子供のとき習ったけど忘れた人向け!石けんが汚れを落とす仕組み

あれカエデ、銭湯行くの?

うむ、たまにはな。

コチョン殿も行くか?

行くー!

ボクも用意していくから、先入ってて。

中で合流ね!

……少し時間が経ち、銭湯にて。

お、来たな。

お待たせー……ってなんかスゴイね。

石けんでそこまで泡立てれる人居るんだね……。

泡で帽子と水着が出来てるよ。



こうしないと、意味が無いだろう。

むしろ、泡で洗い流すものだと思うが。

うん、まちがってないけどね。

そういや石けんがどうしてよごれを落とせるか、子供のとき授業で習わなかった?

筆者もむかーし化学の授業で習った気がするらしいけど、まともに授業聞いてなかったダメ生徒だったから、いまいち覚えてないらしい。

真面目に勉学していない感じはわかる気がするぞ。当時からもそうだったらしいが、今も適当さが抜けんようだ。

そんなことよりも石けんの話だったな。

よくよく言われて見れば、こんなものでなぜよごれを落とせるのか少し不思議ではあるな。

アブラでアブラを落とす

石けんに含まれる「界面活性剤(かいめんかっせいざい)」の働きで、油よごれを落とすことが出来る。




ちなみに、油脂(ヤシ・オリーブ・牛脂など)アルカリ(水酸化ナトリウムなど)の2つを混ぜ、鹸化(けんか)させることで石けんが出来上がる。




材料に油脂を使っているところを見ると、アブラでアブラを落とすというヘンテコな現象に思えるが、その仕組みは次にて。

油やよごれを連れ去る界面活性剤

私が今使っている石けんに、その界面活性剤とやらがふくまれているおかげで、よごれを落せるんだな。

そそ! あとで確認してほしいけど、台所洗剤とか除菌スプレーにも界面活性剤が入っているんだ。

界面活性剤はそれぞれ油と水と仲良しの「親油基(しんゆき)」と「親水基(しんすいき)」って成分で出来てるんだよ。

その2つの成分が一役買っているというワケか。

要(かなめ)となる成分なのだな。

わかりやすくするために、親油基はユキ君。親水基はミズキちゃんってことで進めようか。

ユキ君はよごれを見つけると、友達になろうとしてくっついていくんだ。さらにほかのユキ君たちも「自分も友達になりたい!」ってぞろぞろ集まって来るんだよね。

ここで登場するミズキちゃん。

彼女たちは、いっつもユキ君たちの後ろに背後霊みたいにひっついてるんだよね。

イメージとしては、油よごれにユキ君たちがワイワイまとわりついている周りを、さらにミズキちゃんたちがずらっと取り囲んでいる状態になるんだ。

……どことなく不気味だな。

それでどうなる? 何かしらの作用があるということか?

そう!

ユキ君たちは、よごれたちの手を引っ張って「どっか行こうよー」ってなる。

さらに周りを囲んでいたミズキちゃんたちが「じゃあ私たちがいいところへ連れて行ってあげる」ってなる。

水が大好きなミズキちゃんたちは、よごれとユキ君たちもろとも水の中、やがて次元のかなた(排水溝)へと連れ去っていくんだ……ふっ……。

……。

悦に入っているところ悪いが、かえってわかりづらくないかその例え?

要するに、身体や物についているよごれに親油基がくっついて、親水基がそれらごと水の中へ引っ張り出すということだな。

それで、正解です。 

せっかくだから、ボクの説明も合わせて理解してくれたら良いんだけどさ。

洗剤は石けんの強力版

洗剤は石けんと比べて、洗浄力がより強力になったものだよっ。

油やを落とす力が強いのは酵素(こうそ)とか、色々な化学物質を足して造られるからなんだ。

なら、洗剤で身体を洗うほうがより落とせるのではないか?

でもそれ、やっちゃダメだからね。

あくまで洗剤は食器とか洗濯物とか、人間の肌以外のために造られているからね。そもそも身体を洗うのには向いていないんだ。肌荒れを起こしちゃうとかね。

もちろん物によってさまざまだけど、洗剤の裏面の使用上の注意書きにしたがって使うのがまちがいないね。

「混ぜるな危険」って書かれた洗剤は特に取扱い注意だよ!

正しく使わないと、有害なガスが発生することもあるんだから。

まさしく取扱い注意だな!

そんなものなら、手肌にも良くないだろう。

基本、ビニール手袋とかはめて使うべきだね。

そうそう、洗剤って使いすぎるとよごれが落ちにくくなることもあるから、ほどほどの量をつかうのが良いよ。

それも、裏面の使用方法を守って使うのがブナンだね。

まとめ

  • 石けんや洗剤でよごれが落ちるのは、成分である界面活性剤のおかげ

  • 界面活性剤は、油になじむ親油基と、水になじむ親水基の2つの働きによって油汚れを吸着し、水へ流れ出る性質を持つ

  • 洗剤は石けんと比べて、さまざまな化学物質を加えているため洗浄力が強い。反面、人肌を洗うことには向いていない(とはいえ、今では人肌に優しい商品も多い)

石けんは、生活の中でも身近な品の1つだが、よごれ落としの仕組みまでは考えたことがなかったな。

そこで少し思ったが、ふくまれている成分に効果があるのを知った今、ムリに泡立てなくても良いと思ったんだが。

水を少量付け、ぬり込んで洗い流せばそれで済むのではないのかとな。

うーん、試したことないからわからないけど、石けんも洗剤も泡立てて使うものは、そのとおりにしたほうが良いよ。

泡の細かい粒子が物質のせまいところにも入り込んで、よごれがより落ちやすくなるんだ。

イメージしてみてよ、まったく泡立てずにヌリヌリだけで落ちる気がするかい?

そもそも石けんって、泡立てて使うのが前提で作られているからね。

理にかなっている話というワケか。

さて、もう1度風呂につかったら上がろうかな。

ボクもう身体洗っちゃったし、カエデに合わせて上がろうかな。

いまさらだけど、カエデって石けん派なんだね。

あまり見てなかったけど、髪もそれで洗ったんでしょ?

? 物心ついた時からずっと石けんだが。

もっとも、身体用と頭用で2種類使い分けているからべつに問題ないだろう。香りだって良いし。

うーん……そういう人も居るだろうけど少数派じゃないかな。

どうせだったら、ボディーソープとかシャンプーとか使えば良いのに。

どういうものか検討したことはあるぞ。

一度、ドラックストアとやらで品を見てみたが、似たような品が多く、種類もありすぎて買うのをあきらめた。

目移りするよね。それはわかる。

でも洗った後、髪キシキシしない?

大丈夫だ。

コンディショナーは使っている。

それは使ってんのかい!!

了。

参考サイト 経済産業省 なるほど! ケミカル・ワンダータウン 化学の探検に出かけよう! ドラッグストア

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