっていうより、あっちのゴエモンとこっちのゴエモン世界はそれぞれパラレルワールドってやつなのかもね。
それに、サスケとヤエちゃんの話のとこにも書いてるけど、コバンネコがそうなら、ヤエちゃんだってそうなんだよ。
何せ彼女も黄金キセルで仲間になるんだからね。
でもこっちだと普通に「わたしはヤエ」って初対面みたいな自己紹介してたじゃん。
頭がこんがらがってきたな……。
つまり同じような容姿で同じ名前でも、あちらとこちらでちがう存在ということか?
うん、でもエビス丸だけは、黄金キセルでゴエモンと知り合った設定のままらしく、今作でも最初からコンビ組んでるんだよね。
不思議だよねー。
……この話やめないか?
あまり深く立ち入らない方が良いような気がしてきた。
グラフィック ★★★★
ドットで描かれた各ステージの街並みも和風感満載で、瓦屋根の家々や木の橋、役人の番所など、いつ見てもつい「昔の日本って感じだなー」と思わせてくれます。
また、ステージとして作られた日本各地を巡るため、景色を見ながらのプレイも一興。
と、いいつつ、ロケーション数は多くありませんが、レトログラフィックながらも鳴門の渦潮がしっかり再現されているほか、伊賀の道中などはなかなか雰囲気良です。
画質?
良いの良いの、レトロゲーなんだから。あんなもんでさ。
あんなもんって……。
だがむしろドット……だったか?
そういう描画技術で描かれてるからこそなんだろうな。
あの表現だからこそ、味というか、趣(おもむき)があるというか……。
そうそう趣!
ボクもそういう風に言いたかったんだよ!
……ホントか?
だって、これ出てた当時って、SFCの赤・黄・白のコンポジット端子や、もっと古いRF端子(つなげ方とか調節のしかたが分かる人は相当な古参ゲーマーだと思うな)でアナログテレビに映してたわけじゃん?
なんなら、あの「粗くてにじむ感じ」が良いんじゃんかね。
HDMIコンバーターとか、互換機とか使って画質上げちゃうのは、かえって野暮だと思うよ。
私には分からん話だが、機器も古いからこそレトロの良さが出せるというのは否定しないぞ。
だが、当時のタイトルを現代の良い画質で楽しみたいと思うのも、また否定できない話だが。
うん、まあ野暮とかいいつつHDMI環境でもやってるしね、ボク。
やってんのかい!
和風でユニークな絵面
ステージ、敵、いずれの描き方も凝っている。
そのことを語りたくてうずうずしているのもあり、この際、箇条書きで見どころをノリでザーッと書き。
結果、グラフイックの項なのにところどころ脱線、オマケに雑い。
ご容赦を。
・ステージ1 江戸(のはずれのはぐれ町)
ほろほろ寺の「古典怪談で出てきそうな朽ちた墓場感」がたまらない。
骸骨武者や人魂、土から「ワッ!」と出てくる亡者など、出現敵にまで雰囲気を徹底させているところも良(ボスも番町皿屋敷のお菊をモチーフにしたらしいキャラになっている⦅クロベエが化けていただけだが⦆)。
・ステージ2 四国
夕暮れ時の景色が優しい。
ボス手前、提灯で煌々と照らされた祭りやぐら。上では太鼓を叩き、その周りを楽しそうに踊っているひょっとこ集団(ちゃんと手拍子まで打つ芸の細かさ)。連中が人さらいなどを行う悪事集団だと分かっていなければ、実に楽しそうな雰囲気が伝わってくるスポット。
悪のひょっとこの群れを蹴散らした後、やぐらの中で戦うことになるボスも、提灯をモチーフにした獅子舞ヅラの巨大な化け物で、初見は圧倒させられる。
なおボスもとい提灯魔人は、DSの天狗り返しでボスとして再登場するという快挙を果たす。
ほか町ステージでは目をつぶる土佐犬(敵)に近づくと、いきなり吠えながら動きまわるアニメーションもユニーク。
っていうか、こんなの放し飼いにしないでほしい。
・ステージ3 阿波・淡路
とっぱじめに鳴門橋の上から、かの淡路の渦潮を眺められる(ちゃんと渦巻の動きも再現されている)橋のヘリに捕まって移動するおたふくを片っ端から海に落とすのもお約束。
そして、ステージ中盤。
うん、めっちゃテーマパーク。
ハンバーガーショップとクイズ小屋は何気にこのステージ限定のお店。ピエロ姿のおたふくも出現し、ここだけ世界観が特殊。店幕にコナミのロゴが入っているあたりにもメーカーとしての遊び心が感じられる。
芸者と力士(観光地によくある写真撮影用の顔抜きはりぼて)スポットで、ゴエモンやエビス丸の顔をきっちり当てはめ、股間部から武器や飛び道具をついつい射出してしまうのはお約束。
ステージ後半の橋上の巨大ダコ(見た目は本当にただのタコだが、インパクト強)のスルーor後ろに回って文字どおりタコ殴りするのもお約束。このタコはパロディウスからの、それこそパロディ出演かと思われる。
ちなみに、このステージのみボスステージが存在しないただの通過ステージとなっており、パークで寄り道をしなければ、ものの3分程度でクリア可能。
ただそれではあまりに味気ないので、速攻クリアを目指すか、RTAのようなタイムアタックプレイを行うつもりがなければ、気のすむまで楽しんでいきたいスポットである(制限時間を延ばす砂時計が売っているあたりも、スタッフさんの配慮が感じられる)。
・ステージ4 播磨・摂津・河内・大和(大阪、兵庫、奈良周辺)
ひょっとこ集団に続く悪事集団・おたふく隊がひしめくおたふく総本山。ここぞとばかりに色んなタイプのおたふくが襲い掛かってくる難所。
寺院っぽさもさることながら、ステージ途中のバックにはいくつものおたふく仏像が並び、シュールかつ異様な光景となっている。
またステージ後半のスロット地帯は唐突感がハンパじゃなく、良い意味でステージ構成予想を裏切ってきた(せいぜい落とし穴地帯になってるんじゃないかくらいの感覚でいたもので)。
中ボス・おたふく力士コンビの見た目も良い味出している(大相撲の若〇兄弟をオマージュしているらしい)。
そして真ボスのおたふく仮面。
デッカ!!
ステージ5 伊賀
背景は盛秋のごとく。情緒感は全ステージトップ。
限定出現の木枯し紋次郎的な敵や、子連れ狼的な敵のやさぐれた見た目もたまらない。
ボスステージの忍者屋敷。
渋めな色調の屋敷背景に目が惹かれる……といいたいところだが、ここから急にアスレチック満載で難度急上昇という印象しかない。
初見は何度落下死したことか。
敵のからくり忍者たちのバリエーションもさることながら、ステージ後半のお茶くみロボがお茶をこぼした時のしぶきの表現は逸脱(こぼしたお茶は意外とリーチがあり、手前で油断していると当てられる)。
そして屋外の景色が映えるボス戦、ボスの凧忍者……。
後作の彼とはカラーリングがややちがっているものの、見た目はまんまサスケ(前述の折り畳みのところでふれましたが、筆者はこいつをサスケと思っていません)。
また以降のシリーズで、ゴエモンたちの協力者となってくれるものしりじいさんは何気に今回が初登場で、ボス戦後のゴエモンたちを彼らしいユニークな方法で目的地まで飛ばしてくれる(ただし失敗して、予測地点とはなれた京都に飛ばしてしまう)。
それより、アンタもなんかでっかくないか?
ステージ6 山城(京都)
ボスステージ、カラス天狗とサルがひしめく山道、名ロケーションは鼻が伸び、いかつい顔した天狗岩(しかも足場になる)。
後半滝登りの箇所は、水の流れる動きが見ごたえあり。
涼しげー。
なお、ここのサルは手に沢カニを持ってキーキーいっている。
サルカニ合戦のパロディだろうか?
だとしたら芸が細かい。
ここのボスのカブキは、ゴエモンよりも石川五右衛門感(絶景かな絶景かなー)が強く出ているデザインでありつつ、2形態目で六方らしきものを踏みながら動くさまが、またそれっぽい。
また、これ以降の彼は因縁の相手として、3まで登場することとなる。
だが今作のカブキの見た目が、一番「カブキ」だった。
2のカブキは挙動こそ踏襲しているものの、オールバックな半身サイボーグと化しており、かつての面影はほとんどといって無い(帯ひろし先生作のコミックス版では、出会いがしらの見た目が完全にシュワ〇ツェ〇ッガー氏もとい、ターミ〇ーターだった)。
3に至っては、もはや原型が分からないほど機械化しており、その名もカブキフォーエバー(しかもこちらは条件を満たしてのみ出現する、隠しボスとしての待遇)。
……どうせなら、天狗り返しのボス・スケロクがいっそカブキだったなら、久しぶりの登場でファン(筆者)も湧いたろうにと思った。
色々書いたが、見世物小屋の「さゆりちゃん」が、ある意味でステージ6の一番の見どころかもしれない。
けっこう際どい演出とグラフィックなので、色々大丈夫かと心配になった(少なくとも子供にアレは何かと聞かれて親が固まるレベル)。
ステージ7 出雲(島根)
最初で最後の海ステージ、青空と水の色に癒され。
途中のヤドカリ(敵)が落下する時に、殻がスポッとはずれる様子がユニーク。
ボスの白竜は登場作品を間違えたんじゃと思えるほど、しっかり真面目な龍。
見た目もまさしく日本的な「龍」で、本編中一番の迫力とカッコよさも感じるが、デザインに奇をてらっていないせいで、作中トップクラスで浮いている……ように思える。
そして、個人的には※ラスボスなんかよりもずっと強い相手。
※いくつかのボス戦では画面のはじが安全地帯になっており、ラスボスも実はそれが設けられた一体なため、わりと楽勝だが、この白竜戦では安全地帯がなく・吐いてくる弾もよけづらく・ダメージ箇所も限定的で度々動くと、三拍子そろった強ボスなため、作中屈指の難易度を誇る。
ステージ8 琉球(沖縄)
いよいよ佳境。
淡い群青の空、ターコイズブルーの海、朱色の屋根とのコントラスト。
そして家と塀の作りがもう南国感MAX。
メンソーレ!
名物シーサー像も城壁にしっかりと馴染み陳列している(辞書を買った後、琉球王と会話してフラグを立てると、このうち一体を壊すことでボスステージの入り口が現れる)。
ボスステージは景色なんかよりも、ここでたくさんゲームオーバーになった記憶の方が勝っている。
特に中ボスのダルマ落し戦の後、足場に乗って高速強制スクロールになるところと、その後のグルグル足場地帯。
個人的には、あそこが今作で一番アクション難易度が高い場所と思っている。
ステージ9 江戸
江戸ではじまり江戸で締める、ゴエモン様式美の一つ。
最後の見どころは牢脱出後の江戸の街並み……といいたいところだが、いかんせん役人の移動スピードがゴエモンを上回り、倒しても次から次へと現れるため、背景をじっくり見ている余裕がそもそもない。
いや、それならポーズ画面にすればいいだけだが……。
「……ただの町だね、うん、あ、やぐらが見える、あー鉄砲かまえちゃったりしてー(キャッキャッ)」
しかしここまで物語を進めてきて、プレイヤーもゴエモン・エビス丸と共に旅をしてきた感覚に多少はなっているはず。
その大詰めの舞台が江戸市中というのがやはり感慨深く、クライマックスを飾るにふさわしい極上の眺めに見えないこともない。
……いや、役人カオスでやっぱり景色どころじゃない。
システム・ゲーム内容 ★★★+
ファミコンのからくり道中、2ですでに型として出来上がっていた操作性を踏襲しつつ、おんぶ攻撃や巻物消費で使える術などが追加され、アクション要素はさらに増えました。
特に2P限定で活かせるおんぶ攻撃は、アクション苦手なプレイヤーをもう片方の上手いプレイヤーが移動を担うことが出来る画期的なシステム(それにしてもこんなの良く考え付いたなと尊敬します)
アクション難度はシリーズ内でも高めでやりごたえもバツグン。
一方、こちらの攻撃の当たり判定がちょっとシビアで大味なところは目立ったマイナス点。
ただしこれはプレイヤースキルよりどうにでもなることなので、マイナスとまではいえないかもしれませんが。
ゴエモンの武器は3段階のヨーヨーまで強化することで複数の敵をなぎ倒せるものの、先端部にしかアタリ判定がない、次の攻撃までの時間が長め、さらにリーチの長さが災いして、ボーナスキャラを巻き込んで事故ることも往々にしてあるため、結局2段階目の長キセルがリーチ、取り回しともに一番使いやすかったという所感です。
一方でエビス丸のピロピロ笛はゴエモンのヨーヨーとちがい、アタリ判定も広く、出の速さもあって、かなり高性能です。
ただしエビス丸は2P限定のキャラなので(今作はキャラセレクトが不可、GBA傑作選では可)もし1人プレイで使いたい場合はスタート時に2人プレイを選び、ゴエモン側をわざとゲームオーバーにするという面倒な手間をかける必要がある(エビス丸は2Pコン側で操作)。
マッギネス以降の操作性は、3や4でもほぼ大きな変化がないため、今作で土台が出来上がり、マッギネスで更なる調整が加えられたことで、基本のアクションシステムは雪姫~マッギネスでほぼ完成したのだと思っています。
ちなみに今作はパスワード(旅日記)システムを搭載しており、パスをメモって(今だとスマホカメラで映せば良い)タイトルのつづきから遊ぶで入力することで、ステージや状態を引き継いで遊ぶことが可能。
店で旅日記を聞くことで、ゲームオーバーになっても旅日記を付けた箇所から復活できます(ステージの最初からとの任意選択)。
せっかく集めた両やアイテムを犠牲にしたくない場合の救済システムというやつです。
いわゆる長文パスなので、入力はややメンドイですが(昭和のゲーマーの方ならドラクエ1や2などで慣れたものだと思います。むしろこの作業にすら趣を感じるのではないでしょうか)通しプレイがキツイ場合にはありがたいものとなっています。
次作からはパスワード制が廃止となり、ロムへの直接セーブ(いわゆるバッテリーバックアップ方式)に変更されました。
パスワード方式のゴエモンは、何気に今作が最初で最後ということになります。
……術だと?……フッ、使う(覚える)までもない……
道場で金を払って、いくつかの術を覚えられるだろう?
ああ、アレね。
便利なことは便利だけど、そこまですることないよ。
システムに真っ向からケチをつけたな。
まずそこそこまとまった両を稼ぐ必要があるのと、巻物集めても10回までしか使えない上、コスパもあまり良くないし。
それとボスステージでしか使えないと。
せいぜい役に立つのはひこうの術だね。
あれさえあったら、動く足場地帯とかスルー出来るから。
アイディア的には斬新だと思ったが。
無敵(変化)の術などはそれぞれのキャラに合った感じになってるし、見た目にも面白いと思ったがな(しかしエビス丸どのはなぜバレリーナになるのだろうか)
まあ、ひこうの術以外は一度見るだけで十分だよ。
巻物集めて大金はたいてまで、わざわざならうもんでもなし。困ることもないよ。
あれにつかうお金あったら、ステージ6の通行手形とステージ8の辞書買うためにキープしといた方が良いかもね。
進むのに必須だし。
えらい救いようのない話になってしまったな。
(そうなると巻物や術は、人により〇にシステムになってしまうということか……)
ロムバージョンによってはバグがある
ロム系のレトロゲーにはよくあることだよね。
バグ。
今作にもいくつかあるようだな。
でも、そんなに重症じゃないやつだから良かったよね(ヤバいバグはフリーズしたりデータ消えたりとかあるし……)。
調べによると、大まかには初期・後期のカセットロムバージョンがあり(初期~後期のあいだに出回った中間ロムもあるもよう)バグが発生するのは初期ロム(後期ロムはバグが解消されている)。
そしておもなバグは3つ。
以下バグの起こる場所(ステージ)および状況。
・ステージ3・クイズ小屋
クイズの一問「1ステージの隠れキャラは取ると何両になる?(文言の詳細は異なりますが内容はこういう感じ)」の答えは、三択のうち「100両」ですが、バグのため「10両」を選ばないと正解になりません。
もっともこの問題だけ「10両」を選べばいい話なので、症状は軽度です。
・ステージ8・ボス戦
8ボス戦時に体力と時間表示が消えるというバグ。
全編渡ってそれなら大バグといえますが、このボス戦のみなのでこちらもあまり困りません。
どちらにしろボスのやじろべえだるまは、タイミングさえ慣れると2発で瞬殺できる最弱ボスなので「まあそんくらいイイか」と思える程度です。
・ステージ9・ラスボス戦
ラスボス・般若大将軍の一形態目、彼がまたがる唐獅子が透明になっているという珍妙バグ。
見た目はまるで空気椅子&浮遊イリュージョンで、絵面は少し面白いです。
そもそもこの形態を倒すには、将軍(略)が放つ矢を打ち返して、唐獅子の頭部に当てていかなくてはなりませんが……(バグ状態で他の箇所に当たると、どこぞの呪われたゲームのように無数のテクスチャや文字がでたらめかつ、身体いっぱいに表示されます)。
えーっと……頭どこ?
幸いなことに頭部の位置は固定で、一発でも矢を当てさえすれば大体の場所が把握できるため、なんとかなります(攻撃可能箇所の位置が変わるような敵ならもう最悪でした)。
ただしこちらは視覚的な難度上昇を兼ねている、ある意味一番厄介なバグで、それがよりにもよってラスボス戦で起こるという皮肉。
なお、調べによると、通しプレイで最後まで到達した時に起きるバグとのこと。
したがって、どこかのステージで旅日記を付けて一旦中断をはさみ、続きから遊ぶことでバグは回避できるということになります(検証した結果、ちゃんと唐獅子が表示されることを確認しました)。
余談ですが、ロムのバージョンをカセット裏の表示で見分ける方法があり、バグが起こる初期版ロムはver1.0ということらしいです(こちらのX投稿を参考にさせていただきました↓)。
筆者のソフトでもこれらのバグが起きるため※ver1.0版(初期ロム)ということになりますが、どれも致命的なバグでなかったのは一安心といったところです。
※ソフト裏面のシール部がはがれてしまっているため、外側からはver判別不可。ただしバグが起きるのは確認済みなので、恐らく初期ロムだろうという推測です、
サウンド・音楽 ★★★★+
ゴエモンシリーズのBGMは耳に残りやすくノリもある、良質レトロ音楽。
そんな中でも今作は素敵BGMの宝庫。
☆MAXにしようか迷ったものの、スタッフロールでかかる演歌調の曲はやや間延び感があって、あんまり好みではなかったので付けませんでした(個人の感想です、作曲の方申し訳ございません)。
筆者の好みの傾向は、やはりノリが良いテンポ速めな曲なようです(知らねーよ)。
今でも鼻歌交じりに歌ってしまうくらい好きな曲を列記します。
・4町ステージ曲(疾走感はそこまでないけど、単純にメロディが好き)
・4ボスステージ曲(理由は同上)
・8ボスステージ曲(後半の盛り上がりが良い)
・9ボスステージ曲(ノリといいメロディといい、ゴエモンっぽくて一番好き)
意外と少ないのだな、評価のわりには。
ほかも軒並み良いけど、特に好きってやつにしぼったんでしょ。
最後のとこの曲なんて、アメリカの名バンド、ザ・ベンチャーズのギターフレーズを彷彿させる「テケテケ!」が入ってるのが良いよねっ。
なお作曲に携わった方のうちお1人は、後にアーケードで大人気となった音ゲー、ギタドラシリーズやポップンミュージックの楽曲も担当されていたようです。
参考 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E9%AB%98%E6%B2%BB%E5%B7%B1
総まとめ ★★★★
和風の世界観、練り込まれたステージ構成、BGMの完成度。
どれを取っても今もなお色あせない魅力を持ったレトロアクション。
ゴエモンシリーズを知っている人も知らない人も、もし手に取る機会があれば、きっと何かしら刺さるポイントがあると思います。
シリーズ入門とするにはやや難度高め(特に後半)で、軽度なバグがいくつかあるものの、まさに“通好み”でもあるゴエモン作品。
あらためて遊んでみても、「この頃のゴエモン、やっぱ好きだなぁ」なんて思わず口に出してしまう。
そんな作品でした。
※リンク先は参考価格の商品ページです。ショップ内で同商品を検索すると、より安価な出品が見つかることもあります。
あれ?今回、総評やたらシンプルだね?
どうしたんだろ筆者、ほかのレビューだとムダに長ったらしいのに。
……夏バテ?(このレビュー書いてるの7月くらいだし)
と、いうわけではなく、リライト前提でとりあえず公開することにしたようだぞ。
一旦、最低限でも見られる(と思う)文の状態にして、後から色々追記するという手段を選んだようだな。
出来としては6割~7割くらいを目安にな。
へえ、でも懸命かもね。筆者の場合。
どこかでメド付けないと、ずっと下書きのままだろうしさ(実際下書き放置の文も多いし)。
んじゃ、ボクたちのこの会話もリライトされたら消されるってことで、一時的なレア会話ってやつだね。
珍しいといっても、別に良いことなどがあるワケではないがな。
私たちにも読者どのにもな。
了。
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