ね、ハンバーグってどこの食べ物だと思う?
はいっ、10、9、8、7……
いきなりの時間制限付きっ!
ア、アメリカ!
ブブ―!
答えはすぐ後でっ。
あ、うん。
(今回、出だしがやたら短いな)
ドイツ発祥?

ハンバーグはドイツの都市ハンブルグで生まれたという説がある。
またハンブルグ風ステーキとしてアメリカへと伝わり、※Steakの英単語がくっついて、ハンバーグステーキとも呼ばれるように。
※Steakとは肉を焼く・グリルなどの調理法のこと、単にステーキを指すことも。
パン粉や卵、玉ねぎを混ぜてつくる肉料理まんまを意味することもあるね。
おうちの実用辞典にはそう書いてたよ。
ま、ハンバーグって聞いたら、それしか思い浮かばないんだけどさ。
都市名が由来になったというのは、初耳だったな。
ハンバーグってのが通称化してるからか、日本だとコレで通じるんだよね。
でもこれが英語圏になるとどうかなって。
それについても次でだね。
ハンバーグは日本だけの呼び名?
そもそもハンバーグって呼び方は※和製英語なんだよ。
アメリカだとハンバーグじゃなくて、Hamburg steak(ハンブルグステイク)や、Hamburger steak(ハンバーガーステイク)っていうみたい。
※英語が元になった日本独自の言葉、ほかの和製英語にはペットボトル・タッチパネル・クレーム(日本では苦情の意味)などが存在する。
……うん。
(やはり苦手だな、横文字についての話は)
あとさ、※Salisbury steak(ソールズベリーステーキ)やbeef patty(ビーフパティ)って呼び方もあるんだって。
パティって、バンズにはさむハンバーグのこといってる感じだけどね。
試しにiPhoneのSiriに「ハンバーグを英語に翻訳して」ってお願いしたら「hamburger steak!」って元気に答えてくれたよ。
……これでも良いってことかな。
※アメリカのひき肉料理。作り方や調理行程などハンバーグと非常に似ているものの、厳密にはちがう食べ物らしく、こちらは牛肉を100%使用し、ブラウンソース・グレービーソースをかけるのが特徴。アメリカの医師・ジェームズ・ソールズベリー博士が提唱したのが、名の由来と思われる。なお筆者が好きなゲームタイトル・フォールアウトシリーズにも同様のアイテムが存在する。
情報がふっちらかって、大分ややこしいが、要は「ハンバーグ」では通じないと
いうことか?
多分「?」ってなるんじゃない?
あとブリティッシュ英語(イギリス英語)だと、beef burger(ビーフバーガー)や単にburger(バーガー)とか。
ちょっと堅苦しい表現だと、minced beef patty(ミンスドビーフパティ)って風にいうこともあるみたい。
ついでだから、またSiriに「ハンバーグはイギリス英語でなんていうの?」って聞いたら「hamburger steak!」って、さっきと同じく元気に返ってきたよ(バグってるワケじゃないよね)。
ならさ、アメリカでもイギリスでも結局「ハンバーガーステイク」で通じるってことだよね。
(頭がこんがらかってきた……というかコチョンどの、ツラツラと話を進め過ぎなんだが)
横文字だからといって、すべて同じく考えるのは大間違いということか。
……ハンバーガーはハンバーガーで、また別の食べ物じゃなかったか?
(カエデ、話が錯綜して相当参ってるから、この辺りで一休みさせたげようかな……かくいうボクも混乱しそうだし)
ハンバーガー(hamburger)って本来は「ハンブルグ風」とか「ハンブルグの」って意味らしく、カエデのいってるハンバーガーとは別物だね。
でもハンバーガーはハンバーガーだよ、ハンバーグとかレタスやトマトがはさまったアレでしょ。
……なんかボクもヘンなこと言ってる気がしてきたよ。
ひょっとしてこれは比喩というやつか?
ハンバーガーと聞けば、それこそハンバーグ、レタス、トマトなどがパンに挟まったあの食べ物を想像する。
花見と聞けば花全般ではなく桜を想像するように。
本来の意味がちがうとしても。
そういうことだろうか。
そうそう。
いえば通じちゃう固有名称ってやつね。
(……この会話合ってんのかな?)
タルタルステーキ→ハンバーグ説
確証みたいなものが探せなくて、俗説に近い情報になっちゃうんだけど、ハンバーグって元々はタルタルステーキが発展したって話もあるんだよ。
タルタルステーキとは?
タルタルソースの親戚か?
雑な解釈だなあ。
タルタルステーキって、新鮮な生の牛肉をミンチして調味料を加えて食べるステーキのことだよ。
フランスやドイツとかの一部地域が発祥っていわれてるね。
この時点では、焼いて食べるワケではなかったのだな。
そういうやつだしね。
んで、実はタルタルステーキの原型も、元々タタールっていう北方の騎馬民族が馬肉を調理したものらしいんだ。
それがヨーロッパに伝わって、牛肉ミンチのタルタルステーキに変化したんだって。
さらにそれを焼くようになったのが、ハンバーグの元祖ってやつだね。
タタールの馬肉料理からミンチ肉を焼くようになった話のとこまでは。大体13世紀から16世紀頃でのことらしいよ。
騎馬民族に由来するという話は少々意外だな。
この話のまんまだと、ヨーロッパからアメリカへ渡った移民の影響で、ハンバーグも同じように広まっていったみたい。
20世紀後半くらいになるまでは、アメリカの人たちにとって、すごく人気がある食べ物だったらしいよ(今も変わらず人気なのかな)。
日本でも明治・大正あたりから食べられはじめたみたいなんだけど、これは文明開化のおかげで洋食文化が広まったからだね。
そもそもがアメリカからじゃなくて、フランス料理が元になったっていう話もあるんだけどさ……今の一般的なハンバーグって、結局はアメリカ、ヨーロッパ問わず海外の食文化が融合した結果、生まれたものじゃないかなって思ってるよ。
まとめ
①ハンバーグはドイツのハンブルグ発祥で、Hamburg steak(ハンブルグ風ステーキ)としてアメリカへと伝わった
②ハンバーグは和製英語
③ハンバーグは生の牛肉をミンチにしたヨーロッパ料理のタルタルステーキが原型とされ、そのタルタルステーキも元は、北方民族のタタールが作ったとされる馬肉料理から由来したという説もある
ハンバーグ=ハンブルグ説は、ボクけっこう前から知ってたんだよね。
今回それを確かめるために、少し深掘りして調べてみたということか。
言葉の感じからハンバーグって英語ぽいし、ちがってもヨーロッパのどっかから来たんだろうって予測もあったんだ。
まあカエデじゃないけど、地域を越えて北方民族の人らが作ってた肉料理が大本って説までは、想像もつかなかったけどね(これも諸説ありだろうけど)。
こうした食べ物の話になると、もはやありがちになっているが、夕飯は話にあやかってハンバーグにするか。
コチョンどのも食べていくだろう?
もちろん!
ここまできといて食べないなんて選択肢は、ボクの辞書にないからね。
(力説することではあるまいに)
さて唐突だが、ここでちょっとした料理メモだ。
ハンバーグをこねる時だが、食材保存用のフリーザーバッグの中にひき肉・調味料・つなぎなどを全て入れ、袋の外からもむように混ぜるとすごく楽だぞ。
バッグが裂けるのを気にするなら、袋を二重にすると良いな(なるべく丁寧にやれば裂けなくて済むが)。
さらに、まな板にシートやラップを敷いておけば、ハンバーグを成形した際の置き場所にもなる。
つまり洗い物が少なく済むというワケだ。
イイね!
肉の脂ってめちゃしつこいし、洗剤でもやたら落ちづらいしね。
それなら使ったバッグやシートをポイするだけだし、確かにラクチンかも。
注意点だが、こねる時は念入りに、かつ丁寧にやるんだぞ。
素手とちがって、材料が混ざりづらいからな。
もっとも、バッグに直接手を入れて混ぜる方が早いから、それはどちらかやりやすい方でかまわないぞ。
料理メモ談義ありがと!
ねえ、早く作ってよ!
やれやれ、その代わりちゃんと手伝ってもらうからな。
よっしゃ!
なら、ボクが肉をこねてしんぜよう!
直接、おててでやるからねっ!
ボクのぷにぷに肉球でこねあげたハンバーグの味を堪能させてあげるよ!
それは待て! ほかのことにしろ!
やるならせめてビニール手袋を使え!
毛が入るだろうに!!
(ネコがやっちゃ一番ダメな行程だぞ、そこ!)
了。
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