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「にしむくさむらい」12ヶ月のうち、○○の月だけ覚える方法

カエデ!

1年のうち、あることが決まっている月の面白い覚え方があるよ!

なんとなくだが、言いたいことはわかった。

私は2・4・6・9・11月とすでに暗記しているが、はじめから覚えやすい方法があるということか?

すごいな! 

そう、30日までしかない月の覚え方さ(てかなんで、その話って分かったんだろう……コイツエスパーか?)

語呂合わせ方式を好む筆者もこれでカンペキに覚えたらしいから!

もし知らない人が居たらここで覚えちゃうといいよ!

「にしむくさむらい」を数字に直そう!

person in black long sleeve shirt and black skirt holding white leather belt
Photo by Krys Amon on Unsplash

に(2)し(4)む(6)く(9)でまず2・4・6・9月まで。

次にさむらいは武士だから「士」。この士を分解してみると十一(11)となる。(やや強引な気もするが)

この「にしむくさむらい」が1年間で30日までしかない月の語呂合わせ(覚え方)となる。

なお2月だけは28日か29日までしかない特殊な月なので、例外として覚えておきたい。

もうひとつの覚え方

ほかにはにぎりこぶしを使って覚える方法があるな。

片手のみ、もしくは両手を使う2つの方法だが、いずれもこぶしのへこんだところを30日までしかない月として数えるんだ。

とはいえ言葉では伝わりづらいから、次で筆者どのが描いた絵を参考にすると良い。

それと後から気付いたらしいが、1つ目の絵で緑と書いたつもりが、縁と書かれているんだ。

単なる誤字だが、読者どのへは私が代わりにあやまっておこう、申し訳ない(気が向いたら直すらしいが、筆者どのの性格を考えるとそのまま放置しかねないな)

両手握りこぶしの絵
左手握りこぶしの絵

片手(左手)での人差し指のところのみ7、8と2度連続で数えるんだ。

ちなみにこの方法は反対側から数えても同じことになるぞ。

絵面がビミョーなのはしゃあないとして……。

こぶしを作った時の関節のデコボコを、それぞれ1ヶ月に見立ててカウントするってワケね!

もちろん最初のにしむくさむらいの語呂だけで覚えるのもアリだよっ。

30日と31日は古代ローマの名残

大体さ、なんで30日と31日って2つの日にちがあるって思ったことない?

何ならどっちかに統一しちゃえば良いのにって思うこととかささ。

そしたら今回の「にしむく――」の話なんてそもそも覚えなくて良いんだし。

そう言われてみれば。

だがわざわざ2つの末日が設けられている以上、なにかしら理由はあるんだろう。

大昔の暦(こよみ)も関係しているように思えるが。

カエデってたまに鋭い時があるね!

というワケでその理由を知っていつつ、フリをかましたボクが説明するよ!

たまには余計だが聞こうじゃないか。

まず今使われているカレンダーは太陽暦(たいようれき・別名グレゴリオ暦)っていう暦が採用されてるんだ。

ちょっと昔までだと日本固有の旧暦・太陰太陽暦(たいいんたいようれき・太陰暦)を使ってたんだけど、明治の初め頃から新暦の太陽暦に変わったんだよ。

元々中世ローマで使われていた暦だけど、今じゃ世界標準の暦になってるよね(このへん学校で習うからみんな知ってると思うけどね)

ふむ。

たしか明治6年(旧暦では5年)に新暦へと変わったと記憶しているが。

※なお新暦が適用された正確な日は明治5年12月3日、この日がそのまま新暦の明治6年1月1日となった。

年数まで覚えてるんだ?さっすがー!

んで太陽暦……グレゴリオ暦はそれよりも前のローマ暦(ユリウス暦)をベースに、閏(うるう)の調整をさらに精密にしたものなんだ。

要するに30日、31日この2つの末日はすでにユリウス暦、ひいては古代ローマ帝国の時代から定められていた日付で、その日にちの名残がグレゴリオ暦にそのまま引き継がれたってだけなんだ。

※古代ローマの数字に対してのゲン担ぎ(奇数は縁起良い、偶数は悪い)などの考え方からはじまったかつての暦をふまえて、紀元前45年に皇帝カエサル(ジュリウス・シーザー)が30日、31日をひと月の日数としたユリウス暦を正式に定めた。

名残?

(ここにきて横文字の暦が増えたな)

名残っていうと古臭く感じるけど、これ自体が季節のズレとかを考慮して、練りに練られた暦だからね。

たった一日の差でも変えちゃうと、段々とカレンダー上の季節が狂ってくるワケで。

だから単純に30日と31日をどっちかに統一するなんてことは出来ないんだよ。

それが結論か?

意外と単純なことなんだったんな。

太陰太陽暦と太陽歴のちょっと細かい話

まーこっから少し味付けするから、聞いててよ。

旧暦の太陰太陽暦だと30日までの月を「大の月」29日までの月を「小の月」って呼んでいて、月の満ち欠けの周期が基準の暦になっていた。

ちなみに満ち欠けの周期っていうのは朔望月(さくぼうげつ)とも呼ばれていて、お月さまが見えなくなる新月→満月→新月に戻るまで約29.5日って日数がかかるんだ。

そのハンパな0.5日分を調節するために、29日と30日の月が設定されていたってことね。

ふむふむ。

(ちょっと話が難しくなってきたな)

でも29日と30日の組み合わせのみな太陰太陽暦だと、1年が354日しかないんだ。

でも今の太陽暦では1年・365日になってるよね。

??

まあ11日分の誤差があるな。

それがどうした?

だからその差11日分、暦の日数構成だって当然変わるじゃない?

ただ偶然にも太陰太陽暦の各月の末日が「29日と30日」だったことで「太陽暦の30日と31日」って構造とほど近いものになっていたんだ。

※カレンダー上で見ても今と昔であんまり大差なかったってわけ!

そこからは太陰太陽暦の時点で精度はそこまで悪くなかったってのが分かるね。

なにしろ一年がたった11日差、各月で一日の誤差しかなかったんだから(数字で見ただけならって意味でね)

※確かに29と30日→30と31日と暦の数字だけでいうなら、それぞれたった1日のちがいである。また先ほどの旧暦12月3日→新暦1月1日になったという話も言葉にすればカンタンに思える……が。

これについて実際には12月のほとんどがいきなり消え失せ、さらに新年が前倒しで訪れたようなもので、当時の日本では庶民の生活習慣がごっそり変わってしまう一時的な大混乱が起こっていた。(農作業や行事の時期調整、旧暦中の年末の借り入れ返済トラブルなどなど)

なお現在も、地域によってお盆が7月(旧暦)と8月(新暦の月遅れ盆)に分かれて行われるのは、暦が新しくなったことで季節感が約1か月ずれた影響をそのまま引き継いでいるため。

また新暦の導入にともなって時間の概念もがらっと変化し、欧米の基準を取り入れる目的で、それまでの※不定時法を廃して現在の定時法(1日24時間)が導入された。

※昼夜を6等分してそれぞれを一刻(約2時間、季節によって長短は20~30分ほど変化)として扱っていた。時代劇などで「暮れ六つ・子の刻・四半刻」などと聞くのは、この不定時法特有の時刻の数え方。

……必要に迫られたとはいえ、当時の人々は急な生活模様の変化を強いられてさぞ文句たらたらだったことだろう。

……11日分構成が、そして構造に近い……あんだって?

イマイチ理解が出来ないうえ、合間に筆者どのが書いた長ったらしい注釈も入るせいで、余計混乱しているが。

(え?逆ギレ?)

確かに筆者のはけっこうくどいから、補足的に読むだけで良いんだけどね。

(一応ボクも、太陰暦(長いから略した)の説明と太陽暦との差みたいなのを分かりやすくいったつもりだったんだけどな……)

話そのまま進めちゃうけど、どっちの暦でもそのまま日数をカウントしていっちゃうと、実際の季節との誤差が積み重なって、その内ズレが生まれちゃうんだよね。

……そのままなら年数が経過するごとに冬が夏になり、夏が冬になると。

そんな感じか?

すぐそうなるワケじゃないけど、太陰暦なら何年も経てば、太陽暦なら何十年も経てばそうなるだろうね。

そのズレを起こさないようにするため、太陰暦では閏月(うるうつき)を2~3年に一度設けて13カ月にしていた。

んで太陽暦では閏年(うるうどし)を、4年に一度の周期で設定していた。

ほら、2月だけは28日だったり29日だったりするじゃん。

太陽歴ではあの月の末日に一日を追加したり入れなかったりして、ズレを修正してたってことだね。

※2月はユリウス暦よりもさらに古いローマの暦・ヌマ暦の時から存在し「末日は28日」とされるのが一般的な説(29日とする説もある)。当時の2月には浄化の祭り(Februa)が行われており、後の英語の「February」の語源になったとも伝わっている。

またヌマ暦よりも古いロムルス暦(10ヶ月制)というのも存在し、ローマ時代にはロムルス暦 → ヌマ暦 → ユリウス暦と何度も改訂が行われた。

おさらいとなるが、その後ユリウス暦の閏月の入れ方を調整して精度を高めたのが現在の太陽暦(グレゴリオ暦)で、月の名前やいくつかの構造は以前のローマ時代からの改訂による影響が今も残っている。

暦の時系列を整理すると、ロムルス暦(紀元前8世紀)→ヌマ暦(紀元前7世紀)→ユリウス暦(紀元前45年)→グレゴリオ暦(1582年)となる。

(……ダメだ、私の理解が追い付いていないこともあってか、2人が発する情報の嵐に頭がまったくついていけていない)

あー筆者。

とりあえずなんか足りないなーって思って「※」で色々補足するのは良いんだけど、書きたいことその場で書いてる分、煩雑になってるからちょっと黙っててよ。

あ……すみません。次の項まで黙っています。はい。

ま、色々要素が多くて(おもに筆者のせいで)混乱したと思うけど、とりあえず今のトコの理解度はどう?

わざわざ聞かずとも、今コチョンどのがいったとおりの状態だが。

そうだと思った。

まあ駆け足すぎで、ボクのまとめ方が悪いってのも確かにあったね……。

ごめんよ、ちょっと反省しています。

それじゃ、とりあえずこういう風に覚えといて。

よしきた。

旧暦の太陰暦の1年は354日で、小の月29日と大の月30日で12カ月が構成された昔ながらの日本の暦!

でも明治時代初期に、古代ローマのユリウス暦がベースになった新暦の太陽暦(グレゴリオ暦)に変わって、1年が365日になったことで、太陰暦と11日の差が出来てしまった!

ふむ!

ただそれまでの旧暦が「29日と30日」で、新暦の「30日と31日」と数字的にもたまたま近いとこがあった!

月の並びや構成もほとんど似ていた!

つまり月日の数字感がほぼ同じだったから、暦の移行した後の違和感も少なかった!

実際カレンダー上の大幅な変化は偶然にもほとんど生まれてないし!

でも新暦の2月だけは特別な月で、季節とカレンダーがずれないように4年に1回、28日が29日になるんだ!

ふむ!!

最後に注意してほしいのは「旧暦をいじくって新暦にした」んじゃないってとこ!

ここある意味一番重要だからね!

そもそも新暦の太陽暦(グレゴリオ暦)は、古代ローマのユリウス暦をベースに改良してできた、太陰暦とは似て非なる完全に別体系の暦!

それをまんま導入したのが今の暦(カレンダー)ってことでオッケー!?

ふむ!!!

とりあえずよーし!!

(あー喉枯れそう)

太陰太陽暦をわざわざ太陽暦に変える必要はあったのか?

間を置いたことで、少しひっかかることというか、疑問がわいてきたんだが……。

聞いて良いか?

イイよ?

でもあんまり専門的なことだったら答えられないよ。

さっきのくだりだってWebサーフィンでざっくり覚えたような話だし。

それほどまでの話ではないと思うんだが。

さっきの太陰太陽暦(太陰暦)は2~3年に一度、閏月を設けて季節のズレを調節していた……ということだったな?

うん。

ならわざわざ太陽暦に変えることもなかったんじゃないかと思えてな。

元々旧暦の時点でズレの調節は行えていたのだから。

とっても良い疑問だね。なら、ボクが知ってる答えを。

ほぼ4年に1回の閏年で済む太陽暦の方が、単純に季節のズレが少なくて済むから(古代の暦なのに今で採用されてるってのは何気にスゲーことなんだよね)

太陰暦の閏月だと2~3年に一回ってブレがあるし。

実はこの2~3年に一回っていうのも1つのルールに過ぎなくて、ほかにもその年の季節状態とか見て、ケースバイケースで閏月を入れることもあったらしいよ。

あと政府のお金の都合かな。

※なお太陽暦には「400年に97回の閏年を入れる」という基本規則がある。このためコチョンが言うように「ほぼ4年に1回」という表現になる。

この規則によって実際の季節の周期との誤差は極めて小さく抑えられている。

ほぼ4年に一回とある通り、この周期であっても閏を当てはめない例外年が存在し、次にその年が来るのは大分先の西暦2100年とされている。

都合?

どういうことだ?

旧暦から新暦に変わる頃、つまり明治初期の日本政府ってお金キツキツだったらしくてさ。

しかもこの時の政府のお役人さんには、もう今みたいな月給制が採用されてたんだ。

んで、太陰暦のまま放置してたら2~3年に一度くる13月の年には、ひと月分多くお給料支払わないとダメってことになるじゃん。

そういう現実的な理由もあったみたいなんだよね。

国は財政難であったから、余計な出費は避けたかったわけだな。

ありがとう、なんだかスッキリしたぞ。

そういうこと。

要は少ない月で収まる暦にした方が、月給を払う側からして都合良いって話もあるってことさ(もらう側からしたら『チッ……儲けそこなった』って感じだったかもねえ)

まとめ

①1年で30日までしかない月は「西向く侍⦅にしむくさむらい⦆」→「2・4・6・9・11月」という語呂合わせを使うと覚えやすい。なお侍(11月)は「士」の漢字に変換し分解することで十一の数字となる。

②にぎりこぶしを使って覚える方法もある(くわしくは本文見出しの『もうひとつの覚え方』にて)

③旧暦(太陰太陽暦)の日数の誤差11日(旧暦での月末日は29日と30日、一年は354日)が、30日と31日に当てはまった新暦(太陽暦・現在の世界標準の暦)が明治時代、日本で採用された。また同暦には季節のズレを起こさないため4年に一度の閏年のシステムが存在している。

暦に関しての色々難しい話もあったが、当初の話に戻って……「にしむくさむらい」か。

誰が考えたか分からないが、面白い語呂合わせを考え付く者もいるものだな。

こぶしを作るやり方と好みの方で覚えると良いな。

もちろんセットで覚えておいても良いよね!

もうこれで「今月って何日までだっけ?」って、カレンダーをわざわざ見る必要もなくなったワケだよ。

月末に約束ごとをひかえている者にとって、この覚え方は重宝するな。

だが確認するために結局は暦を見てしまいそうだが。

あ、それ筆者だね。

覚え方を分かっていても結局カレンダー見ないと不安だからって。

基本アバウトなクセに、妙なところで心配性ってめんどいヤツだよねー。

了。

おもな参考資料

“日本の暦-第二章-いろいろな暦”.国立国会図書館.https://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter2/s1.html#:~:text=%E5%A4%AA%E9%99%B0%E3%81%A8%E3%81%AF%E5%A4%A9%E4%BD%93%E3%81%AE,%E3%81%A8%E5%91%BC%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82(参照 2024-05-07).

暦Wiki 日本の暦https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/CEF2BBCB2FC6FCCBDCA4CECEF12F6.CCC0BCA3B0DDBFB7A4C8C2C0CDDBCEF1.html(参照 2025-12-03)

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