ハチミツだけじゃない!ミツバチがいないと人類はエライことに?

まるで熊だな。

お皿に残ったハチミツなめてるだけじゃん!

ホットケーキの。

もったいないとはいえ、行儀悪いから感心はしないが。

べろべろべろべろ!

ピチャピチャピチャ!

……ミツバチに感謝したほうが良いぞ。

皿をなめまわすほど好まれているワケだからな。

ミツバチが居なくなっちゃうと食べられなくなるもんね。

ところでさ、ホントに全部のミツバチが居なくなっちゃったらってことで、ボクが知ってる、不穏な話があるんだけど。

不穏な話?

穏やかじゃないな。

そ、ボクみたいなネコはともかく、キミたち人間にはかなり関係ある話だと思うよ。

ハチミツが食べられなくなるどころじゃない話がね。

絶滅すると人類も絶滅?

honeybee perching on yellow flower
Photo by Dmitry Grigoriev on Unsplash

「ミツバチがこの世からいなくなったら人類はその4年後に滅びるだろう」

ベロを出した写真映りで有名な、理論物理学者・アインシュタインはこのような言葉を残していたとされている(実ははっきり分かっていないらしい)。

しかしアインシュタインが言ったかどうかの真実は置いておいて、言葉そのものはまったくの誇張やデタラメではないのかもしれない。

なぜなら、ミツバチが地球上から姿を消すと、多くの植物が育たなくなるといわれているからである。

しかもそれは世界の作物のおよそ3分の1にまで影響するという話まで存在している。

※作物や地域によって異なるため、3分の1というのは信憑性が薄い数値の可能性もある。

こと大半の植物はおしべ→めしべへと花粉が運ばれて種子が出来上がるが、実はこのプロセス、植物が単独で出来ることではない。

花粉を運ぶのは多くの虫や風の力によるもので、その中でもミツバチが花粉移動を担う植物は非常に多いといわれている。

とりわけ、大きな巣(コロニー)から花へと飛び立つミツバチの数は何万匹にもおよぶとされるため、受粉の効率面からも果たす役割が大きいことが分かる。

作物成長の担い手

ミツバチが花粉を運ぶ植物の種類は大体こういう風になっているんだ。

果物イチゴ・リンゴ・モモ・サクランボ
野菜トマト・ナス・カボチャ・キュウリ
アーモンド・ヘーゼルナッツ・コーヒー豆
油料植物菜種・ひまわり

しかもここに書いたのは、まだ一部なんだよ。

ミツバチが関わっている植物が、少なくともこれだけあるって話さ。

思ったよりも多いな。

ハチに限らず鳥などの生き物も、植物の受粉行動を手助けしていることは私も知ってはいたが……。

まさかミツバチがこれほどの植物に関与していたのは、さすがに知らなんだ。

これらの作物を自然栽培で育てている場合、少なくとも20%~30%以上は、ミツバチの受粉に頼っているんだって。

花から花へとぶんぶん飛び回るのは、ミツバチたちが花の蜜を集めるためだけじゃなく、花粉を身体にくっつけてほかの植物へ移動させるって重要な働きもあったんだね。

居ないと人類も滅ぶというのも、あながち誇張ではないと思えてきたぞ。

でも今は人工授粉って手段もあるし、ミツバチに頼り切るってワケじゃないだろうけど。

それこそ花粉を運んでくれるのはミツバチのほかに、チョウチョやアブ、カエデがいうように鳥だって居るんだからね。

こういう風に花粉をほかの植物へと運ぶ役割の生き物のことを、ポリネーターって呼ぶんだって。

だが、ミツバチが受粉を担う作物の割合というのは、相当なものなのだろう?

先ほど20%~30%としていたが、それは少なくともと言っていたな。

実はそれを育ててる環境とか場所で数字はかなり変わるみたいだよ。

そのパーセンテージは、世界中でミツバチから受粉する作物の割合を、ボクが大体で出したものね(正確性はこの際ナシってことで)。

中でもアーモンドの生産に関しては、ほとんどをハチの受粉に頼っているって話もあるね。

大体とはいっても、3割を超えるとしたら並ではないしな。

あとコーヒーの花や、牛とか羊が食べてる一部の草の受粉も、ミツバチがやってくれてるって話さ。

ほかには服に使う綿花もそうらしいんだ。

だからミツバチが居なくなっちゃうと、コーヒー豆や牛乳、果ては衣服の生産にまで影響してくるんだって。

ということは、もしミツバチが居なくなると、それらの収穫量が少なくなり、値段も高くなるということか。

ご名答。

収穫がゼロになるワケじゃないだろうけど、かなりの高級品になっちゃうかもね。

ただ米・麦・トウモロコシとかの穀物類はミツバチは関与してないから、そこへの影響は少ないらしいよ。

まとめ

①もしミツバチが世界から居なくなると、花粉移動による受粉をミツバチに頼る農作物の収穫量が足りなくなるとされている

②ミツバチはハチミツを作る目的以外にも、植物から植物へ花粉移動を手助けしている運び屋的な存在で、こうした役割を担う生物のことをポリネーターと呼ぶ

③ミツバチが受粉を担うものの中には衣服に使われる綿花や、コーヒーの花、乳牛や羊が食べる草など多種に渡る(ただしすべてがミツバチによるものではない)

ミツバチの存在が多くの人間の生活に少なからず影響しているのは分かった。

ハチミツを生産するほかにも、植物の成長や生態系に必要不可欠な、むしろありがたい者たちだったのだな。

そういうこと!

そう思うと、一生懸命飛び回ってのもなんか可愛く思えてくるかな(あんまり多いと怖いけど)。

せっかく作ったハチミツを我々も食させてもらっていることだし、そういう意味では感謝しないとな。

獰猛なスズメバチなどとちがい、害もほとんどないだろうし、こちらから刺激を与えない限りはほぼ益虫に思えるが。

っていってもミツバチもたまに刺すっていうじゃない。

しかしよほど身の危険を感じた時だけだと思うぞ。

ミツバチを刺激したことないから、刺されたこともないけど。

ふふっ、意外と痛いらしいがな。

ハチミツを食べさせてもらっている礼の代わりに、一回刺されてきたらどうだ?

なんでさ。

イヤだよ。

ってか笑顔でいうな。

了。

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