実は悲しい日だった!バレンタインデーはある人物の命日が始まり

スポンサーリンク

節分の後は、海外からやってきたバレンタインデーの出番だね!

日本での月々のイベントも和洋折衷って感じかな。

一昔前は恋人や想い人にチョコを渡すものだったのだろう?

近年では友人同士で渡し合う「友チョコ」や、家族におくる「ファミチョコ」といった風に様相も変わっているようだな。

でもカエデ知ってる?

このバレンタインデーにチョコをあげたり交換したりって意外と新しい習慣らしいんだよね。

それとは別に古代ローマにはバレンタインデーのきっかけになった人も居たんだって。

色々あって処刑されちゃった人なんだけどさ。

処刑か…。

色々あってというところが肝なのだろうが、現代では楽し気な文化に発展した裏で一体何があったのだろうな。

スポンサーリンク

バレンタインが処刑された日

ハート形のチョコを模したイラスト

一説によるとバレンタインデーはキリスト教の司祭「ウァレンティヌス(ヴァレンタイン)」という人物が、当時のローマ皇帝に処刑された日で、西暦269年頃の2月14日に起こった出来事とされている。




つまりバレンタインデーの起源はもともと処刑された人の命日、あまりポジティブな日ではなかったようだ。




なお当方の調べではこの説に関して、史実とは異なる可能性があるということも付け加えたいが、バレンタインの始祖らしき人物としてこの司祭の名が多く上がってくるため、あくまで伝説上の話として書いている。

恋人たちにとっての大聖人

そもそもこのウァレンティヌスとは恋人たちの結婚式を国にナイショで行っていた人物だった。




ナイショで行っていたワケだが、当時のローマ皇帝・クラウディウス2世は、徴兵にともなって「若者が戦争に行きたがらないのは国に家族や恋人を残すのを気にしているから」という理由で結婚を禁じていたらしい。




その時点でどことなく暴君っぽいイメージで、要は家族のことなど気にせず国のために戦うことを民間に強いていたということ。




それもそのはずでクラウディウス2世は軍人皇帝だったらしく、そもそもが結婚や恋愛などには理解が少ない人物だったという。




しかしダメと言われたら余計にやってしまいたくなるのが人の常。当然若い兵士たちは隠れて異性と付き合ったり、イチャイチャしていたりしていたのだろう。




もちろん親密になるにつれ、互いに夫婦になりたいとも願うのは自然な流れ。しかし結婚式を大っぴらに行おうものなら国から処罰されてしまう。




そこでウァレンティヌスは、隠れて愛をはぐくむ恋人たちを哀れに思い、国にバレないよう結婚式を挙げていたという。




このエピソードだけを聞いても聖人にまちがいない。

バレてもやめなかった

結局、国にはバレたらしい。




しかし国からイエローカードを突きつけられようが、ウァレンティヌスは若者たちの結婚式を執り行うのをやめなかったとか。




それだけで意思も強く慈愛に満ちていた人物にも思えるが、運悪くバレてしまったのには密告者でもいたのかもしれない。




ついに皇帝の怒りを買ってしまった彼は処刑されてしまう。あげくの果てに処刑日として選ばれたのが2月14日だった。




この時点でも今後の想像がつくが、この日が恋人たちにとっての聖人、ウァレンティヌスの記念日となったのは言うまでもない。が、それはさらに時代が進んでからのこと。




そしてその日が記念日となったのは、たまたま2月14日だったから……というワケではない。実は処刑日が後々のバレンタインデーになったのはただの偶然ではないらしい。




それは2月14日が以前からとある祝日だったということに深く関係していた。




祝日の説明は物知りネコのコチョンにお願いしようと思う。

女神の祝日にあてがわれた

はいはーい……。筆者、説書くのに疲れて一休みしたいのかな。

その祝日の説明からするんだけど、2月14日ってウァレンティヌス司祭の亡くなった日よりも前から、もともと「ユーノーの祝日」だったんだ。

ちなみにユーノーはローマ神話においての最高神・ユーピテルの奥さんで、彼女自身も女神の最高位っていうスゴイ存在なんだ。

おもに結婚や出産を司っていて、幸せな家庭を望む女性にとってはまさしく「女神」って感じだね。

あとユーノーの祝日の後日には作物の豊穣を祈るルぺカリア(ルペルカーリア)の祭りっていうのも行われていたんだって。

これは小鳥がさえずる日を記念して設定されたものともされているね。

しかし先ほどの司祭が処刑された日が、その女神とやらの祝日と同じ日になったのだ?

たまたま一致したのでは無いということらしいが……。

なんで刑の執行がその日だったのかは、ボクもあまりくわしく解らなかった。

一説では処刑するというのをいいことに、後日のルぺカリア祭のいけにえにされたって説もあったけどね。でもこれはちょっとうたがわしいからスルーさせてもらうよ。

ここからはWebで集めた説と照らしてボクの推察を兼ねているから、話半分で聞いて欲しいんだけどさ。

2月14日を記念日にしたのは「国の狙い」があったと思うんだ。

まずウァレンティヌスが居た頃のローマでは、まだキリスト教がメジャーになっていなかった。

一説ではウァレンティヌスが処刑された理由は、彼がキリスト教の信仰をやめなかったからって話もあるんだ。

新説浮上か……。

なかなかややこしいものだな。

そういう話もあるってことさ。

時代が少し進むと、テオドシウスって皇帝がついにキリスト教を国教として定めたんだ。392年頃のことだよ。

そして今度はほかの宗教や信仰が異教扱いされた。ユーノーの祝日もルぺカリア祭も異教の祭りとして見られたんだと思うよ。

んで、異教の祝祭をそのままにしていたら規律が乱れたままだよね。

結局、496年にゲラシウス皇帝が2月14日・ユーノーの祝日をその日に殉教したウァレンティヌスの記念日として定めたんだ。聖バレンタインの日としてね。

国の狙いっていうのはそこにあったんだと思う。ウァレンティヌスが熱心なキリスト教司祭でもあったこと、そして「聖人」としての民衆ウケを利用出来ると考えたんじゃないかな。

2月14日を聖バレンタインの記念日とすることで、国の規律を整えただけじゃなくお祭りも取り込んで新たな記念日として生まれ変わらせたんだ。

まさしく一石二鳥じゃないかい?

それがバレンタインデーの元となったワケか。

だがそういう背景があって創られた日だと知ると、打算的と言うか少々嫌な感じだな。

でも国の狙いってところに関してはボクの考えだからね、ホントかどうかは分からないよ。

でもルペカリアの習慣が残る当時の民衆にはやっぱり反対の声もあったと思うよ。そこは権力にものをいわせて否応なしに国教を浸透させるほかないんじゃないかな。

ただ幸いにも記念日のおかげでウァレンティヌスっていう人物が忘れ去られることは無くなったのは確かだよ。

そもそも国の企みが元になったと考えるのは思いもよらなかったがな。

ただ私個人としてはウァレンティヌスという司祭がよほど民衆に慕われていた存在だったから、バレンタインデーも定着したのだと思いたいがな。

とっても優しい考え方だね。

実はね、ルぺカリアのお祭りは豊穣を祈るのが建前で、独身男女がくじを引いてカップルをつくる合コンみたいなイベントでもあったらしいんだ。

ほら、男女交際に関係あるエピソードとしてウァレンティヌスも結婚式をナイショで執り行っていたじゃない?

だから出会い系イベントとしてのルペカリア祭も取り込む形で、ユーノーの祝日を彼の記念日にしたっていうのも意図したのか、なかなか粋な計らいにも思えるね。

各国のバレンタイン

時代が進み、聖ウァレンティヌスが殉教した記念日には恋人同士でプレゼント交換しあう文化が生まれた。14世紀頃のヨーロッパでのことだ。




ここで世界各国現在のバレンタイン習慣について5か国ほど挙げていく。




国選びには特段の理由はないが、その中でもバレンタイン発祥の本場ヨーロッパから3国をチョイスした。

アメリカ

男性主導で恋人や奥さんにメッセージカードやプレゼントを贈るほか、家族や友達同士でもパーティーを開いて同じことをする。




好きな異性に想いを伝えるというよりは「愛と感謝を大切な人たちに伝える」というイベント色が強く、つまり異性同士で行うのみではないらしい。




さらにこちらでは義理チョコなどの習慣もない。そもそもチョコレートがメインというワケでもなく花束やアクセサリーなどが贈り物の対象になっている様。




余談だが意外にも風船が文字通り飛ぶように売れるとか(気質なのか、艶っぽいイベントというイメージではないらしい)。

フランス

この国のバレンタインデーは日本と同様、恋人たちのお祭りとしてあつかわれ、愛し合う人と一緒に過ごす日なのだとか。流石バレンタインの本場ヨーロッパだ。




この日にカップルたちは雰囲気の良いレストランで食事をしたり、映画を一緒に見たりして、思い思いに過ごすらしい。なんでも、レストランによってはバレンタインだけの特別メニューを出している場所もあるとか。




こちらもチョコレートがメインの贈り物というワケでもなく花束・アクセサリー・香水などもプレゼント選択肢に入っている。また、カップル同士でプレゼントしあうのも珍しくない。




特に男性からはバラの花束を女性に贈るのが人気なのだとか。ちなみに、バラの花言葉は「愛」や「情熱」といったものだ。あちらでは当たり前の感覚なのだろうが、とても素敵なイベントである。

イタリア

イタリアでは「恋人たちの記念日」と呼ばれ、やはりバレンタインデー発祥のローマを首都に持つだけのことはある。





またこちらでも夫婦や恋人と甘い時間を過ごす日となっている。レストランの予約は熾烈(しれつ)なものになるらしく、ギリギリに予約を取ろうものなら何件にも問い合わせてやっとということも珍しくないとか。





その熱量に応えるべくか、レストラン側も気合の入り方が半端ではないらしい。どんなものか興味があるが、きっと趣向を凝らしたサービスのぶつかり合いになるのだろう。





ちなみにプレゼントもバラの花束が定番となっていて男性から女性へと送られるのだ。アモーレ!





そのほか後日15日には、独り身の男女がパーティーを開くなどのイベントが割と一般的なのだとか。





もっともこの日はお一人様であることを憂うのではなく、逆にシングルであることを楽しんだり、反対に出逢いを求めたりという話もあり、結構前向きなイベントの様に思う(ほかの国でもありそうだが)。

ベルギー

チョコレートの発祥国ではどうだろうか。





やはりチョコが前面に出てくるイベントになるのではないかと思いきや、先のイタリア・フランスとプレゼントの内容やレストランでの食事など習慣は変わらないらしい。





またベルギーはフランス文化が色濃く反映されているらしく、これらイベントの習慣はほとんど共通なのだという風に思える。





聖ウァレンティヌスが没したイタリアを始めとして地続きの国が多いのだから、文化や習慣が同様でもなんらおかしくないと推察することはたやすい。





ここで気付いた方も居るかもしれないが、これまでの国々の話ではホワイトデーについて一切触れていなかったのがおわかりだろうか?




これまでの国のバレンタインはそもそも男性側がリードするのが当たり前。




つまり元から男性主導のイベントとして扱われているので、男性が女性に贈り物をするホワイトデー自体が必要ないのだろう。

日本

日本へバレンタインが伝わったのは二次大戦後、かつてのアメリカからやってきた文化である。




メッセージカード・花束などのプレゼントもあるかも知れないが、この国でのバレンタインはとりわけ「チョコレート」のイメージが強い。




チョコを贈る様になったのは日本特有の文化だという話まである。





好きな相手に渡すのはもちろんだが、家族や友人同士でチョコを贈り合ったり、会社や学校で義理チョコを配ったりなどカジュアルなイベントとして定着しているのが現状だ(追記だが義理チョコというのもすでに時代遅れらしい)。





気のせいかもしれないが、カジュアルっぽさが勝ってしまいヨーロッパで見られるような雰囲気重視のロマンチックさはあまり感じられない(人によっては甘い時間を過ごすのかも知れないが)。




ちなみにチョコを贈ることがここまで一般化されたのにはある説が存在している。




それは昭和初期~中期時代に名だたる製菓会社が、広告を利用しバレンタインチョコのブームを創ったという話だ。





しかしどの製菓会社がブームの火付役になったかまでは解らなかった。いずれの会社も「バレンタインにはチョコレート」のイメージを定着させる一役は買ったのかも知れないが。

まとめ

バレンタインのはじまりは、ウァレンティヌス司祭の処刑日が元祖。




それから14世紀頃には恋人たちがプレゼントを贈り合うイベントへと変化した。ただ処刑日以前にあったルぺカリア祭から考えても、恋人たちのためのイベントというイメージからはこの頃からも大きく離れていないのが分かる。




またヨーロッパの国々の話ではさすがに発祥元の地域なだけあって、現在でも愛し合う者同士のイベントっぽさが多いに感じられた。




日本ではバレンタインにチョコを贈る習慣がとにかく目立つ。それこそチョコの話は企業の広告の影響もあるかも知れないが、実際はスイーツ好きな若い女性たちが文化を更に流行らせたのではないかと考えている。




きっと日本のバレンタインはそういう感じで今の形に収まったのだろう。いつだったか本か何かで目にした「日本の経済(流行?)は若い女性がつくっている」らしき言葉が頭に残っている。




そう考えてみるとインスタ映えスイーツなどはやはり女性が発信元になっている気がする。




最後の後付けだがなんとホワイトデーも日本特有の文化らしい。それがほかのアジア圏(韓国・台湾・中国など)に広まっていったとか。アメリカやヨーロッパでホワイトデーの習慣は見られなかったのは前述したとおり。




ほか日本ではホワイトデーに限らず、他国文化を独自に発展させたものとしてはハロウィンなどがそうだろう。




独自にイベントを発展させる背景には、お祭りやイベントの原型に「楽しさ」などのプラスアルファを求める人間心理が働いているのかも知れない。

日本でチョコの文化が流行り出したのは、広告を出したみたいにイベントで流行らせて利益を出そうとする企業の作戦が引き金になった感じがするよ。

流行にのっかる人間の気持ちをうまく利用してさ。悪い言い方かも知れないけどね。

商魂たくましいということでもあるんだろう。

おかげで世の中に活気が出てくるのだから良い面もあると思うがな。

確かにね。

と、適当にまとめた所で……はい! カエデに友チョコあげる! 

実は私もコチョン殿に忍印の菓子を用意してきたんだ!

バレンタインとはこんな風に物を渡し合って親愛を深めるものなのだな!

(忍印……?)

チョコだけにチョコッとズレてるけどね(寒かったかな……?)。互いにプレゼント交換するならクリスマスとそんなに変わらなくなるけど。

ところでカエデ、このお菓子って何入ってるの?

菓子って言ったからカカオが入った普通のチョコには思えないんだけど。

色々と入れているんだが、キビ粉に砂糖、ハチミツと酒少々、しょうがに松の実、ゴマ油、桂皮(けいひ)サンショウ……。

疲れた時に精がつくぞ!!

あ、そのへんで大丈夫(兵糧丸……?)。

了。

参考資料

レファレンス共同データベース バレンタインデーの起源について。 https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000027276(参照 2024-02-12)


コメント

タイトルとURLをコピーしました