前フリ文(レビュー本編とは関係ありません)
今回は通常のゲームレビューではなく「ミニ」レビューなんだな?
あ、それね。
今までのレビューよりも、短いものにしようってことでアップしたものなんだよね。
あと、46億年物語(下のリンクのやつ)みたいに「プレイからすごーく期間が空いてる」タイトルのゲームだから、記憶がおぼろげで事細かに書けそうにないからってのもあるね。
??
だが筆者どの所有のVitaで※ダウンロードすれば、いつでも再プレイ可能なのだろう?
それを怠ったうえに、記憶が薄れた状態ではロクなものが書けないと思うのだが……
※現在ではPSストア内のPSアーカイブスでDL可能なタイトルなため、再プレイさえすればもう少し中身のあるレビューが書けると思いますが、あえてそうしなかったのは事情(というか完全に筆者の都合)があるワケで……それについては次でコチョンが説明してくれます。
ほいきた。理由に納得できるかどうかは別にして……。
今回のはさ、当時のプレイ直後に書いた下書きがずっと残ってたから、それに修正&一加えして、いよいよ仕上げたってもんなんだよね。
つまり元からベース文が出来上がってたから、わざわざの再プレイもしなかったみたい。
それと、いつものレビューみたいに「あれこれゴチャゴチャ詰め込まずの文」にはしないって目論みもあったみたいで、ひとまずソレを投稿してみようって思ったらしいのさ。
少々意味が分かりかねるが……ずっと放置していたものに少し手を加えて完成させたと……そういうことで良いのか?
だが、この「ミニ」の方がいつものレビューよりPV数……人から多く読まれたらお笑い草だな。
あり得るかもよ。
Webって不思議なもんでさ。
「めっちゃ熱入れてたくさん書いた」ものより「肩の力を抜いて、なんとなーくサラッと書いた」ものの方が、読まれるってことがザラにあるからね。
万一、こっちのPVが伸びちゃったら、今後の方針も変えるかもね。
試験的投稿というワケだな。
下手な鉄砲なんとやらってやつで、色々試すのも悪くないって思ったんだろうね。
序
1999年2月25日に初代PSでリリースされた、シミュレーション感強めのRPGだよ!
何気にノストラダムスの大予言の年に発売してたんだね……。
アンゴルモアだよ、アンゴルモア。
知る人ぞ知る予言というやつか(知らない人は調べてみてほしいぞ)。
当時の世間であれこれ騒がれて、これにまつわるテレビ特番も相当に作られたようだが、けっきょく杞憂に終わったのだな。
騒わせたワリにはね(何事もなくて何よりって感じだけど)。
発売元はアイディアファクトリー(スペクトラルシリーズ・薄桜鬼⦅同社ゲームブランド・オトメイト⦆・ネプテューヌ⦅同左・コンパイルハート⦆などをリリースしているメーカーさん)
開発元、オタマ研究所(旧キライ製作所)からのRPG・オアシスロード。
発売時期が1999年と20年は経っているため、すでにレトロゲーの領域です。
思い返せば。
一風変わったレトロゲー探しをしていた筆者が、中古ショップの片隅へと追いやられたPSソフト棚にひっそり置かれたものを手に取ったのが、今作との出会いでした。
パッケージには、どこかの国の民族衣装を着た若い女性2人、その脇には串に刺さった何かを食べている男の子(プレイ後すぐに判明したが、この3人は主人公⦅プレイヤー⦆の仲間キャラ)。
淡い色彩の独特なタッチで描かれているソレは、実にエキゾチックな雰囲気プンプン。
添えられた未体験の探検RPGという抽象的な文言。
裏書きを見ても、いまいちゲーム性が伝わらず。
一瞬「ホントにゲームかコレ?」と思いつつ、特異な雰囲気に惹きつけられ直感購入。
幼少期から色々なゲームをやってきたせいか、普段はやらない変わり種ゲームに飢えていた時期だったのも、購入の決め手だったのかもしれません。
結果としては後の印象に深く残るタイトルの一つとなったため、けっして無駄な買い物ではありませんでしたが……。
なお本作は現在(令和8年8月時点で税込628円だったのを確認)PSアーカイブスにて、ダウンロード可能タイトルの1つにもなっているため、※もしPSVitaを持っている場合は、わざわざパッケージソフトを購入する必要はありません(かくいう筆者もソフトを手放して以降は、アーカイブスで落として再プレイしていた時期がありました)。
※現在(令和8年8月時点)新規でのDL購入&プレイはVitaでのみ可能となっています。ただし、初代・2・3のPS本体いずれかさえ所持(初代と2であればメモリーカードも)していれば、当然ながらパッケージ版でのプレイも可能です。
したがって、Vita未所持&上記機種いずれか所持のケースでは、パッケ版購入がプレイ可能な唯一の方法となりますが、ソフトはあまり値崩れしていないようで、DL版と比べて、より費用がかかる可能性はあります(発売当初は定価5800円だったようですが、ショップによってはプレミア価格を付けているところも……)。
もしプレイ環境さえあるならば、一度、この変わり種RPGをプレイしてみるのも一興です。
※リンク先は参考価格の商品サイトとなっています。リンク先ショップ内もしくは、ほかのECサイトも探索することで、より安価で販売されているものが見つかる場合もあります(リンクを貼っておいてなんですが、定価を大きく上回る場合は据え置き、もう少し色々なところで探してみてからの方が良いかと思われます)。
結
お星さま(Max5つ)で各要素の度合いを表し、コメントを付しています。
シナリオ ★★★-
全7つのステージ(チャプター)仕立てで展開するストーリー。
緩やかに砂漠化し、滅びへと向かう世界を救うため、未開の土地を開拓していく……。そうしたニヒルな舞台設定のためか、内容はやたら小難しい。
遺跡に到達した時(ほかのRPGのように探索などは出来ない)のテキストや、キャラのセリフといった断片的な情報を元に、シナリオをひも解いていくあたりが特に。
大航海時代とかが好きな人はわりと入り込める雰囲気かも。
隊商(プレイヤーの仲間)の各キャラは個性的ながら、皆がさも分かったかのようなセリフをしゃべり、勝手にどんどん話を進行させていくので、プレイヤー自身の理解が進んでいない時は置いてけぼりを喰らう。
キャラ側からプレイヤーに語りかけることも多少はあるにせよ、ほぼ空気のような扱いなため、いってしまえば主人公不在でも成り立つようなシナリオ(隊商のうち2隊はメインキャラ1人のみの構成なため、イベント時は当然プレイヤーへとしゃべってくるのだが、まるで独り言のように見えることが少なくない)。
サウンド ☆☆☆☆
コレだけはガチで推せる。
オリエンタルかつ幻想的な曲ばかりで、今作の世界観にとても合っている。
個人的にバーラタ地区(チャプター4)の曲が最高。
曲数はさほど多くないが、作業用BGMとしてもおススメしちゃいたいほど。
グラフィック ★★★-
全体的に淡色で、こちらもまた世界観に合わせたような色調になっている。
ビビットカラーなど極彩色がほぼ存在しないのは、やはり雰囲気を重視してのものだろうか。
遺跡・史跡に到達した時に表示される一枚絵や、チャプターの切り替わり時など、ところどころで挿入されるイラストも雰囲気を高めているため〇。
バトル画面でしっかり背景が描かれているのも良。
一方で、ステージMAPや各町の施設、各キャラクターのグラフイック(メインキャラの顔絵やフェイスアップ絵はある)などは、セピア調のオブジェ(というか物体)のような簡素なものになっている。
グラフィックをウリにしているようなゲームではないと思うので、アリといえばアリ。
システム ★★+
良い意味でいうなら独特。
メインシステムの1つである交易はかなり大味(カンタンともいう)なものの、ウーズ(スライムのような連中)を召喚&消費することで、魔法が使える戦闘システムはかなり個性的。
ほか、※モンスターをワナにかけて仲間に出来るのは割と楽しめた要素。
※モンスターの中には人間キャラと同じく、クラスアップによって種族が変わるものも存在する。また特殊なケースでのみ出現する個体も居るため、モンスターコレクションを目標とする楽しみ方もある(このゲームにおいては、なかなか通な楽しみ方ともいえるが)。
スタート時には簡単なチュートリアル(練習マップ)に入るので、いきなりの放置感はなく、一旦慣れれば誰でもイージーに進められる作りなところもある意味〇。
悪い意味ではやはり大味……ゲームが作れるような人たちを基本尊敬しているため、こんな風には書きたくはないが(いや、だって最序盤から資金MAXに出来るって一体……)
何気にテキストやイベントシーンは全スキップ可能なため、テンポはバツグン(これも褒めて良いものか)ただし初見プレイからそれを行ってしまうと、ただでさえ難解なシナリオが余計にワケがわからなくなるため、一度はクリアしてからの方が無難。
なおセーブデータには「オアシス1」といった簡素な表記しかされないため、覚えていない限り、どんなデータかロードするまで分からないというのがちょっと不親切(しばらくプレイに間をおくと、どこまで進めたか余計分からなくなるため、一旦はじめたらあまり間を置かずにクリアまでやりきってしまうことをおススメします)。
トータルの面白さ ★★★-
最後までプレイヤーおいてけぼりのシナリオ(EDもやたら簡素)大味なシステムなどが許容できれば問題なし。人によってはスルメゲーにもなりえる。
また全体通してエキゾチックな雰囲気がプンプンなため、こういうのが好きな人にはより刺さる……かも。
ボリュームは10時間程度で終えてしまえる程度で、周回向きなゲームでもある(シナリオの理解度を深めるためには、全隊商でクリアする必要あり)。
システム周りがもう少し造り込まれて、プレイヤー側が積極的にシナリオやキャラに介入するシーンなどが増えていたら、化けていたような気がする。
こと本作はみんなで力を合わせて巨悪を倒し、世界を救うというような単純明快なヒロイックRPGではありません。
難解なシナリオとオリエンタルな世界観。
システムが大雑把なシミュレーション風RPGで、まちがいなくプレイヤーを選ぶゲーム……ですが、BGMと雰囲気は一級品(だと思っています)。
そんなタイトルです。
架空の古代中東・インドあたりを舞台にしたような物語(ヴリトラというワードや、各キャラの名称を見るに、ゾロアスターやインド神話から影響を受けたと思われる)はやたらと小難しく、おそらく初見プレイでは大半のプレイヤーが「?」となるでしょう。
これについては、本編で語られる数々の独白セリフや断片的なテキストを頼りにプレイヤー自身がピースを組み立てて理解せざるを得ないものになっているため、仕方なしです。
ともあれ2~3回ほどクリアすると「ああ、大体こういう物語なのね」と、感覚的にでも理解が進むスルメシナリオのようなものにはなっています(順調にいけば1周、10時間もかかりませんし)。
プレイヤー置いてけぼりな多少、難しくとも自分でシナリオを理解できるような方にはより、うってつけなゲームかもしれません(昨今、ユーザーライクな親切設計のゲームが多い中、今日日珍しい置いてけぼりタイプのゲームでもあります)。
肝心の内容は、全7チャプターで区切られたそれぞれの地区のマップを埋めつつ、交易によって特産物を誕生させていくのが、おおまかな進め方。
スタート時に主人公の名前決めや顔グラ、職業(このゲームではあってないようなものですが)といったキャラメイクを行った後、6つの個性的な隊商から一つを選び、プレイヤーはその隊商を率いる存在となって共に旅をしていきます。
もっともプレイに際しては、簡単なチュートリアルが最初にあるほか、交易(序盤からでも所持金をMAXにできる)や、戦闘(MAP上の敵出現ポイントで無限戦闘可能)をこなし、キャラ強化や装備の整えをある程度行ってさえいれば、誰でもクリア可能な難易度です。
物語が難しいわりに、攻略は簡単なのだな。
丸投げなことをいうと、システムが訳わからない場合でも、適当に進めていればいつの間にかクリアできちゃうってなもんだよ。
ここまで両極端なバランスのゲームってのもなかなか少ないけどね。
さらに、完全なゲームオーバーや行き詰まりというものが、このゲームには存在しません。
※食料切れでの行き倒れにより、所持金や交易馬車を動かすための燃料が初期状態に戻され、所持品がなくなりますが、タイトルにもどされることはありません。
何気に、テキストもイベントシーンも全スキップ可で、ローディングもあまり長くありません。
そういう意味ではテンポに優れたゲームともいえますし、やろうと思えば、半日かからずクリアできます。
え、クリア後の要素?
ありませんよ、そんなもの。
エピローグは、ただでさえ込み入った旅路に輪をかけたような難解セリフ&テキストの嵐にともない、一枚絵が数枚表示されるだけで、その後はスタッフロールすら流れないという、極限までシェイプアップされたものになっています(一応のラスボスである女神・アーカーシャも突発的な存在で「誰アンタ?」感がハンパではありません)。
最後の「おしまい」の字が出たら、その後何事もなかったかのようにタイトルメニューへと戻されます。
ここで気が向いたら、再プレイ。
その繰り返しによってシナリオを理解していくものです。このゲームに関しては。
一応は、目的の異なる6つの隊商メンバーそれぞれに限定のプチイベント(攻略上やらなくても良い)が用意され、会話テキスト(一枚絵もそれぞれの隊商専用のものがある)も異なり、いわばシナリオも6つの味が楽しめるというものにはなってはいますが……(おおまかな展開や攻略MAPは共通)。
この独特の世界観に惚れ込むような人でなければ、そう何周もすることはないでしょう。
かくいう筆者は、全隊商でクリア(6周)しましたが(結局ハマったってことだろうソレ……)。
そこまでやっていても、いまだに理解できていないところも多いのが問題ですが……。
これはもう筆者の考察力が不足しているせいですね。
そろそろ締めたいと思いますが、あともう少しだけ。
雰囲気がある反面、大味システムで作業感(特に交易部分)がともなう部分がたいへん残念なタイトルでした。
しかし探索や交易、シナリオ周りの要素をもう少し造り込めば「化けた」ゲームにも思えます。
たとえば四季の概念、もしく天気や昼夜などがあって、起きるイベントや出現する敵が変わったり。
肝心な交易があまりに簡素&簡単過ぎるので、季節による産物の価格や入手数の変化があったり、地区のクリア条件をその隊商ごとに変えたり、主人公が積極的に絡むイベントやシナリオ分岐にマルチエンドの追加、所持金の上限アップや使い道の増加……とか。
ん……?
そこまですると、もはやまったく別なゲームになりそうな気が……。
余談ですが、本作は開発元がたった2人で完成させたゲームだという話(BGM以外のすべてを2名だけで作り上げたらしいです)。
そういう環境事情であれば、多少?大味なところも仕方ないのかもしれません。
もし、このレビューを開発者や関係者の方がご覧いただくことがあったなら、一言申し上げたいです。
筆者はけっこう楽しめましたよー!
……何よりだな。
私がもし作った側だとしたら、それはそれで感無量と思いたいところだ。
ボクもプレイしたから、オマケに付け加えたいことがいくつかあるんだけど。
了。