ねえ、カエデ!
カマトトぶることある?
ないぞ。
わざと知らないフリをするということだろう?
それもすり寄っていくような感じで。
もっとも、忍びの中には「そういう」のが得意な者も居るという話は以前したと思うが。
まあ、分かってて聞いたんだけどさ。
そういうキャラじゃないしね、キミ。
ところで「カマトト」って言葉の由来は知ってる?
……「トト」が子供の言いまわしで「魚」を指しているのは分かる。
だが「カマ」の方は見当付かずだな。
ブリカマや鮭カマ……のカマじゃないか、さすがに(それだとカマトトが魚のカマというまんまの意味になってしまうな)
トトはそれで正解!
カマは不正解!
お腹減るから、そういうまちがえ方しないでよ……
すまん。
んで、カマトトっていうのはそのトトと、ある食べ物の話が組み合わさったって話があってさ。
2つともある意味、お仲間なんだけどね(カエデの答えも実はそう遠いまちがえじゃないんだよね)
カマトトはカマボコと魚が組み合わさった言葉?

漢字では蒲魚とも書く。
カマは蒲鉾、トトは魚を意味し「蒲鉾は魚(トト)からできているの?」などと、知らないふりをして尋ねたことから生まれた、という説。
知っているのに分からないふりをするという意味合いの言葉。
ほかにもあえて無知をよそおったり、ウブなフリをしたりという意味も持つ。
出どころは江戸時代の大人の遊び場から?
一説では近世の上方(昔の関西地方の呼び名)の遊里で使われ始めた言葉らしいな。
へー芸者さんとかが使っていたのかな。
ほかにも江戸後期の滑稽本、人情穴探意の裡外(にんじょうあなさぐり、いのうちそと……と読むべきか?)の中に「年に似合ずかまととばかり云ふ妾さん」という文が出てくるようだ。
また同じく後期の咄本(はなしぼん)諺臍の宿替(ことわざへそのやどがえ)内の咄に釜魚(字や用い方は異なっているが)という題目がある。
つまりカマトトという言葉そのものは、少なくとも幕末からすでに語として用いられていたと考えられるな。
ちなみに妾というのは現代でいう愛〇のことだが……
ほう!
〇人とな!
その○の使い方なら伏せた意味がなくなるな。
まあ、ともかくだ。
もし目の前の読者どのが小さなお子さんなら、このあたりの話はお父さんお母さんには質問しないように。
恐らく困らせることになるからな。
聞かずとも年をとるにつれてそのうち自然に分かるゆえ、お姉さんからのお願いだぞ。
言ってることは正しいんだけどね。
でもさ、予想ついてたとはいっても、カマトトってやっぱり女の人がからんでるっぽい言葉だね。
そういうふくみを持つ可能性があるというだけだ。
少なくとも、遊里という環境で使われていた。
そのあたりからして、俗語あるいは隠語めいた言葉……とは思うがな。
なるほどねー(ゴソゴソ……カキカキ……)
ん?
なんだ、いったい何をやっている?
や、別にー。
(……嫌な予感がするな)
知らんぷりをするのがカワイイ?
(せっかくだからカエデにカマトトを実演してもらお)
カエデ!
この紙に書かれたセリフ読んでみて?
読むだけで良いのだったら……こほん……
「ネー♥カマボコってオトト(魚)から出来てるってホントー? おバカなカエデにオ・シ・エ・テ・ホ・シ・イ・ナ♥」
……なんだこれ。
なんて見事な棒読み!
でもありがとー、とりあえず今カエデはカマトトぶったんだよ。
またカマトトの由来をもってくるけど、カマボコの原料が魚だってことはみんなが知ってるじゃない?
それを女の人がカワイコぶって、ワザとらしく聞いたってのが元々らしいね。
そこにフリをするっていう意味のぶるを組み合わせて、かまととぶるっていうようになったって話さ。
「ぶる」までのくだりはともかく。
わざわざ紙まで用意したと思えば……(だからさっきゴソゴソやってたのか)
こんなの言わせてなんのつもりだ。
説明だけで良かっただろう。
うーん……説明だけだと味気ないし、なにより面白そうだったから?
ウソウソ!
ジョークだから拳作らないでよ!
まとめ
- カマはカマボコでトトは魚を指す、意味は「本当は」知っているのに知らないふりをすること
- 元々は上方の遊里で使われ始めた言葉(ただし一説として)
- カマボコがなにから出来ているか知っているのに、あえて知らないふりをした女性がカワイコぶって聞いたことが由来といわれている
こういうあざとさに弱い人も居るかもね!
でもあんまりわざとらしいと、かえってウザがられるかも。
あまりに見え透いているならな。
結局、自然体が一番良いと思うぞ。
ホントだね……
カエデ、気になってたんだけど聞いて良い?
すっげー今さらなんだけどね。
なんだ、あらたまって?
……キミ、サイト立ち上げの頃からだいぶ顔変わったね。
あえて、今までふれてこなかったんだけど。
……顔?
変装しているワケでもあるまいに。
私自身、なんら変化を感じていないが。
まあそりゃそうか。
筆者がボクたちの絵を描きかえることで起こるメタ変化だし。
キミ、最初はコレだったよ。

私だな。
こういうのを初代というのか。
いわれてみればまったくちがうな。
そんで2つ目がコレ。

うむ、これも私だな。
確かに大きく変わっているな。
そんでその次のキミ。

うむ、最初の頃からここまで1年半ばかり時が経っているだろうか。
ずいぶん様変わりしたものだな(唇が今よりプルつやだな)
ぜんぶ別人みたいに見えるよ。
大まかにポニテのくノ一って材料しか頭にないからかな。
多分、これからもちょいちょい変わるね、きっと。
※フキダシの顔もちがっていますが、まあそういうことです。
まさかその都度、ここの文や画像を変更するのか?
それはちょっとしんどい(筆者が)
だからこれ以上変わっても、ここでは載せないよ。
とりあえずサイトのおしゃべりキャラであるボクたちの見た目経過を、オマケで入れといたってワケで。
ちなみに↓が最初のボク!
ボクももう別ネコだったね。

(……今見るとタダの黒猫だな)
ほんとにカマトトとは関係ないオチだな。
了。
おもな参考資料
前田勇 編『近世上方語辞典』,東京堂,1964. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2504534 (参照 2026-09-14) ※p286 蒲魚の項参照
尚学図書 編集『国語大辞典』,小学館,1981.12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12446267 (参照 2026-09-14) ※p535 蒲魚の項参照(ただし近世上方語辞典の方が、言葉が用いられている作品やそのくだりまでが表記され、より詳細的な内容になっている)
一荷堂半水 著 ほか『臍の宿替 : 穴さがし』6編,前田徳太郎,明19.4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/882692 (参照 2026-09-14) ※コマ番号5冒頭参照 (題目部分と一部の文はかすれており判読できなかったが、近世上方語辞典に引用された文とほぼ同じ内容の記述、および釜状の頭を持つ魚の挿絵が確認できることから、同辞典が引用した釜魚に相当する箇所と考えられる)

