合間の一言
カエデ「何気ない日常から意外な発想が生まれることもあるぞ」
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なぜブタの貯金箱?由来は「聞きまちがい」から?

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♪~♪

ジャラジャラ!チャリンチャリーン!

(チャリン?)

ずいぶんとご機嫌だな。

何をしていた?

貯金箱にお金をインしてるんだよ。

この入れた時の硬貨同士が当たるサウンド。

あー溜まってってるって実感。

ある意味、至福の時だね。

(小さな幸せというやつだろうか)

そうか、まあ良かったな。

そのブタの貯金箱も腹がふくれて、きっと喜んでいると思うぞ。

ナイス!

ちょうど話のタネが出来たね。

へっ?タネ?

なんで「ブタの形」なのかって話ができるじゃない!

だってさ、色んな形の貯金箱がある中でコレだけなんか「浮いてる」って思ったことない?

一体どこから出てきたんだろうって。

あまりに普通にあるものだから、疑問すらもたなかったが。

貯金にまつわる言い伝えでもあるのかもしれないな。

いや、意外とそういうことでもないっぽい。

実はあるカンちがいから、ブタさん貯金箱が出来たって説があるらしいんだよね。

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ブタの形になった理由は聞きまちがいから?

pink pig coin bank on brown wooden table
Photo by Braňo on Unsplash

15世紀頃、イギリスの焼き物は※「Pygg」で作られていて、焼き物職人が貯金箱製造を依頼された際、このPyggと豚を意味する英語の「Pig」を聞きまちがえたことで、ブタの貯金箱が出来たという説がある。

※「Pygg」は、イギリスの古い英語で安価で粗い褐色粘土(赤土)を指すといわれている。
 これが「Pig」の発音に似ているということで(見ての通りつづりも似ている)聞きちがいへと結びついたと推察。

筆者が知る程度の話はこんなところだが、WEBで少し検索しただけでも、ほぼ同じか似た話が散見できることからわりかし有名説なのはまちがいなさそうである。

ともあれ、何も考えずにこの話を鵜呑みにしてしまうなら、実にそれっぽいと思えるが……。

「職人の聞き違い」は俗説?

「ききまちがい説」がゆるぎない真実なら、すごくカンタンな話だったのに、もう少し調べてみたところ、関連性がありそうな情報の一つとして、カナダ銀行博物館(Bank of Canada Museum)サイトの一コラムが目に留まった。

参考 Bank of canada museum https://www.bankofcanadamuseum.ca/2025/05/speculating-on-the-piggy-bank/ ※英字サイト。古代メソポタミア・ローマ時代の貯金箱の画像も記載されており、ギャラリーも兼ねた読み物になっている。

コラム内では、中世頃のイギリスに※貯金箱の起源が見られたという話がうかがえ、古くから硬貨を入れる穴があり、割って中身を取り出す構造になっていたことなど、貯金箱の成り立ちや造形についても記載されている。

※後ほどもふれるが、貯金箱として作られたものはそれよりさらに古い時代から存在していたようで、あくまで「豚型」に限ったものを指していると解釈。

また18世紀後半~19世紀前半あたりのヨーロッパでは、すでに豚型貯金箱が広まっていたとも書かれている。

しかしそれらの情報の中で一番気になったのはある一節。

そこには、イギリスの語源学者の主張によると「粗い粘土」を指す「pygg」という言語の記録を確認できていないという風に書かれていた。

……えーっと、どういうこと?

なお当方ではGoogle翻訳を使用した結果上記の訳文(原文ママではない)になったが、やや分かりづらかったため別な翻訳機能でも同文を訳してみたところ。

「『pygg』という語が粗い粘土を指して使われたという記録は確認できなかったという」……という風になった。

こちらの方がより分かりやすい表現には思えたが、どちらにしてもすぐに意味は読み取れず、少し間をおいて、筆者なりにかみ砕いた結果。

①専門の学者さんでも「pygg=粗い粘土」を指す意味単語を古い言語の中から見つけられなかった。

②ならば「pygg」を「pig」と聞きまちがえたことについて、それは本当に「pygg」という言葉だったのか?本来はもっと別な言葉で注文されたのではないか?

――のように認識した。

だとしたら「聞きまちがい」は果たしてホントだったのか?という疑問。

一方※古英語(アングロ・サクソン語)には、粘土を指す語がほかにも存在していて、それが豚を意味する発音に似ていた可能性もあるという話に加え。

※現在の英語の起源となった言語の一つで、5世紀頃のゲルマン系民族が使用していた。

古スコットランド語でpyggという言語は、土器製品そのものを指すという証拠がいくつか残っていたとも書かれていた。

では聞きちがいだったとして、やはりこれらの古い言語の中に、豚と粘土(焼き物)同士で発音が相似した言葉があり、それが元になって発生した説と思うのが自然。

しかし言語が元になったという説については「推測の域を出ず」とも付け加えられており、はっきりとしたことは未だ判明していなさそうだった。

……んで、結局どういうこと?

pyggという言語についてたった一つでも疑問が呈された以上は「職人による聞きちがいでブタの貯金箱が出来た」説を鵜呑みにするわけにはいかず。

むしろこの説に対し筆者は、いかにもそれっぽい民間説・俗説としてみるのが妥当と思うことにした。

また、俗説だと思う理由は個人的にひっかかっているもう1つの疑問も関わっている。

それは、職人が注文を受けた時に「なんで豚?」とか「豚の焼き物(食いもんみたいだな)かー、お客さんも変わってますね?」などと相手に尋ねなかったのか……という疑問である(注文を不思議に思ったら、普通は聞き返すだろうし、聞きまちがえたままにもはならなかったはず)。

もっとも「忙しくて注文を確認する余裕もなかった」「とりあえず言われたままに作ってみた」ということもあり得る話なので「不思議に思ったけどそのまま作ってしまった」という方が面白いエピソードで終わるんだろうと考えている。

――と、たかだか一つの情報を手掛かりに、それっぽくつらつらと書いてしまったが、要するに。

ブタの貯金箱が生まれた経緯は、ざっくり調べたくらいでは判明せず、思うよりずっとミステリアスだったということ。

もっとも当方では、たかだか一つのコラムを手掛かりに風呂敷を広げたに過ぎないため、もしほかに深い知識を持った方が情報調査を行った場合、難なく説の真を突き止めることが出来るのかもしれない。

ちなみに先ほどのリンク先のコラムでは、粗い粘土製品の中には実際にブタのような形(丸っこい)のものもあったとしている。

また19世紀頃のイギリス製の湯たんぽ(コラム内では画像も見られる)が「ピッグ」と呼ばれることがあったという。

そのことを踏まえ、コラムでは豚の貯金箱が出来た経緯について、意外と単純な理由だったのかもという、もう1つの可能性があったともしている。(少し文の意味が読み取れなかったが、あちらでは丸い形をした容器をピッグと呼ぶ習慣でもあって、それが豚貯金箱のモチーフになったのかもしれない)

だがこれらに話も説に直接関係があるようには思えず、結局、経緯について確かなことは分からずじまいだった。

……ダメじゃん。

――と、自嘲して無責任に終わらせるだけではそれこそお話にならないので、次の見出しからはまた別な視点から見た豚の貯金箱の話を延々と書いていますが、経緯や真実について詳しいことは結局分からずじまいだったことは事前に付しておきます(単なる浅い考察もどきの文になっています)。

もしここをご覧の暇な方で、より詳しく見やすい読み物をお探しであれば、ここは遠慮なく閉じてください。(それでもお付き合いいただけるのであれば嬉しいです)

貯金箱そのものはもっと古い時代からあった

筆者どのからして、最初の説のまま(聞き違いが真実)であったなら、もっと簡単に書けた話だったろうにな。

中途半端に歴史が古ーい物の話を掘り起こすとこうなるんだよね。

仕方ないよ、乗り掛かった舟だし(ボクが振った話だから途中でやめろなんていえないし)。

私も相づちくらいは打てるし、せっかくだから我々で可能な限り話を深めていこうか。

お互い頑張りましょう!(何がって感じだけど)

ここで豚……とはちょっぴり離れるんだけど「貯金箱そのもの」はもっと昔からあったんだ(さっきの参考先サイトでそういう貯金箱も見れるんだよね)。

ブタの形状となる以前の入れ物があって当然だからな。

なんでも最古クラスの貯金箱は、紀元前2世紀頃にはもう作られていて、当時からも※貨幣を入れるようになっていたんだ。

ちゃんと容器っぽい形になってるやつとか、建物とか石像の形をしたやつなんかもあったんだよ。

しかもほとんどのものに硬貨(コイン)を入れるための穴が空けられているとこも今とおんなじだね。

※紀元前6~7世紀頃、小アジアのリュディア(今のトルコ西側)で、合金のエレクトラムを用いた貨幣が鋳造され、これがヨーロッパの最古の通貨と伝わっている。

やがてこの貨幣技術は古代ギリシャやペルシャ、さらに西アジアへと伝わった。

遅くとも紀元前6世紀あたりには西洋の硬貨ができ、紀元前2世紀にはそれを入れるための容器(貯金箱)も存在していたと。

時代の流れは整然としているし、数千年前から貯金の習慣があったということになるな。

※紀元前2000~3000年以上も前の四大文明(世界史でも習う黄河・メソポタミア・エジプト・インダス文明)の頃にはすでに器も作られていた。

さらに1万6千年以上前の日本の縄文時代でも壷状土器が存在していることから、当時の人々の生活の様態に合わせて作られた、あらゆる形状の容器が古の時代から世界中にあったと推察できる。

硬貨の誕生とともに、それを入れるための容器も造られるのは自然な話である。

そう。

まだ今のような銀行システムもなかった大昔にもね。

「けっこう小銭たまってきたけど、なんか入れ物ないやろか……せや!お金入れる専用の容器でも作ったろ!」……ってな感じで。

そういうノリかどうかはさておき。

溜まりっぱなしでそのへんに置くより、何かしらの入れ物に納めておくのが自然だからな。

それっぽい名前の焼き物が発展して豚貯金箱に?

中世からの西ヨーロッパで、さっきのpyggを使った瓶や容器が作られてたって話もあるよ。

もちろんお金を入れたりもしてたみたいだね。

このパターンだと、やっぱり「pygg=焼きものに使う土」ってことになるよね。

参考 Federal reserve Bank of NewYork https://libertystreeteconomics.newyorkfed.org/2013/01/historical-echoes-the-origins-of-the-piggy-bank/

やはりそれ(pygg)を使って貯金箱も作られたのだろうか?

※カエデの疑問は正解で、先ほどの「「職人の聞き違い」は俗説?」の項内に載せたURL先のコラムによると、15世紀のイギリスではピッグ製の貯金箱が作られていた。

また硬貨を入れる用途で使われることから、ピッグバンクと呼ばれるようになった「のかもしれない」とも付されている。

時代が進むと、貯金箱のことを「ピギーバンク」って呼ぶようになったんだって。

広い意味では豚型に限らず貯金箱全部を指す英語なんだけどね。

日本語訳でブタの銀行……か。

ちなみにGoogle検索の日本語→英語翻訳だと、貯金箱→piggy bank(ピギーバンク)ってフツウに出てくるんだよ。

……となると、言葉が出来たのはあの形状の貯金箱が製造された後と考えるのが自然か。

さっきの聞き違い説があったのが15世紀、つまり中世。

ピグ瓶が作られていた頃と、ちょうど同じ時代くらいだよね。

やっぱりこの時代あたりにpygg製貯金箱→pig貯金箱が出来たって感じなのかも。

聞き違いかどうかはともかくさ。

ただの偶然とは思えないからな。

だが情報が錯綜してきたせいか、少々混乱してきたぞ。

いやー無理もないよ。

ちょっと調べただけでも、由来の情報が選別に困るほどたくさん出てきちゃってさ。

今回の話も複数のWebサイト(カナダやニューヨークの銀行や博物館のコラムとか)を見比べながら作ってるんだけどね。

とりあえずこれまでの一連の説については今のところボクも、まだ輪郭がもやもやした民間説って思ってるんだけど。

それより残念なのはさ。

残念なのは?

イギリスで使われた「最古の豚の貯金箱」の画像や情報でもあれば、もう少し話の筋が通ったと思うんだよね。

つまりその豚貯金箱を見つけられなかったんだな。

筆者どのが。

そうなのさ。

元々この説ってヨーロッパ(イギリス)からだから、大英博物館にヒントがあるんじゃないかと思って、博物館サイトを翻訳機能を駆使して探した……までは良かったんだけど。

肝心のものを見つけられなかったらしいんだよね(探し方や検索方法が悪いのかも)。

Webでは見られない(展示されていない)のか、それとも単純に見つけられなかったのかは分からないが。

ただ調べる過程で、ほかの国の豚貯金箱なんかも見られて、わりと楽しかったみたいだけど。

ろくにまとめきれてないのに、なに1人でWeb博物館ツアー楽しんでんだか。

ともあれ、ここまでの話を私なりに整理してみるぞ。

15世紀のヨーロッパでは豚の貯金箱が職人の聞きまちがいによって作られた。

これが当初の由来(説)だったな。

また、pyggで作られた貯金箱がピギーバンクと呼ばれるようになった。


関連性のありそうな二つの話が存在しているということになるな。

pygg容器の時代にヒアリングミスで豚の貯金箱も出来た。

そんでピギーバンクって言葉も広まって使われるようになった。

カンタンに捉えるなら、そういう解釈にしちゃうのが一番分かりやすいよね。

偶然にしてはあまりにそれっぽいから、結びつけて考えるのも自然だからな。

だが、中世よりも古い時代に造られた「イギリスの豚貯金箱」そのものが見当たらなかったこともあり、製造の経緯についてはほぼ聞きまちがいの由来のみが有名になっている。

現状はそんなところか。

「これ」を解き明かすにはもう考古学の領域になっちゃうよね。

ここではそんなところまで掘り下げられないけど、少なくとも中世ヨーロッパで豚の貯金箱がすでに製造されていた可能性あり……ってとこだね。

「今」はそういう風に覚えておくことにしようよ(リライトありきだから、今後また調べなおして追記修正するかもだけど)

ほかの地域でもブタの貯金箱が出土している

実は1100年代のジャワ島で、イノシシ型の焼き物貯金箱がすでに作られてたみたいなんだ。

それに13世紀末から15~16世紀頃までにあったマジャパヒト王国(ジャワ島にあった国)ってところで、そういう形のものが使われていたって伝わってるね。

さっき「ほかの国の豚貯金箱なんかも見られた」っていったけど、その内の一つってこと。

ほかの地域でもあったのか?

異なるといえば、豚ではなくイノシシというところだが……

でも、ほぼ同じようなもんだよね。

んで、肝心の貯金箱をどこで見たかってことだけど、下にURLだけ貼らせてもらったよ。

行先はインドネシア博物館のサイト。

ページの真ん中らへんに載せてある画像の貯金箱がそれね。

やっぱり13~15世紀頃の東ジャワで使われたものみたいだよ。

参考 Museum Nasional Indonesia https://www.museumnasional.or.id/4388/

古めかしく時代を感じさせる様相なのはもちろん、まぎれもなくイノシシかブタの形だったな。

特徴的なのは一旦割れたのを復元した形跡があるってとこだね。

色がちがう箇所は現代の素材を使って継いだんだろうね。

欠けた部分はまだ見つかっていないか、長い年月で完全に風土と一体化したかだな。

そもそも割れた状態で出土されたのなら、土中での経年劣化によって割れたのか、もしくは貯金箱だから元々誰かに割られたバラバラの状態で見つかったのか……。

考え方は広がっていくな。

こういうのが出てくる時点で、ボクはこう考えたよ。

最古の豚の貯金箱はヨーロッパで出来たとは限らないって。

ヨーロッパとアジア、大きく離れた2つの土地で、それも形状の似たものがそれぞれ出てきたということだからな(遠いとはいえ地続きだから、民族の移動も関わっているということはないだろうか……)

そう、そこが不思議だよね。

結局はどこが元祖なんだか。

もしかしたらまだ見つけていないだけで、ほかの国でも同じような貯金箱が出てきそうだけど。

だが現状ここで分かったことは、イギリスでは15世紀頃に、ジャワ島では少なくとも12世紀頃から出来ていたんだろう?

ならばジャワの豚(イノシシ)貯金箱の方が古いものということになるな。

たとえばジャワからヨーロッパへとイノシシの貯金箱が渡り、その形状が広まった……そういう見方もありだろうか?

そう考えてもおかしくないけど、話の材料が少ないから何とも。

15世紀はいわゆる大航海時代ってやつだし、イギリスやスペインとかがアジアから貯金箱を持ち帰って、キミの言うとおり「あの」デザインが流行っていったって風にも思えるけどね。

でもなーそれにしてはちょっと時代が遅いような気がするし、やっぱりそれぞれで独自の豚貯金箱が出来たっていうのが自然かなー……

ブタの特徴から出来た縁起もの

今じゃ世界中に色んなデザインの豚貯金箱があるんだよね。

でも遠く離れた地域でそれぞれのものがあるってのはさ。

「ブタ」って生き物にたいして、共通の見方をしていたからじゃないかって思うんだ。

共通の見方とは?

ヨーロッパでもアジアでも豚さんは縁起動物っていうこと。

さっきのジャワだと豊穣や富、ヨーロッパでも豊穣のほかに繁栄や幸運を象徴する動物らしいんだ。

肉も皮も骨、どこも捨てるところがない有難い動物っていうのが考え方の土台になったんじゃないかな。

身近なところ、ボクたちだってポークソテーや豚骨ラーメンを食べてるし、なんだったら豚皮の財布だってあるし。

それが貯金箱の話と関係あるのか?

いまいちピンとこないが。

それだけじゃなくって、ブタってさ一度に10匹くらい子供を産むんだよね。

これが子沢山、つまり子孫繁栄の動物って見方も出来るワケじゃない。

んで、貯金ってそもそもお金を貯めることじゃん?

もちろんそうだが、それがどうした?

つまり子供がたくさん増えるみたいにお金も……って考えと、豊かな実りに願かけて、富と幸運がいつまでも続きますように……ってね。

ちょっと俗っぽいけど、そういう人間の望みが豚の貯金箱に込められてる。

だからあの形になって重宝されるようになったんじゃないかな?

一理あるが、その望みとは「欲」ともいえるな。

だが、人間最低限の金がなくては暮らしていけないし、その金をたくさん持ちたいというのも無理はない。

ただそういう方向性で聞くと、ブタの貯金箱はなにやら人間の欲望の象徴にも思えてくるが……。

そんな見方しちゃったら、もう可愛く思えなくなっちゃうよ。

あ、ちなみにあのふっくらした見た目って、貯金箱になる前の似たような丸っこい形の容器が元になったって話もあるんだよ(そういう話ってさっきの『……んで、結局どういうこと?』の項の中で出てきたような気がするな)。

豚も同じような身体してるから、ちょうど今の形と結びついたって感じなんだね。

基本、割られる運命

さっきのジャワの貯金箱の話じゃないけど、焼き物の貯金箱ってさ。

パリーンって壊さないと中取り出せないんだよね。

今じゃ自由に開閉できるものや、機械仕掛けのものとかもあるから、そんな必要もないけど。

割る時にはややためらってしまうが、焼き物である以上仕方がないことかもな。

そう考えると後片付けの手間も昔からあったってことだよ。

お金は出せたけど、破片とかをかき集めて捨てなきゃないことをイメージすると、なんとなくテンション下がるよね。

そういえばコチョンどののやつもそう(割るタイプ)だな。

そうだけど……レトロ感あってイイでしょ?

(でもこれもいずれ割っちゃうんだよなあ。自分でそういう話してたのに、つい忘れてたよ)

確かに今時そういうのを見ると風情が感じられるものな。

ふーん……。

(なーんか変な伏線貼られてるような……?)

まとめ

ブタの貯金箱が出来た経緯は、15世紀頃のイギリスで起こった「聞きまちがい説」が有名だが確証がない。なお紀元前から貯金用の容器自体はすでに存在していた。

中世アジアのジャワ島でも似た形状のものが使われていたことから、各地で独自の豚型容器が生まれた可能性がある。

なぜその形状になったか、正確な起源の話は当方で見つけられず、今もなお謎のままとなった。

ところでコチョンどの。

銭は貯まっているのか?

ご多分にもれず、その貯金箱もなかなかふくよかな見た目で、重さもそれなりにありそうだが。

でしょー。

すっかり重たくなっちゃってまー、ネコのボクが運ぶのには一苦労だよ!

買い食いとか我慢して、貯めた甲斐があったからね(ご飯はカエデんとこ来れば食べれるし、そもそも食費がかからないってね……んふ)

少なくとも4~5万は余裕でいってるかな。

なぬ!?

小銭でか?

500円もわりと入ってるからそんくらいはね。

あ、ちょっぴりだけど、1000円札もけっこう入ってるんだ!

もちろん折り畳んでね。

(……ごきゅ……)

(なんか今、結構な唾のみサウンドが聞こえた気がすんだけど)

なあ、コチョンどの。

物は相談なんだが、その中から少しだけ都合してくれないか?

え?急に?(コレか!さっきの『ふーん……』は!)

ダメだよ!せっかく貯めたのに。

大体さっきもいったけど割らなきゃないし、後片付けの手間だってあるしさ!

ねっ?

後片付けなら私がやってやる。

……実をいうとだな、最近金欠気味で生活がままならないんだ。

食料は野山で採ったものや貯えでなんとかなっているが。

食の部分はどうにかなってるってのに、一体何が足りないのさ。

日用品もろもろだ。

洗剤もそろそろ買い足さないとな。

あとティッシュやトイレットペーパーとかも。

無いと鼻もかめないし、尻も拭けないし(いざとなればその辺の葉っぱを使うのも手だが……ブツブツ)

コチョンどのだって頻繁にウチに居るワケだし、ないと困るだろう?

(なんか途中でシレっとスゴイことぼやいてたな)

町でポケットティッシュ配ってるのかき集めりゃいいじゃん。

ボクも協力したげる。

2人で周辺一回りするだけでも、けっこうな量になるだろうし。

(そういうのをアテにしたくないから頼んでるんだが)

テコでも都合してくれる気がなさそうだな。

なら言い方を変えよう。

その貯金箱の中には、以前私がくれてやったこづかいやお年玉が若干混じっているだろう?

その分だけでもしばし返してくれというだけだ。

いやそりゃ入ってるけど、そういうのってもう時効じゃ……(ていうか割ったらその分どころか全部出るし)

それにコチョンどの。

ほぼ毎日私が作ったものを食べているだろう?

つまり食費負担はゼロということだな。

いわば私のおかげでその貯金があるといって過言じゃないはずだぞ。

うん。

いや、そりゃまあ……(気づいてたかっ!)

おっ!良いんだな!

いや、催促したようですまないな。

では、さっそくその貯金箱は私が割って……

あー!あー!

話のテンポ早過ぎだって!

それに別にボク了承したわけじゃ……

オチが長くなるし、サッサと進めないとな。

さー割るぞー!

やめてーーーっ!!!

――その後、コチョン必死の抵抗虚しく、貯金箱はカエデの魔の手?によって原型を留めない姿に。

そして、この貯金箱粉砕事件によって2人の仲は当然ながら少々険悪なものとなってしまう。(正確にはカエデの平謝りを強情なコチョンがひたすら拒み続けた)

……が、こういうことはずっと続かないのがお約束。

しょぼくれたカエデの元にタイミングよく「お役目」の仕事が舞い込み、これを解決したことである程度の金銭報酬を得ることが叶った彼女。

ムスっと状態の続くコチョンの機嫌を取りなすよう、カエデは報酬の中から色(利息)をつけてお金を返済したうえ、新しい貯金箱(壊したものより大きい豚貯金箱)までコチョンにプレゼントした。

その甲斐あってか、彼女の機嫌と互いの関係はようやく平常運転に戻った。

まーお金返さなくても、まして新しい貯金箱のプレゼントがなくても、そのうち許したげるつもりだったけどね。

土下座で、しかもあんなに地面に頭こすりつけてるの見たらさすがにねー。

その話はもうしないでくれ。

めでたし。

了。

おもな参考資料

「貨幣史年表 ~外国の貨幣」 MUFG https://www.bk.mufg.jp/currency_museum/exhibit/world/index.html 参照日2025/10/21 ※古代ギリシャ紀元前7世紀頃の見出しを参照

「Celengan」 Museum Nasional Indonesia https://www.museumnasional.or.id/4388 参照日2025/10/21

Bank of canada museum https://www.bankofcanadamuseum.ca/2025/05/speculating-on-the-piggy-bank/ 参照日2025/10/21

Federal reserve Bank of NewYork https://libertystreeteconomics.newyorkfed.org/2013/01/historical-echoes-the-origins-of-the-piggy-bank/ 参照日2025/10/21

なおこれらの参考先のうち英文サイトは、Googleブラウザの翻訳機能をおもに使用して閲覧しているため、文中での解釈が本来の文意と異なる可能性があります。

また、博物館や銀行のコラムおよび資料など公式の情報に基づいて作成していますが、あくまで個人解釈による読み物であることをご了承ください。

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