ハッピーニューイヤー!
今年は卯年だね!
ウサギがぴょんと跳ねるみたいに、誰にとっても運がぐっと上がるような年になれば良いね。
あけましておめでとう!
卯年は飛躍の年ともいうな。
新しいことに挑戦するのに向いている年ともいわれている。
そして新年からさっそくの雑学だが、ウサギという漢字は、兎、十二支(じゅうにし)としての卯の二通りの書き方があるんだ。
十二支の卯って卵の字に似ているやつだよね。
ちょっとまぎらわしいけど、ぜんぜん意味はちがうんだよね。
卯の意味
おもに干支(えと)または十二支のウサギのこと。
①十二支の第四。うさぎ。ぼう。
②東の方角。
③今の午前六時、およびその前後二時間。→ぼう。
角川書店 角川実用辞典 昭和五十二年発行(初版) p58
なお漢字「兎」の意味はそのまま動物としてのウサギである。
こちらは訓読みだとウサギだが、音読みだと「ト」とも読む。
すばやく逃げる様子を意味する脱兎(だっと)のごとくなどが「ト」と読むときの例。
植物が成長する様子
辞書上での卯の意味は干支のほか、真東の方角を指し、時間帯では卯の刻、つまり朝5時から7時までを意味する字でもあるな。
ほかにも中国の書物「漢書 律暦志」では卯について「冒茆」と書かれている。
これには草花が地面いっぱいに広がるという意味があるんだ。
植物の成長段階の1つという説もあるな。
さらに「史記 律書」では、卯は元々「茂(ぼう・しげる)」という字が由来となっていて、これは植物が生い茂る様子だという説も存在するぞ。
さっきの辞書で卯を「ぼう」とも読むことがわかったが、字がちがえど書物の中でも読み方が共通しているというのは何か関連がありそうだがな。
読み方の関連性までたどっていくのはちょっと難しくなりそうだけど、つまり卯年は植物が育って広く生い茂るって深い意味もあるってことだね。
そうだ。
ウサギのみならず、十二支の動物たちはそれぞれに専用漢字を持っている。
言うなれば選ばれし動物たちということだ。
その中でも卯年には、植物が豊かに成長するという意味合いもあってか、さわやかな印象がもてるな。
それと4月の異名、卯月は卯の花(菜の花)が咲く季節だ。
4月はまさしく春真っただ中で、卯の字を使うのにふさわしいのではないか。
ウサギの神話・物語色々
字の話だけじゃ味気ないよね。
ここからはウサギが出てくる伝説や物語でもざっくり紹介していこうか。
あらすじだが、物語本編が気になったらそれぞれの作品を実際に手に取って読んでみるのが良いと思うぞ!
因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)
由来は日本の歴史書・古事記からのいわば神話だな。
白ウサギが島を渡るためワニ(サメ)たちをだまし、その背中にのって海を渡ったんだ。
しかしその後、ウサギは怒ったワニたちから仕返しを受けて皮をはぎとられてしまう。
皮をむかれて痛みにあえぐウサギに、通りがかった神々が「塩水を体にぬって山風にさらすと良くなる」と治し方を教えた。
あのさ、ふつうに考えて皮をひんむかれた体に塩なんてぬったら……。
うむ、そんな治し方などでたらめに決まっている。
その神々はいじわるで、ウサギがもっと苦しむようにさせたんだ。
そのとおり、ウサギはより激しい痛みにあえいでしまった。
今度はそこへオオクニヌシという神が通りかかり、ウサギに「川で身体を洗って、ガマの穂を敷いた上に寝転がると良い」と教えた。
言われたとおりにしたウサギの身体はみるみる良くなり、オオクニヌシにとても感謝したということだ。
最初にウサギがワニをだましたのが原因だったんだろうけど、さらにウサギを神様たちがだますってのもあんまりな話だな。
でも、本当に良い治し方を教えてくれたオオクニヌシってとっても優しい神様だね!
オオクニヌシとは、かの出雲大社(いずもおおやしろ)にまつられている神だ。
出雲大社は島根県にある神社で訪れる人々も大変多い有名な場所だから、オオクニヌシの名くらいは知っている者も多いだろう。
あとオオクニヌシはほかにも多くの別名を持ち、オオナムチやヤチホコとも呼ばれるぞ。
もっともオオクニヌシという名が一番知られている方だと思うが。
うさぎとかめ
イソップ寓話(ぐうわ)のお話だね。
ウサギがカメとかけっこをして負ける有名なお話だよ。
もしもしカメよ♪の歌にもなっているね。
普通に勝負すれば、ウサギのほうがカメよりも速くゴールに着くのは目に見えてるんだけど、このお話の中のウサギはなまけ者でさ。
どうせ勝てるんだからと、かけっこの途中で余裕をかまして居眠りしちゃんだよね。
でもウサギが居眠りしているすきにカメは、コツコツと歩き続けてかけっこに勝つんだよ。
最後まで勝負をあきらめなければ、いつか報われるという教訓がふくまれているようだな。
現実でもそういう心掛けを持ち続けたいものだ。
筆者も子供のころはそれでキレイに終わる話だと思っていたんだって。
でも、じつはこの話には続編があるんだ。
「まけうさぎ」って後日談のような作品さ。
カメに負けたウサギは村の仲間たちにバカにされるんだけど、その後悪いオオカミを退治して汚名返上するんだ。
手のひらがえしで一気にヒーロー扱いされるって感じかな。
なんだって?
ちょっと頭が追い付かないな。
結局ウサギは思いあがっていた自分を反省して、仲間たちのためにオオカミと戦って勝ったというのか。
一見、ダメウサギと思ったがなかなか勇敢で良いヤツになったんじゃないか。
こういうお話を聞くと、このお話でのウサギの印象がまるでちがうよね。
ちなみにまけうさぎは斎藤隆介って人が書いたみたい。
1971年ころのお話だから、元ネタのイソップ寓話が紀元前の作品だと考えてもすごく歴史が経ってからだね。
歴史を越えたスピンオフってところかな?
貝の火
作家、宮沢賢治殿の短編童話だな。
子ウサギであるホモイが川で溺れているひばりを助けて、その礼に貝の火という美しい玉をもらったんだ。
もちろんホモイは貝の火を気に入って大切にした。
ただその後が良くなかったのだな、貝の火をもらったことで思いあがり、お山の大将を気取ってしまった。
しまいには、ホモイに対して子分のようにへつらっていたキツネの悪だくみにのってしまうんだ。
不思議なことに、貝の火が少しづつ曇り出したのはこのあたりだな。
ともあれホモイの父親のおかげでキツネの悪だくみは阻止できたが、貝の火は輝きを失い最後にはホモイの目も同様に見えなくなってしまうという話だ。
玉ってホモイの心とつながっていたんだろうね。
磨いて光らせるだけじゃなく、本当に大切だったのはホモイ自身がひばりを助けた時みたいなキレイな心で居なければきっとダメだったんだよ。
まあ、ホモイをそそのかしたキツネも充分悪いと思うけど。
このお話で結局立派だったのは、厳しくも優しくホモイに接してきた彼のお父さんだったよね。
ちなみに作者の宮沢賢治は、ほかにも銀河鉄道の夜や注文の多い料理店などの童話を書いているね!
そっちのお話の方が有名かも。
不思議の国のアリス
ルイス・キャロルって作家が書いた童話だよ。
アニメ映画にもなるほど有名だし、言うまでもないかな。
主人公のアリスって女の子が文字通り不思議の国を冒険するお話なんだ。
奇妙な人物たちとお茶会をしたり、トランプの兵士が出てきたりするね。
この中に出てくる白ウサギは、懐中時計を見ながらどこかへ急いでいるウサギってイメージかな。
でもこのウサギを追って穴に飛び込んだからこそ、アリスの冒険が始まったんだ。
きっかけづくりをした大事な役と言って良いね。
世話しないというのが、なかなかつかみどころがなさそうなウサギだな。
ちょいちょい出てくるんだけど、別にアリスの友達とか味方ってワケでもなさそうなんだよね。
彼女の体が大きくなってしまう薬を飲んでしまう原因を作ったり、いつの間にか裁判の進行役みたいな立場になっていたりで、どういうポジションなのかイマイチわからないんだ。
まあ、ウサギのほかにもヘンテコで奇妙なキャラが多く登場するからこそ「不思議の国」なのかも知れないんだけどさ。
まとめ
- 卯は干支のウサギのこと。ほかにも東の方角、早朝5時~7時の時間帯を意味する
- 卯の古くは冒と茂の文字に由来し、こめられた意味はどちらも草花(植物)が地面に広くおおい茂る実りの季節をあらわしている
- 卯の花が咲く月だから、卯月(4月の別名)。なお卯の花とはウツギの花の別名
字の成り立ちをたどると、つい難しい話になりそうなのが反省点だな。
私ももっと順序立ててわかりやすく言えれば良かったんだが。
それはカエデじゃなくて、筆者の情報精査と整理力不足だから!
記事によっての考察とかも形になっていないし全然ダメって、本人も反省しているしね。
気にしない気にしない!
筆者どのには文章力も卯年にあやかって飛躍してほしいところだがな。
……さて、今年の正月料理はうま煮が自信作だったがどうだ?
1日、2日ばかり経つと、具材により味が染みて美味いと思うんだが。
モグモグ!
味もしみしみだよ!
うまま! まさしく「うま煮」だね!
時としてウサギは鶏肉に味が似ているという人間も居るが、どうだろう。
同じ様な感じか?
え? この鶏肉ってまさか。
普通の鶏肉だ、心配するな。
ただの冗談だ。
見た目は似ているがな。
冗談って……ちょっと真顔で言われても。
まあウサギもところによって食用とかあるけど、うま煮に使うのは聞いたことないよ。
念押すけどマジで鶏肉だよね?
……さて、ほかの料理の準備でもするかな♪
シカトなうえ、目そらしやがった。
すげー食べづらいんだけど。
了。
参考資料
口語訳古事記
宮沢賢治 貝の火
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